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2020年03月23日

2020年冬期ドラマ感想批評

 2020年冬期ドラマの視聴は、この日録画しておいた「病室で念仏を唱えないでください」を見ることで終了しました。実際にはこのブログは24日に書いているのですが、見始めた「絶対零度」の2時間スペシャルが、単なる総集編だったことに気づいたためです。

今期のドラマを語る上で特徴的だったことは、「製作側が視聴者の「切り取り見」強く意識しすぎている」ことです。ここでいう「切り取り見」とは、ドラマのシーンについてだけ反応し、感想を言うことです。

私も小さい頃は、「この格闘シーンがかっこいい」「カーアクションがかっこいい」などと、前後のストーリーを考えずに、アクションシーンのみに反応して刑事ものドラマを見ていました。しかし、ストーリーを見なければ、ドラマでも何でもありません。単なる動画です。中学生頃から徐々にストーリー全体を理解できるようになり、ドラマの楽しみ方が今日のようになりました。今では、アクションシーン等などは「スパイス」として味わうようになりました。

ここのところは、ツイッターや5ちゃんねるなどで「実況中継」をしながら見ている人の書き込みにのみ反応し、作品の演出をしているように思えてなりません。こんな人はごく一部ですので、ドラマは総合ストーリーで製作してほしいものです。
 
月曜日
絶対零度~未然犯罪潜入捜査~フジテレビ/月曜21時

 比較的初期の頃に、人の心を感じさせる中身が濃い話がありました。しかし中盤以降、無機質な話ばかりになってしまい、私は惰性で視聴するのでした。もう少し、主人公側の登場人物や犯人の「人となり」を描くような、濃密な演出を望みます。それでも、見苦しかった本田翼のアクションシーンが減少し、不快感は少なくなりました。

病院の治しかた〜ドクター有原の挑戦〜 テレビ東京/月曜22時
 最初は面白いと思いましたが、基本的に「万能な主人公」の描き方に退屈を覚えてしまいました。現実の出来事のドラマ化故に、実在人物への遠慮はあったかもしれません。しかし、基本的には「私、失敗しないんです」の範疇となってしまい、一本調子な作品でした。ところどころに描かれる周辺人物の描写も、ドラマとしては手垢がついた古い表現ばかりでした。

例えば、「最初は主人公側にたてつく存在だったが、その人物が困った際に主人公が手を差し伸べ、心を開いた。」や、「主人公側の人物が熱心に訪問するので、やがて心を開いた。」などの点です。

この作品は、普段ドラマを視聴しない成人男性(30-60歳代)を対象としているとのことで、古臭い手段が選ばれたのかもしれません。ですが、演出の点でも描かれる点も20年以上前のレベルだったと思います。しかし、この放送時間帯の作品としては、これまでで最も面白かったと思いますし、最終回まで品質も保てたと思います。

火曜日
恋はつづくよどこまでも TBS/火曜22時

 ニュースヘッドライン上の評価が高かったようですし、スポンサーと視聴率という関係でも良かったことでしょう。ドラマとしては、私は第一話が最も良く、最終回が最低です。

第一話では、看護師としては不器用ながら体当たりで患者にぶつかり、最後は腕一本で飛び降り自殺をしようとした患者を救う、という、心打たれるものでした。しかし中盤から「突然」佐藤健演じる医師に好かれるようになり、最終回付近は「二人のいちゃつき動画」となっていました。

「女性向け恋愛シミュレーションゲーム」というものがあるそうですが、私はこのドラマは、その手法にとらわれてしまったと思います。

例えば最終回冒頭、主人公が佐藤健演じる医師の前を去り、出身地の個人病院に勤務します。そこへ佐藤健演じる医師が迎えに来るのですが、個人病院医師は、「私はがんだ。もう先は長くない。だから佐藤健演じる医師のもとへ行け。」と言います。しかし、そんな人物と一時的にでもかかわっておきながら、その回の中盤以降はいちゃつき舞い上がる主人公を描くのですから、私は「この主人公は狂っている」としか思えませんでした。

まともなプロデューサーや脚本家なら、先が長くないその医師のために一肌脱ぐような展開にすると思います。しかし、「まったくただの通行人程度」にしか扱わない演出を見てしまうと、「他人のことはどうでもよいと思っている人が増えているのかな。」と、残念な気持ちになってしまうのでした。

金曜日
病室で念仏を唱えないでください TBS/金曜22時

 このドラマは、結局いったい何を描きたかったのか、まったくわからないままに終わってしまいました。救命救急も脳外科も心療内科もホスピスも愛憎ものも全部つぎ込み、全部描けていませんでした。また、主人公の「医師でありながら僧侶」という設定も、まったく飾りになってしまっていました。

この作品は漫画原作とのことですが、それこそ小学生的な思い付きで、「医者が僧侶だったらさあ、自分で治療して自分で失敗して自分で葬式が出来るよなあ。おもしれーじゃん!」などと、小学生らしい会話が聞こえてきそうです。

 私が脚本家なら、このように設定を変更します。

「主人公は兄弟で家は寺であり病院も併設している。兄は僧侶の道を選び、弟は医療の道へ進んだ。人命を救うには科学しか信じない弟と、寄り添う心だと主張する兄、その争いと協力」

これならすっきりすると思いませんか?漫画を原作にするということは、エッセンスのみを使用し、あとは新たに作品を起こすような心構えでないとだめです。テレビ制作側も楽になりませんし、漫画家側も自分の作品を送り出す心の広さを見せないとなりません。

女子高生の無駄づかい テレビ朝日/金曜23時15分
 こちらの作品も漫画が原作だそうです。4コマか1ページか2ページで1話が終わるような書き方のようです。対象は女子高校の生徒で、日常の中の笑いを描いた模様です。同じような形態に、「サザエさん」「おじゃまんが山田君」があります。

しかしみなさんご存じのように、どちらの作品も話の中に原作4コマ漫画シーンが挿入されますが、話は脚本家オリジナルのストーリーものです。ストーリーがないと、10分間程度も視聴者をつなぎ留められないのですよね。だから、漫画とはその点を変えているのです。

この作品は、原作漫画を忠実に再現し、原作のファンを裏切らないことの飲み、注力しているように感じてしまいました。

 また、登場人物たちは見かけ上会話をしているように見えますが、どこかコミュニケーションが取れていないようで、気持ち悪いです。しかも、「死ぬ人から血が完結的に噴き出す様子を見たい」などと言う登場人物がいました。現実世界で猟奇的殺人を犯した犯人が言ったセリフそのもので、拒否反応が出てしまいました。

この作品も、原作漫画にとらわれすぎてしまったことが不幸の始まりでした。

日曜日
テセウスの船 TBS/日曜21時

 この作品を見始めた当初は、ここ数年で最も面白くなりそうな作品だと感じました。しかし、2月の初旬には飽きてしまい、あとは惰性で視聴していました。

その2月初旬の展開はこうでした。

主人公が奔走する

それでも事態は収拾しない

「これでは父親を救えない」と困る主人公

ジャジャーンと派手な音楽を伴い、周辺人物が現れて主人公を救う

しかも、2.3回このような展開が続いたので、飽きてしまったのです。これではまるで、ドラえもんの劇中作品「ライオン仮面」です。

ライオン仮面とは、劇中漫画家のフニャコフニャオ氏の作品で、正義の味方のライオン仮面が悪党を征伐する話です。

しかし、ある時、ライオン仮面は悪党に捕らわれの身となってしまいます。縛られ吊るされた上で、火花放電を浴びせられ「ギャー」というシーンで終わるのでした。次回が気になったのび太はドラえもんとフニャコ氏のもとを訪ねますが、続きが出来ていません。困ったドラえもんとのび太は、タイムマシンで翌週の漫画雑誌を買います。

そこには、ライオン仮面の弟のオシシ仮面が登場、悪党組織へ乗り込んだのですが、ライオン仮面と同様につかまり、火花放電を浴びせられるところで終わる様子が描かれていたのでした。

そしてまた翌週の漫画を買うと、今度はいとこのオカメ仮面が登場し以下、同じことの繰り返し、となるのです

疲労で倒れてしまったフニャコ氏は、ドラえもんに「あとは写しておいてくれ」と言って、寝込んでしまうのでした。「この作品を書いているのはいったい誰なんだろう?」と悩みながら作品を写すドラえもん。

というものです。ドラえもんのこの回は面白いのですが、同じ展開を繰り返し、明らかに時間調整をする展開に、飽きてしまったのですよね。

しかも最後は、これまで言及してこなかった「1977年の毒キノコ入り食中毒事故」がセリフだけで展開され、これまで描いてこなかった人物が犯人という、もう、原作漫画とは違う結果を描くためだけの結果、というものになってしまっていました。

しかも主人公は1989年の世界で死亡し、当時母親のおなかの中にいる状態から産まれ、2020年の世界で普通に暮らすという、タイムパラドックスがめちゃくちゃな終わり方をしてしまいました。

 この作品も、ただただ視聴者を疑心暗鬼にさせ、その場を盛り上げる展開に邁進しすぎました。事件の犯人でもない人物たちが、いかにも「犯人でござい」と言いたげにセリフをしゃべる場面が多数でした。ドラマでは、登場人物はテレビ画面を意識してはいけません。この、「ツイッター書き込み数瞬間最大増率」を考えた手法には、しらけてしまいました。

おまけ
 最終回は15分間延長されました。延長分は次の時間帯のスポンサーではなく、新たに枠を販売したようです。そこには何と、「三井住友海上」と「損保ジャパン日本興亜」が並んでいました。同じ時間枠を同じ業界の違う会社が飼うことなど、めったにあるものではありません!ドラマには全く驚かなかった私ですが、産まれて初めてスポンサーのクレジットに驚きました。

まとめ
 結局冬期もまた、がっかりしてしまいました。「テセウスの船」には、すっかり裏切られてしまいました。感想は、初めに書いた「切り取り見」の悪影響以外ありません。

観る作品数をもっと減らし、空いた時間は動画配信やDVDを見た方が良かったかな、と感じています。春期は、もっと厳しく作品を選択しようと思っています。
ブログ一覧 | テレビドラマ感想批評 | 音楽/映画/テレビ
Posted at 2020/03/24 22:14:06

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この記事へのコメント

2020年3月24日 23:53
テセウスの船は途中から見出したのですが、最終回を見逃してしまいました。。。犯人は誰だったのかとても気掛かりです。。。
コメントへの返答
2020年3月26日 23:16
こんばんは。
仲本工事さん演じる、元議員の田中さんの息子が犯人でした。1977年に発生した毒キノコ汁の犯人として、母親(田中元議員の妻、犯人の母親)が挙げられて、以後生活に困窮、妹も自殺した、という恨みが動機でした。毒キノコを入れたのは故意ではなく当人のミスいだったのに、佐野文吾が逮捕した、ということだそうです。

 1977年の事件の描写がない上ので、全く納得いきません。ラストから16分の拡大枠で急に話が展開した印象です。

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