2010年05月05日
CR-Z試乗記
さてさて。久しぶりのブログ更新ですね。
GW位気分転換に試乗でも。って感じで軽く乗ってきました。
久しぶりのホンダのスポーツグレードカーって事で、楽しみにしてました。
まず見た目は、思ってたよりのコンパクトで、低ルーフ。
タイヤも15インチで扁平率55と、昨今の無意味な大インチ化&低扁平化に対抗する感じで、これは走りに期待が持てそう。
デザインもいい感じです。 2ドアにオーバーハングが切り詰められたリア。
やはりCR-Xを思い出します。 このご時世に、こんなにコンパクトな車を出してきたのは凄いなーって感じです。
車重も1100Kg代と、今時の車にしてはかなり軽いですね。
エンジンルームを開けると、モーターが横に付いていて、意外と小さくてビックリ。
バッテリーはリアに乗っているとの事。重量配分を考えての事でしょうが、おかげでリアのスペースが無くなり、リアの足廻りはトーションビームになったそうです。
うーん、ホンダのトーションビームか。ちょっと嫌な予感…。
乗りこむ時も潜り込む感が有って、スポーティーですね。
後部座席はかなり狭め。 いわゆる1マイルシートって奴でしょうか。 これも今時は珍しいですかね。
ちなみに試乗車はCVT車でしたが、ハンドリングに興味があったので、まあいいかって感じです。
コックピットのデザインは斬新で、いいムード出してますね。
そしてドラポジはさすがホンダ。 とってもいいですね。
それでは早速試乗開始~。
まあ、あんまりダラダラと長く書いてもしょうがないので今回はエンジンについてはノーコメント。
これに、K20A載せたら?いや、せめてB18C載せれば面白いのに?何て、誰でも思うでしょうが、まあ私も同じですね。 何でわざわざこのエンジン?って思いますが、エコだと言われると難しいんでしょう。
逆に、エコって言葉は、言われると何も言い返せない、素敵な言い訳ですね。
私個人的には、せっかくハイブリッドにするなら、いわゆるVTECの谷とか、低回転のトルクの無い所をモーターにして、究極、思いっきりハイカムを組み合わせてVTECレスにすれば面白いかな?何て思いました。
下のトルクを気にしなくていいので、エンジン作りは楽じゃないのかなぁ?
まあ、エンジンについては今回はこの辺で。
ちなみにモーターは連続だと10秒で切れるそうなので、10秒以上アクセルを全開にする際にはエンジンだけになるそうです。
長いサーキットの直線とかだと、ちょっと危ないですかね。
ただブレーキを踏むと、超高速で充電できるそうです。
さて、個人的に一番気になっていたのはそのハンドリング。
特に、サスペンションのストロークが、バンプラバーまで10mmしかないと言うのは有名なので、ホンマにちゃんと走るのかなぁ?って思いました。
まあ、バンプラバーがかなり長いそうなのでそれほど問題でもないのかもしれませんが、頻繁にバンプラバータッチして走っていると言うのも気分が悪い物です。
ローダウンサスなんて入れたら、常にバンプラバータッチしながら走る事になっちゃいますね。
でも仕様なんて、実際に乗ると意外と関係無い物。 実際の走りに期待。
お店から出ると、まずハンドルの軽さにびっくり。
足はかなり固く、ハンドリングはクイックですね。
剛性感は非常に高く、車重はかなり軽い感じです。 またブレーキのタッチが秀逸で、軽い車重と相まって非常に良く止まります。
これって、ブレーキ踏むと発電するから、モータの力も止まるために寄与しているのでは?と思いましたが、営業マンが言うにはそれは無いそうです。
取り敢えず、ブレーキのフィーリングは、今まで乗った車の中でもトップクラスですかね。
また街乗りスピードでのハンドリングは、突き上げ感は結構ある物の、まあスポーティーと言えばスポーティーですかね。
軽くて、剛性感が有って、低重心でクイックです。
さてさて、せっかくのスポーティーカーなので、早速いつものお山へゴー。
それでは早速、CR-Zのスポーツ走行での実力チェックです。
まずスピードが出ると、ハンドルが突然重くなります。
まあ、高速域であんまりハンドル軽いと怖いですが、ここまで変える必要あるのかな?って思いました。
そして肝心の足廻りですが、とにかく固い!!
減速帯の凹凸を全て拾いまくり、「しなやか」とはほど遠い足です。
何かずっと底付きして走ってる気がします。 バンプラバーにずっとタッチしてるのかな?
さてと。 以下、ずっと毒が続くので、了解する方だけ読んでください(笑)。
私は素人なので、思った通りの本当の事をズバッと書かせてもらいますが、ホンダの開発陣やテストドライバーは、スポーティーの意味を履き違えてるのではないでしょうか?
「スポーティー=ストロークの無いガチガチの足」ってのは、90年代以前の剛性が低かった時代の、そこらの素人のあんちゃんたちのチューニングの価値観だと思います。
現在では、ごくごく、ごーく一部の人達の価値観でしょう。
なのにこの時代に、メーカーが新型車でそれやりますか??
ストロークが無いためか、ブレーキ踏んでもノーズダイブが殆どなく、コーナリング中にアクセル踏むと後ろ下がりで、前輪の外輪がめくれ上がる様に逃げる、絵に描いた様なFF車のアンダーステア。
乗り心地が悪い程に足は固いのに、ロールするとボヨンボヨンと減衰出来ないダンパー。
アンダーが強いので、入り口で少しアングルを付けて横向けて入ると、ベッタリとグリップするか、ズバッと滑るかのどちらかしかないリアタイヤ。
アクセルオンでリアのスライドが止まると空転する前輪の外タイヤ。
(2本走っただけでフロントタイヤのショルダーが減った)
かと言ってアンダーを消すために、思い切って横向けようとすると、スピンする恐怖感を与えるリアのインフォメーションの無さ。
予見性など全く無く、これではにっちもさっちも行きません。
高速コーナー等は、底付きしているのか前後のサスペンションの動きがバラバラで、スムーズな運転をしても車体がフラッフラして、目も当てられません。
まあサーキットなどの広い所で思い切りやったらどうなるのか知りませんが、恐らくこれは、FF車の一番おいしいコーナリング状態が存在しない車ですね。
これは消費者をバカにしとります。
「取り敢えず、固い足付けとけば皆スポーティーだと思うでしょ?」って所でしょうか。
このハンドリングは一言で言うと、初期型フィットにローダウンサス入れたのをもっと酷くした感じですかね。
いくらリアのサスペンションがトーションビームでも、ヴィッツやイストやマーチ、デミオの方が遥かに上だと思います。
例えば、DYデミオ等はストロークは非常に多く、足は柔らかいですが、ステアリングは非常にクイックです。 初期の効き何かはS2000よりもクイックな程です。
足の柔らかさと、ステアリングのクイックさは今や相反する物ではありません。
今回エンジンについてあまり触れなかったのは、こんな物にハイパワーのエンジン積んでもしょうがないからです。(直線が良くなるだけ)
歴代のタイプRシリーズ(FD2を除く)やS2000を作ってきたメーカーの人たちが、次々と定年を迎えたようですが、後輩が全く育ってないのでしょうか。
ホンダ好きとしては、全く悲しい限りです。
それとテストドライバーが、一番問題ですねぇ。
テストドライバーに、「あなたにとってのスポーティーなハンドリングって何ですか?」って聞いてみたいです。
「ちゃんとハンドリングをクイックにするために、足固めて、安全のために、フロントが先に限界を超えるように作りました。以上!他の事はしらーん!」と言う様な、安直な考えに思えて仕方がないです。
ちなみに燃費はハイブリッドカーにしてはMT車で22Kmとあまり良くありません。
(フィットと殆ど変わらない。)
プリウスやインサイトやシビックハイブリッドがどうしても嫌いで、だけどもハイブリッドカーに乗ってみたく、街乗りスピードだけでスポーティーさを味わいたい人、或いはデザインがとにかく好きな人以外はあえて選ばないでしょう。
ただ実際には、街乗りするには乗り心地悪くて疲れるし、荷物載らないし、かと言ってスポーツ走行すると、コントロールするドライビングプレジャーとは無縁の世界の車と言った所です。
購入を考えている人は、試乗する事を強くお勧めします。
本田技研さん、もし読んでたら、これからホンダがどんなポリシーと姿勢で車を作って行くか、今一度見直してみてはいかかでしょうか。
今までもホンダは消費者の意見にあまり耳を傾けずに、頑固なまでに自分たちがいいと思う車を作ってきた気がしますが、それが受け入れられていたのは純粋にモノが良かったからです。
モノが悪い上に頑固で、消費者の意見を聞かなくなったら、単なる裸の王様です。
さて、ちょっと?辛口な事書いちゃいましたが、始めに書いた様に車としてのパッケージはいいし、軽いし剛性も高く質感もある。ブレーキなどの部品も一つ一つはいいので、足廻りだけできれば構造から、は無理だろうからジオメトリからサスペンションまで一式変えてみてはいかがでしょうか?
ハンドリングさえ良くなれば面白くて魅力的な車になると思います。
厳しい事書いたのも、ホンダを愛するが故。
頑張れホンダ!!
(今回、かなり厳しい事書きましたがあくまで私の個人的な感想ですから、オーナーの方は気を悪くしないで下さいね。)
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Posted at
2010/05/05 06:55:36
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