
さて、取り付け直後はとにかく硬くてスパルタンなタイヤだと思ったRE-11。
あまりの硬さに、空気圧を規定圧から0.1強、一気に落としました。(普段は、0.05単位で調整)
走行は、ずっと冬場で日もあまり出てない時間だったので、常に路面温度は3度以下だったでしょう。
とにかく、硬くて鳴かなくて滑らないタイヤってイメージでしたけど、少し減ってきて、路面も暖かくなってきて、どうなったでしょうか。
インプレ、続編です。
まず、硬さですが、空気圧を規定値から0.1チョイ落としたら結構変わりました。
剛性感は感じるものの、突き上げ感は、大分緩和されましたかね。
まあ、新品のRE-01Rと比べれば、それでも細かい凹凸の当たりの強さを感じると思いますが。
ただこのタイヤは、やっぱりある程度スピードを上げた方が、しなやかに感じ、乗り心地は良くなるタイヤですね。
タイヤもバネの一種なので、固有振動数を持っているはずですから、その固有振動数と、減速帯などの凹凸の周期が合ってしまうと、かなり突き上げて、乗り心地が悪い時があります。(固有振動数は、空気圧の調整で変えられるはずです。)
ただ、ある程度のスピードを出して突っ切ってしまえば殆ど問題ないですね。
恐らく、サーキットのようなフラットな路面だったら、跳ねや突き上げは感じないでしょう。スピードもスピードだし。
そして、他の印象は、とにかく接地感があり(実際に設置面積が大きいのでしょう)、タイヤが太くなったような、そして剛性アップにより、扁平率が薄くなった様なフィーリングです。
それにより、とにかく恐怖感が少なく、スピード感の少なさが特徴ですね。
S2000に、RE-01Rという組み合わせだと、常に「滑るぞ、スピンするぞ」と緊張感を与えられますが、それがかなり減少しリラックスして乗れるようになりました。FF並みとまでは言わないけど、FRセダンに乗ってるのに近い感じですかね。(あくまで、方向が)
なのでいつも走っている道で、ここでブレーキ踏んで、曲がって、立ち上がって、と同じリズム走って、同じタイミングでスピードメータを見ると「えっ?」ってちょっとびっくりします。
感覚と、メーター値が明らかにRE-01Rよりずれていますね。タイヤの外形が小さくなっているのでは?と真面目に疑いましたから。
ただ、恐怖感がないと言うだけで、実際に危なくないかどうかは別問題ですが…。
スピード感が少なく、雑な入力に対しても寛容なだけに、初心者は注意する必要が有るかも知れませんね。
実際に、自分自身も何だかタイヤに甘えた運転をするように、なってしまった気がしました。
そして先日走って、大きくイメージが変わったのが、温度による変化です。
先日、初めて真昼間の路面が暖かい時に、ワインディングをちょっと走ったのですが、初めて夏場並にタイヤが暖まった感じです。
その日は天気が良く暑いくらいで、気温は20度以上、日が強かったので路面温度も30度近かったでしょう。
タイヤのゴムが温まってくると、硬さは殆ど感じなくなりました。というか、全く突き上げ感は無い感じです。
内圧は上がってる筈なんですけどねぇ。恐らく、ゴムが柔らかくなるのでしょう。
グリップも冷間と違って、かなり上がり、ロールが増えて脚が負けている感じです。
そして更に熱が入ると、タイヤの喰いつき感のインフォメーションは、とても感じ取りやすくなりましたが、良く鳴くし、結構滑ります。
RE-01Rよりも、鳴くかな?ってくらい鳴く感じがしました。また、スキール音が違いますね。
RE-11の方が、高音かな?
個人的には、鳴かないでいきなり滑るタイヤより、鳴いて徐々に限界点を教えてくれるタイヤの方が、コントロールしやすくて好きですね。
ただコントロール性はいいものの、熱が入るとホント結構滑るんですよねー。
もしかしたら、熱ダレしてたのかな?
でもそれも実力のうち。思っていたよりも、暖まった時の限界は近いところにありました。
まあその辺はやっぱり、ラジアルタイヤだなって感じですね。(まあ、Sタイヤと比べるのが無理があるか…)
ただそれでもRE-01Rの様なタイヤのヨレ感は殆どなく、ショルダーやトレッドの剛性の高さはさすがと言った感じですね。
フィーリングがいいことは間違いないでしょう。
そして、適度に熱が入った時の、滑りながらトラクションを掛けている領域の、安定感とコントロール性は、ハイグリップタイヤとしては秀逸ですね。
これは、グリップと剛性のバランスが良いのでしょう。
まとめると、意外と鳴くなーとか、滑るなーと思っていても、メーターを見ると、その時のスピードが実はRE-01Rとは違っていた、と言う感じです。
コンパウンドのグリップ自体は、劇的にはRE-01Rよりも上がっていないかもしれませんが、剛性や接地の仕方など、タイヤの総合力でグリップを上げてる感じです。
今の所、耐磨耗性も、RE-01Rと同等程度は確保している感じです。少なくとも、RE-01Rのような、溝の角がボロボロと崩れていくような減り方はしていません。これはおそらく、材質よりも、外側の非対称ブロックパターンの形のためでしょう。
そして耐熱ダレ性は微妙ですかねー。正直、それ程上がっている気はしませんでしたが、まあ、これはもっと暖かくなるまで保留ですね。
今回1番思ったことは、RE-01Rと比べると、スピード感と実際のスピードが違っていること。
これはある意味、危険なタイヤかも(笑)。
以上、またまた中間報告でした。