
写真はライン川沿いにある街、ハイデルベルクの一角です。
ドイツは緯度的には北海道と同じくらいかそれよりも北で、3月といえどもかなり寒く朝晩は氷点下まで気温は落ち込みます。数日前に降った雪は日中も解けることなく残り続けており、晴天でも吐く息は白く予想以上に寒さの厳しい国でした。
町並みはおとぎ話の国のように美しくメルヘンチックで、町や道にはゴミひとつ落ちておらず、非常に清潔で洗練された美しい国でした。特に農村部の村々や延々と続く牧草地帯の美しさは筆舌に尽くしがたいものでした。
実際には2日間しか滞在できませんでしたが、もう一度ドイツ1カ国にだけ絞って行ったみたいと思わせるほどの魅力を秘めている国だと思います。
さて、タイトルにあるドイツのクルマ事情に移りたいと思います。今回私はドイツに行くのは初めてでありましたので、クルマ好きを自認する身としては非常に楽しみにしておりました。以下、いくつかの項目に分けて細かく述べて行きたいと思います。ただ、滞在期間はわずか二日であり、あくまで私の主観ですので事実とは多少の違いがあるかもしれませんが、その点は笑って読み飛ばしてください。
1:道路
「アウトバーン」
ドイツ国内は全てバスでの移動による観光でしたので、私は車窓から道路状況を常に観察していました。ドイツ国内での移動距離は1000kmを越えています。
まずフランクフルト空港に夜の10時頃着きそこからホテルまでの移動にアウトバーンを利用したのですが、道路を照らす街灯が全くなく余りの暗さにまず驚きました。地方ならまだしも都市部でのこの状況は日本では考えられないことです。環境先進国を標榜し実践するドイツは犯罪抑止以外の街灯を極力減らすことによってCO2の発生の抑制に努めているのかもしれません。
現在のアウトバーンでは速度無制限区間がごく一部に限られており、そのほとんどで制限速度が設けられていますが、150km(!)設定はざらで左車線を凄まじい勢いで一般車が追い抜いていきます。道路の構造、天候状況により一部低いところもありましたが、それでも100kmと表示されているくらいです。よく言われることですが、この速度域が常態化しているドイツにおいては、ほとんどの日本車では快適で満足の得られる高速性能を発揮することは不可能でしょう。
基本的にバス、トラックなどの大型車は右車線の走行を義務付けられており、またその速度制限も低く抑えられています(おそらく100km位です)。
アウトバーンの舗装状況は日本と同等かそれ以上で、舗装の荒れた部分を見かけることはありませんでした。またカーブも非常に緩やかで直線区間が多く超高速域でも安心して走れるだろうと思いました。
あとひとつ面白いことに気づいたのですが、対向車もしくは追い抜き際の車の音が日本とは明らかに異なるということでした。日本でクルマが追い抜いていく際には「ゴーッ」といった感じの割と低周波主体の音に聞こえますが、アウトバーンではその際「ヒューンッ、ヒューンッ」といった非常に高い周波数域の音が聞こえていました。アスファルトの材質・構造・速度域など様々な要因が考えられますが、日本車のタイヤと欧州車のタイヤの違いの一因にもなっているのではないかと想像できます(低周波を抑制するか、高周波を抑制するか等)。
アウトバーンを走行するトラック等の大型車は極端に少なく、日本のトラックであふれかえる高速道路に慣れきっている身としては信じられない事実です(物流を鉄道に頼っているのでしょうか?)。ちなみに日曜日は特別に許可されたもの以外、トラックは原則通行禁止だそうです(うらやましい)。また、トラックドライバーのモラルも非常に高く、日本のようにスピードリミッターが付いているわけでもないのに速度を厳密に守り、その運転も非常にスマートで紳士的に感じました。
最後に、腐敗しきった日本の道路行政では到底実現不可能ですが、ドイツ国内のアウトバーンは全線無料です。
「一般道」
都市部はアスファルトと石畳の混在です。舗装状況は良好です。道の片側はほとんどが路上駐車されており、住宅地域では両側に縦列駐車が当たり前です。基本的にヨーロッパ全域の都市部にいえることですが、駐車場がある場合は少なく住民は路上駐車が当たり前のようです(駐車禁止区域以外では取り締まりも無いようです)。ただ走行車線はおおむね確保されておりそれほど窮屈さを感じることはありませんでした。
農村部の幹線道路は直線部がほとんどで信号はまったくと言っていいほどありません。交差点はロータリーになっており(欧米では一般的ですね)、まさにストレスフリーの巡航ができました。また一般道をトラック等の大型車が走行するのをほとんど見かけることがありませんでした(路面状況が良いのはそのせいも大きいと思います)。
以下続く
Posted at 2008/03/30 23:52:37 | |
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