
以前からこの季節に訪ねてみたかった藤原岳に昨日初めて登ってきました。
と言っても藤原岳の山の中には仕事で過去に3回入って(潜ってか?)いますので、藤原岳山域としては4回目の訪問です。
藤原岳は日本三百名山、花の百名山に選ばれていてこの季節は福寿草に出逢えることで有名です。そんな名山ですが東側の斜面は石灰岩の採掘場で山容が変わるほどの痛々しい姿を見せています(T . T) 伊吹山もそうですけれど、人間の暮らしに必要な原料を採掘しているとは言え、目にする度に自然が気の毒になってしまいます。
休日設定ができない我が家の目覚し時計・聖羅にご飯食べるのを見とけ!と5時に起こされてしまいます(~_~;)
見守り中に体温チェックすると平熱、カーテンを開ければ外は雲ひとつない晴天、ならばと急いで支度をして7時過ぎに自宅を出発します。
現地駐車場は、平日だし大丈夫!と高を括っていたらこのありさま!(◎_◎;)

最後の一台でなんとか止めさせてもらえたものの、平日でも8時半じゃ遅いってことですね。
飲食物は売られていないから事前調達は必須ですが、休憩室とトイレは綺麗だし、登山靴を洗い流せるように外水道まで完備されているし、至れり尽くせりの登山口。それだけ登山者が多く人気の山ってことなのでしょう。
iPhoneに替えてから山アプリを初めて使いますが、何故かサーバに繋がらない、よってネットで登山届も出せない.....何故だ?

仕方がないので登山届を手書きで提出し、非常時連絡先の息子にはLINEで登山計画を提出して9時に出発します。
三百mほど進んだ辺りでしょうか、「熊に注意」の看板が目にとまりましたので熊鈴をザックに取り付けて気付きました。帽子を被っていないことに.....(⌒-⌒; )
そのまま先に進もうとも思いましたが、頭の保護の意味もある帽子を被らないのはやはりダメでしょ! 車に戻り帽子を被って改めて出発。のっけから往復600m弱のロス、先が思いやられます^^;
登山口から杉林の中を15分ほど登ってくるとあっという間に二合目。

二合目で気温15℃、湿度53%、背中に汗をかき暑くなって来ましたから、ソフトシェルとTシャツを脱ぎ、スキンメッシュと薄手の長袖一枚になります。

よく整備された登山道は歩きやすく快調に歩みを進めます。

四合目でプチ休憩、水分とエネルギー補給をします。四合目までは杉の人工林のような感じでしたが、ここからは広葉樹の自然林地帯に入ります。

登山口から一時間ほどで五合目に到着。もう半分? あと一時間もすれば頂上? そんな訳ないですねww

ここで下山者一号とすれ違います!(◎_◎;) 何時から登り始めているのでしょう?
日の出と共に? それとも御来光を山頂で拝む行程だったのでしょうか?
藤原岳は急峻な山のようです。仕事で入山した領域も急峻な山だと感じましたが、自分の脚で実際に登ってみるとその急峻度がよく分かります。でも九十九折に登山道は整備されていますから、ハーハーゼーゼーながらもゆっくり歩みを進めればそんなに苦しい山ではないと感じます。もっとも、そう思ったのは間違いだったことを帰りに知ることになるわけですがww
写真ですと急峻感を出せていないのですがこんな感じです。

いつのまにか広葉樹から再び針葉樹の人工林に変わっています。こんな林を進むと六合目の300mほど手前に分岐点が見えてきます。

地図には載ってないかったはずの分岐、どちらに向かえばいいのか思案しているとご夫婦が追いついて来たので尋ねると、
両方とも上でぶつかる。まっすぐ進めば距離は長くなるけど傾斜は緩く、右に折れれば距離は短いけど急。
との返答で右に折れて登って行かれました。私は急がば回れということで、傾斜の緩い方を選び少しでも膝に負担をかけないように直進します。

ちょっと疲れて来たもののいいペースで登って行くと目の前が開け、

登山口から一時間半かけて八合目に到着です\(^^)/ ここで中休憩。
ただ、昨日は北西からの風が強く、体温がどんどん奪われてゆきますのでソフトシェルを着て風攻撃を防ぎます。
ヤマケイの標準コースタイムでは、次なる目標地の避難小屋まで40分、山頂まで1時間となっていますが、計画より速いペースできていますのでたっぷりと20分も休憩しちゃいました。
周りの登山者の方々の会話を盗み聞きしていると、以前は8合目にも福寿草が咲いている場所があったそうですが、今見て来たら今年は咲いていなかったとか.....(T . T)
その代わりというかこのような植物が光を透かして美しかったです。

水芭蕉のような葉ですけど何でしょう? 美しい花を開くに違いありません( ^ω^ )
八合目を出発すると一気に展望が開けます。

空気中の水分量が多いからか、こんな風にしか写せなかったのが残念です。
奥に見えるは伊吹山でしょうか?
ん? 日向に大きなナメクジ? 干からびちゃうよと思ったら

私の大の苦手な爬虫類!(◎_◎;) 早く外に出過ぎたのかお日様に当たって体温を上げているのでしょう。トカゲ君でした。
八合目から九合目まではこれまでの登山道とは様相が変わります。

こんな水無沢に掛かった丸太橋を渡ったり、

岩が突き出た急坂を登ったりしながら残りの標高を稼ぎます。

九合目からは東側に展望が開けますが、採掘場の一角が目に留まります。あんなに上まで削っているんですねえ.....。
九合目からは今回の山行の目的がチラホラと目に付くようになってきます。

ピントをどこに合わせたんだと言いたくなるほどにピンが来ていない写真ばかり、しかも引いた方が顕著ってどういうことだろう?
人の手が入った福寿草はもっと濃い黄色で葉も濃い緑というイメージがあるのですが、明るく優しい色調ですし小ぶりの花で天然物は実に美しい!
10年前から福寿草を求めて毎年登っているという老夫婦がおっしゃるには、年々数は減って来ているが、今年の花は小さくしかも数がより少ないんだとか。これも温暖化の影響なのか、登山者が増え登山道を外れて踏み荒らすケースも出てきているのか?
避難小屋までの道のりは数は少ないのかもしれませんが、充分に目を楽しませてくれます。
福寿草の他にも


こんな芸術作品や

見過ごしてしまいそうな小さな命

そして僅かに残った雪渓\(^^)/ 側まで行きたかったけど登山道を外れることになりますから、念のために持参したチェーンスパイクは諦め、目の前の雪渓で遊んでいる自分の姿を空想することにしますww
標準コースタイムでは八合目から40分のところ54分かかって到着した避難小屋(藤原山荘)。

(手前左がトイレ、奥が小屋)
ちょうど昼時でここでお昼を食べてから山頂に向かおうと計画していましたが、もう風が強くて強くて小屋の中で食べようとしたら密状態(⌒-⌒; )

仕方なく小屋を風除けにし自然の作り上げた造形美を眺めながら、今回は元に戻してミニあんぱんを齧ります( ^ω^ )