ある日のこと

院長室に
スタッフA、
Bの二人が神妙な顔つきでノックをして入ってきた。
いつもノックもせずに笑いながら入ってくるのに
(ノックしてください)
なんか嫌な予感(-。-;)
「先生にお伝えしなくてはならないことが・・・おぼえています?」
それは年末のことでした。
診察時間過ぎていましたが困っているということで診ました。
1日使い捨てコンタクトを
1か月使用して眼が大変なことになっていました
(失明することもあります)
コンタクトの使用期限を守ることと
眼科定期受診をすること

今日から次回診察までは
コンタクト装用中止指導し、
点眼を処方しました。
そういえばその後受診にきてないなあ~
それがどうしたの?
実はその時に、隣の市から引っ越したばかりで保険証がなくて、近所に引っ越ししたのですぐにもってきますからお金の支払いを待ってほしいと頼まれたよう。
素直な
Bさんはすぐに持ってきていただけるならと了承した。
指導役の
Aさんは保険証がないなら絶対に実費請求して、後日保険証をもってきてもらってから返金するように教育していたようで今回のことは非常に怒っていた。
しかしすぐに保険証をもってきてくれる約束だったが一向に来院されず・・・
Aさんは
Bさんに携帯番号があるから何度も連絡をするように指示。
Bさんは一生懸命連絡するも本日より
着信拒否になったらしい・・・

近年、経営危機に追い込まれる病院が増えていいますが、そこに
「払わない人々」の問題があります。

強く請求すると
「治らなかった」とか
「なんでこんなに治療費が高いんだ」「間違っていたら責任を取れ」「病気が治らないのに、なぜ金を払うのだ」などのクレームをつけてくることもあるそうです。
医師には
診察治療の求めがあった場合、正当な理由がなければ拒んではならないという義務があります。
いや心情的には困っていたら医師として診てあげたい。
今回も
Aさんとしては主任としての責任感から何とかしたいという気持ちで頑張ってきたようですが診療費を回収するのは難しいでしょう。

勘違いしてもらってはいけないですが
Bさんはもともと婦人科系の医療事務を経験された方で、そんな簡単に騙されるタイプではありません。
相手が一枚も二枚も上手だったということです(最初から払う気がない?)
Bさんには今回のことをカルテにきちっと書くことと同じミスをしないように指導し、
Aさんには今後もしっかり教育するように指示しました。
一生懸命診察した医師として、お金のことより、心理的に悲しい気持ちになりました・・・
でもけっこう
重症な眼だったけど治ったのかな?

そんな状況でも心配になる
めだま小僧なのでした。
Posted at 2017/01/30 08:12:00 | |
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