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半ば、ごり押しの商談から数日後、販売店の方から自宅へ電話が入った。（’９７年暮れには、まだ携帯電話もさほど普及してなかった）再度、こちらから電話をかけると購入希望者の女性から「契約キャンセル」との連絡が入ったとの事。しかし、人のモノを奪ったような感もあり、大手を振って喜ぶ事はできなかった(-"-;A 。
　・・そんな経緯もあって、いよいよ本契約に移行する事になった。コミコミ価格で"２５０万円”・・・さすがに20歳そこそこの若造が｢ハイ、どうぞ！！！｣と簡単に渡せる金額ではなく、頭金１００万円と設定し、月々５万円の５年間払いで契約書にハンコをついた。（このハンコをつく際、冬にもかかわらずジトッと汗をかいた事を記憶している。）
　さて、ハンコを捺印してしまった以上、後には引けずがんばるのみ。ここから5年間が勝負だった。
　・・・そしていよいよ待ちに待った｢納車｣の日がやってくる。

その販売店に置かれていた白いクルマを発見した直後。久々の休日に、クルマを見にその販売店へ。
小さなプレハブ小屋の中に中年の男性が座っていた。
「すいません。表にある白いクルマの事で・・・」
すると、中年男性は手に持っていたスポーツ新聞を丸めて机の上に放り、くわえていたタバコの火を消して接客モードに突入した。
「いらっしゃい。あぁ。RX-7ですか・・・いいでしょ。あのクルマ」
淡々と語る男性の語りには「売ろう」とする気力が見られなかった。それもそのはず、
「あのクルマねぇ。もう買い手が決まってしまって・・・」
「えっ！そうなんですか。」
すこし残念になった気分。
「つい先日、女性のお客さんが来てねぇ。お父さんに買ってもらうとかで商談が決まりそうなんですわ。」
その言葉にダメ元でこう言った。
「でも、まだ決まってないんですよね？じゃあ、ボクが買うんで譲って貰えないですか?」
・・・ほとんどごり押しで攻め寄った。男性は苦笑いで、
「うーん。でも、向こうも買う気でいるからねえ。」
「じゃあ、一度その方に連絡して貰って話させて貰えないですか?」
本当は話す気など無かった。ただ、「お父さんに買ってもらう」というありがちな話に腹が立って、無理矢理にでもこっちで買ってやる!という気になっていただけだった。どうせ飽きたら早々と売りに出されるだろうと・・(勝手な思い込みで）
・・・今から思うと「無茶」な話だ。σ(^_^;)
(続く)

　さて、「Ｒｕｐｏ」の前に乗っていたＲＸ－７です！
かれこれ９年お世話になってました。('06年3月当時）
しかし年月の経つのは早いですね～。自分は、現在「３０路」突入したばかりなのですが、このクルマを購入した当時は２０歳そこそこな訳ですもんね～σ(^_^;)　
　”若い”からムリしてでも買えた！みたいな部分もあります。今なら確実にムリです。
　当然、この状態から購入したのではなく、(ドアなんか１０年前なら考えられませんね)　まさに、「ド」が付くほどノーマルの状態で中古車店から買いました。その販売店はごくごく普通のクルマばかり並んでいて全然面白味に欠ける販売店だったのですが、ある冬の朝、当時勤めていた会社の商品運搬車の助手席の窓からふとその販売店を見るとその「白いクルマ」はありました。
(続く）