2021年12月19日
ありがとう、お疲れ様でした
あれから一週間になりますが、「あの」ファイナルラップを何度見返したか解りません。
ホンダF1最後の戦いを記録しておこうと録画したアブダビGP。
昨年のホンダのF1撤退発表以降、どんな心境で今年のアブダビGPのファイナルラップを見届ける事になるのかを勝手に想像しました。
恐らく感傷的になりながら、名残惜しさ一杯の気持ちでHONDAのロゴを見送るんだろうな・・・
現実は違いました。
いい意味で思い切り裏切られました!!
でも最後まで全力で戦って終わるのがホンダらしさなんでしょうね。
「あの」ファイナルラップでセンチメンタルに浸る瞬間なんて一瞬たりともありませんでした。
最高の幕引きだったと思います。
もちろんレース運営に疑問を感じましたし、メルセデス側に立ってみたら何とも言えない心境になりますが、その件は他でも触れているでしょうし、ここではホンダのみに触れていきたいと思います。
初めて見たF1でアイルトン・セナが乗る紅白のマクラーレン・ホンダと中嶋悟が乗る黄色いロータス・ホンダが鈴鹿で前を走るマシンをガンガン抜いていったのを見て「ホンダ、カッコイイ」とホンダへの憧れの念を抱きました。
特に本田宗一郎さんが亡くなった91年の日本GP・・・秋晴れの鈴鹿を甲高いV12サウンドを響かせながら駆け抜ける2台のマクラーレン・ホンダの姿は王者の風格を漂わせていて当時小学4年だった私の脳裏に未だに強く焼き付いています。
ホンダに憧れたのがF1ならば、ホンダに幻滅したのもF1でした。
折角オールホンダ体制になったにも関わらず、本社側から責任を持ってチームを率いようとする様子もなく、外部から来たニック・フライなる人物に良い様にチームを牛耳られ、それでもチームが強ければまだ良かったのですが、成績は低迷の一途を辿るのみ。
フライはチーム力の向上よりもホンダが支援を約束したスーパーアグリを消滅させるたりする等の裏工作で暗躍。そんなフライの暗躍を黙って見ているしかなかったホンダ本社の事もフライ同様に大嫌いになっていました。
だから程なくして第3期F1活動撤退が発表された時、全くと言って良い位に「寂しい」とか「残念」という感情は沸いてきませんでした。あったのは「これ以上、恥を晒す前にとっとと撤退してエコカーでも開発してれば良い」という冷めた感想だけでした。
2015年から再びマクラーレンと組んでPUサプライヤーとしてF1に復帰するというニュースを聞いた時もF1のPUは大きく変貌を遂げているし、ホンダへの企業イメージはこの時のままだった事もあり「期待感」ってあんまりなかったと思います。
蓋を開けてみれば案の定大苦戦。そんな中で発せられるホンダからの言い訳がましいコメントを見て「第3期と全く変わってないな」と思いましたね。マクラーレンから一方的に関係解消されても、私にあったのは第3期撤退時と同じく「仕方ない」という冷めた思いのみ。
そんな私が「ホンダ、変わってきたな」と思うようになったのがトロロッソと組んで少しした位の時期だったと思います。
とにかく「このままでは終われない!」「見返してやる!」という気迫とPUの性能向上が目に見えて現れる様になり第2期以来の熱を感じる事が出来たのを覚えていますし、トロロッソの兄弟チームでありF1界のトップチームの一つであるレッドブルがそんなホンダを認めてPUサプライヤーとして迎えてくれたのは本当に嬉しかったですね。
レッドブル&トロロッソ(後にアルファタウリ)の2チーム供給体制となってからも打倒・絶対王者メルセデスを目指しF1チームだけでなくオールホンダでPUの性能を向上させてくるホンダをいつしか第2期の頃と同じ様に応援する様になっていました。
そんな中で昨年の「一定の成果を得る事が出来た」というコメントと共に発せられたF1撤退・・・ホンダにとってF1はふらっと参戦して何回か勝てば良いだけの物だったのかと再び幻滅しかけました。
でもホンダは最後まで全力で戦ってくれました。本来なら来年用に開発していた新骨格のPUを1年前倒しして投入。絶対王者メルセデスに勝るとも劣らないPUを用意して本気でタイトルを獲りに来てくれました。
「あの」ファイナルラップは本田宗一郎さんが「ホンダは最後まで戦ってるのが似合う」「最後にチャンピオンにしてやりてぇ」と言って用意してくれた舞台とチャンスなんじゃないかと思えました。
結局ホンダを好きになったのも嫌いになったのもF1でした。
最後「好き」で終われて本当に良かった。
昨年、ここで書いたブログに「何が何でもタイトルを獲得し王者としてF1を堂々と去って欲しい。そうなった時に初めて心の底から『お疲れ様でした』と言いたいと思います」と記しました。
今は「お疲れ様でした」という言葉に「ありがとう」という一言を付け加えてF1を去るホンダに贈りたいと思います。
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Posted at
2021/12/19 05:56:00
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