
6/3にGT3を引き取ってから、早4ヶ月が過ぎました。
その間、700マイルほど走行しました。
その殆どは1,2週に1回通勤に使った事によるものです。
残念ながら、この辺りには全くワインディングが無く、完全にGT3を楽しんでいるとは言えません。
ミニサーキットは色々有る様ですが、センターロックホイールナットのリコール対策がまだ済んでおらず、サーキット走行はお預けです。
(リコール内容のナットの緩みは、一般走行では起こらず、サーキット走行のみで発生すると案内されています。強いブレーキにより、ナットを緩める方向にホイールにトルクが掛かるのがまずいんですかね)
さて、そう言う状況では有りますが、日本に置いてある964カレラ2との比較と言う形でインプレをまとめたいと思います。
ちなみに、細かいスペックは記しませんが、964カレラ2とGT3は車重はほぼ同じで1380kgくらい。
パワー/トルクは、136kW(185PS)/120Nmの違い。
車体サイズは、ご存知の通り、水冷911は空冷911に比べて大きくなっています。
車内に乗り込んで感じるのは、最近の車で有るGT3(と言うより996以降の911)もウィンドウシールドが比較的立っていて、ダッシュの奥行きが短くて、ちゃんと911なんだなぁと言う事。
アメリカの道路環境だからと言うのも有りますが、車体サイズは全く気になりません。
ただ、運転席から体を傾けて手を伸ばすと助手席のドアノブに手が届く空冷のサイズを思い出して、改めて驚いたのは事実です。
車体サイズが気にならないのは、車重自体がほぼ同じで 一つ一つの動作が重くなったように感じないのも理由かも知れません。
エンジンの吹けあがり/吹け下がりについては、圧倒的に964の方が良いです。
うちの964はノーマルのデュアルマスのフライホイールで、RS仕様になっている訳では有りません。
吹け上がりは、普通に加速している時にはGT3が重いとは感じません。
しかし、ヒール&トーなどで無負荷でレーシングをした時に違いが分かります。
964をご存知の方なら分かる「ギャンッ!」と吹ける感じ(笑)は有りません。
ただ、スロットルの開特性が違う可能性も有るので、エンジン等のフリクションの差では無いかも知れません。
吹け下がりは、加速しながらシフトアップする為にクラッチを切った時の回転落ちが全く違います。
964はストンと落ちますが、GT3はゆっくりしています。
964と同じタイミングでクラッチを繋ぐと まだエンジン回転数が高い状態に有ります。
GT3の電子制御式スロットルの閉じが遅いとか、インテークマニフォールドの吸気ボリュームが大きいのが影響している様に思います。
さて、964で一番好きなブレーキのフィーリングです。
964は、踏力に応じてリニアに制動力が立ち上がります。
知り合いの964RSを運転させてもらって、ブレーキのフィーリングに感動し、その場で964購入を決心した程お気に入りの部分です。(RSとC2ではブースターの形式は違いますが)
GT3にはPCCBが付いている事も有り、残念ながらフィーリングは異なっています。
比較的ペダルストロークの初期から大きく制動力が立ち上がります。
(今のところ、ブレーキを強く踏んだ事が無いので、そこからの踏力の変化がリニアかどうかは分かりません)
なので、一般道の速度レベルでヒール&トーをしようとすると、制動力が強くなりすぎる感が有ります。
追々、サーキット等で追加確認をしていこうと思います。
(以前にPCCB付きの996GT3をサーキットで走らせた時にはヒール&トーで違和感は無かったので、きっと良い印象になるでしょう)
足回りについては、一般道での乗り心地程度しか話せませんが、964と比べると少し硬いですが、自分は気にならないレベルです。
GT3のコーナーリング性能は興味有る所です。これもサーキットで、ですね。
こうやって書くと、自分の印象としては964よりも退化している部分が多い様に見えますが、非常に満足しています。
大きな理由の一つは、高回転まで回るエンジンと その音です。
そもそも、Youtubeで「音」を聞いたせいでGT3が欲しくなったのですから。
そのエンジンのお陰で 凄く速いですし。
その他には、A/Cが凄く効いて夏でも快適だった!と言うのも有ります。
帰国後には、通勤にも使うし、真夏の昼間に出かける事も有るので、A/Cの性能は重要です!
GT3には、未だ自分の知らない領域が広いので、期待が高いのも理由かも知れませんねぇ。
GT3と964の両方を持ち続けて、ずっと楽しめたら何も言う事は無いのですが・・・。
ミシガンでは あと2ヶ月ほどで雪が降り、車は楽しめなくなります。
今は今で、いろいろ楽しまないと!