
先日、TVのバラエティ番組のコーナーで紹介されていた一本の映画
潜水服は蝶の夢を見る
ここのところ事あるごとによく泣く自分だが、久々に号泣してしまった....しかも紹介だけで。
ファッション誌として有名なELLE。
かつてそのELLE誌の編集長をしていたジャン=ドミニク・ボビー氏の自伝小説の映画化である。
40代前半で、ドライブ中に脳血栓に襲われそのまま全身不随...動くのは左の瞼だけ。
そのような不自由な体を重い「潜水服」に例えたのだ。
実際は、潜水服よりもっと過酷だと思う。
精神的重さのほうがおそらく、もっと計り知れないくらい重いだろう。
こんなことを言ってしまったら失礼になるかもしれないが...
一人の人間として生きる尊厳を一気に失われてしまった状態....そんな状態で瞬きの合図だけで意思を伝えることに光を見出した主人公。
知人に「本を出してみないか?」と勧められ知人との瞬きによる合図のやりとりだけで一冊の本が完成。
この本が映画化された作品が「潜水服は蝶の夢を見る」である。
原作に感銘を受けた、「ベティ・ブルー」でも有名なジャン=ジャック・ベネックス監督がドキュメンタリーを撮影していたという事実も後から知ったことである。
こちらのサイトの紹介文に
肉体の自由がなくても、精神の自由は奪われず、蝶のように自由に記憶し想像し、“生きる”ことはできる
と記されていた...再び感動してしまった。
残念なことに、全国で上映されるわけではないのですぐには観られないと思うが、DVD化されたら必ず観たいと思う。
この映画に異常に反応してしまう自分....
過去2度、親戚や親が脳梗塞になったのを目の当たりにした情景が蘇ってきてしまうからだと思う。
私事ながら....
本人はもちろん、周りの人たちの人生が一変してしまう。
半身不随になったら一旦、
今まで生きてきた自分の人生をリセットし、再び出直さなければならない。
過酷である。
Posted at 2008/02/11 10:06:43 | |
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