
今年も残すところあと少しとなりました。
お世話になった方々、今年もどうもありがとうございました。
多くの方に感謝しつつ、いよいよ今年最後のフルコースを走る為、鈴鹿サーキットに出掛けました。
本当は大晦日に走り納めをしたかったのですが、予約状況を確認すると既にいっぱい。
仕方なく26日にしました。
けれどこの日も土曜日だし、この日から冬休みに入る人が多いだろうから、空きがあってもMAXに近い台数だろうな…
と思うと少々気持ちが萎えましたが、とにかく行ってみることにしました。
鈴鹿には、お昼前に到着しました。
午前ラストのHクラスが終わる頃かな…とピットに行くと、これからHクラスの走行が始まるところでした。
ということは…何かあったのかな…💦
知り合いがいたので尋ねてみると、ヴィッツが横転し、回収作業が長引いて時間がずれているとのこと。
年末に…可哀想に…😥
ともかく、現時点での申し込み台数を聞いてみることにしました。
その台数次第で走行するかどうか決めよう。
そして申込窓口に向かって歩いていると、前方にレース仕様のヴィッツが無惨な姿で一台ポツンと置かれていました。
これが先程の横転したヴィッツ…
フロントガラスは粉々、ボディはボコボコ、ホイールは折れて、横転時の凄まじさが一目で想像出来る有り様でした。
ドライバーは無事なのだろうか…
と辺りを見回すと、持ち主とおぼしき男性がいたので聞いてみました。
「身体中痛いのですが、ロールゲージとハンスがあったので助かりました。」
130Rで横転し、そのままシケインまで3~4回転がっていってしまったそうです。
「ロールゲージとハンスがなかったらダメでした。」
ヒイィィィ!(/≧◇≦\)
お兄さん、無事で良かったです!
私は自分の運転技術を基本信用していないので、フルコースを走ろうと決めた時に、ロールゲージ、ハンス、ハンス用ヘルメット、ハンス用シートベルトを買い揃えました。
そこまでしなくてもいいんじゃないの?
と笑う友人もいましたが、実際に横転した車を見るとやはりなくてはなりません。
お兄さんが、ロールゲージとハンスを装着していて良かったです。
お兄さんと別れた後、気持ちを引き締め申込窓口へ向かいました。
現時点での台数を聞くと、Bクラス41台、Hクラス43台。
悩んだ末、Bクラスで走ることにしました。
この時点で、私には一つ気になることがありました。
ま…
でも、大丈夫かな。
早速準備を始めました。
結局、ブリーフィングで最終的な台数を確認すると47台。
芋洗い状態です(^_^;)
まぁでも年末だし、締めは皆で楽しく走るのも悪くないかも。
皆でぞろぞろスタートしました(笑)
暫く走っていると、前方にインテがいることに気付きました。
「インテみ~っけ❤」
喜んで追いかけましたが、フラれました😢
ガッカリしたものの、直ぐにもう一台発見♪
「きゃ~今日は2台もいる~❤」
と、走り寄るもこちらもアッサリフラれました💔
ツレナイインテ…ちょっとくらい遊んでくれてもいいのに😢
しかしこの時、私のインテには既に異変が起こっていたのです…
そんなことも知らず、無事に走行を終えました。
いつものように後片付けをし、行き付けのレーシングガレージに用があったので向かいました。
サーキットを出て、一つ目の信号で赤になりブレーキに軽く足を乗せた時にそれは起こりました。
停止線の直前で、ふっ…と意識を失うかの如く、インテのエンジン音が消えました。
え…?
またまた~!そんなに強くブレーキ踏んでないってば~(^_^;)
と、エンジンを回しますがかかりません。
突如緊急事態に気付き、慌てて何度も掛け直すもエンジンは掛からず、窮地に陥りました。
左折・直進・右折の三車線、その直進レーンの一番前でエンスト。
「信号が青に変わる前に何とかしなきゃ…」
とエンジンをかけ直しますが、
キュ…キュ……キュ……
というだけで、そのうち後ろに車が並び始め、信号が青に変わりました。
ハザード出してるから抜いてくれるよね…
ドキドキしながらバックミラーを見ると、真後ろにいる軽自動車はお行儀良く私が発進するのを待っています。
それを見た私はパニックになり、キーを回した状態で保ち、アクセルを踏み続けました。
すると、キュ……キュ……と言いながらも微妙に動き出し、左折レーンまで動きました。
が、次の瞬間!
ボンネットの左側からブワーッ!と大量の白煙が吹き出しました。
それを見た後ろの軽自動車は、ビックリして走り去りました。
終わった…
と、思いました。
しかし、それでも交差点から車を退けないといけないので、ガレージの社長に回収要請を出しました。
幸い直ぐ来て貰えることになったのですが、途方に暮れ、シートベルトをしたまま車内で視線が泳いでいました。
暫くして…
視線がバックミラーに移った時、真っ赤なNSXを捕らえました。
あれはもしや…
そのまま視線がNSXに釘付けになり見ていると、横を通り過ぎる時にドライバーとバチッと視線が合いました。
やっぱり。
スピン王子だ!
通り過ぎていく王子の車を、為す術もなく
じぃ~~~~~~~~~~……
と見えなくなるまで見つめていました。
そして再び車内でションボリ回収を待っていると、なんと、スピン王子がとことこ歩いて様子を見に来てくれました。
スピン王子は、私と同じレーシングガレージに出入りされている方で、普段は真っ赤なS2000に乗っています。
今日はNSXで走行していました。
実は彼、とてもスゴい方なのです。
彼のドラテクは器用なことで知られており、絶対にスピンしないようセッティングされたS2000をいとも簡単にスピンさせ、メカニックが首をかしげる程の実力の持ち主なのです。
また、鈴鹿サーキットへの貢献度も高く、私たちがスピンしてコースアウトした時、レスキュースタッフが手際良く回収してくれるのは実は彼のお陰なのです。
彼が頻繁に身を呈して実践の場を与え、レスキュースタッフを養成してくれているため、鈴鹿のレスキューは質が高く、作業も速いのです。
そんな王子が来てくれたので、私も落ち着きを取り戻しました。
なんでも、捨てられた仔犬のような目でこっちをじっと見ていたから切なくなり戻ってきてくれたとか。
なんて優しいスピン王子❤😢
と、思ったのも束の間、本音は「素通りしたら、後でガレージで会った時、何言われるか分かんない」だったようです。
そんな私は人のことを悪く言ったりはしませんよ!(# ̄З ̄)
私は事実しか言いません!
その事実を聞いて第三者がどう思うかは知りませんけどね。
そうこうしているうちにインテは無事回収され、見て貰うとパワステポンプが壊れて動かなくなっていたのが原因とのことでした。
白煙は、切れたベルトが燃えた時に出たものでした。
エンジンブローではありませんでした~♪(T▽T)ホッ
そう。
何故私がエンジンブローしたと思ったのかと言うと、走行前に気にしていたこと、それは「エンジンオイルの量が少ない」だったからです。
そして思い起こせばもう一つ、走行後にピットに戻りクールダウンの為エンジンを回していたのですが、その場を離れ戻ってくるとエンジンが切れていました。
その時は長話をしていたので、「あれ?自分で切ったんだっけ?」とあまり気にしていなかったのですが、家に帰り車載映像を見ると、全て記録されていました。
走行の異音も、インテの叫びも。
気になったら、ちゃんと見てあげないといけない。
横着してはいけないことを思い知らされた一日でした。
。。(〃_ _)σ∥