
昨日モリブデンについて書いたので今日はモリブデンが分類される極圧剤についての宗教学です。
広義の極圧剤には大きく分けて摩耗防止剤と焼付防止剤に分けられます。
TOP画は三洋化成工業(株)さんの潤滑剤入門のHP内の画像です。
https://solutions.sanyo-chemical.co.jp/technology/2023/07/102501/
左から油性剤分子が金属に吸着している状態、エステルなんかはこれになります。
真ん中の耐摩耗剤と書かれているのが昨日のモリブデンです。
そして右側が狭義の極圧剤、焼付防止剤です。
硫黄系、リン系、塩素系が有りそれぞれ効果的な温度域が有ったりします。
お気づきでしょうか?油性剤と耐摩剤は金属の上に載っている状態。
右の極圧剤は金属に浸透して金属自体を変質させてます。
実はエンジンに私は極圧剤が怖くて使いたくないです。
宗教的には私の宗派ではエンジンには受け入れられません(笑)
でもギアオイルには有益と思い使ってます。
敢えて書きませんが私のデフやトランスファーオイルの会社は
これが特徴的なんです。
ただそこの会社の極圧剤は使用を止めれば回復の見込みがあり
効果が出るまでもゆっくりの反応です。
変質なんて書きましたが腐食とも言われてます。
そこの本国HPでも数百マイルは走行してから効果現れ
使用を辞めると効果は薄れますと書かれています。
極圧剤の中でもっとも即効性がありどんどん金属内部まで
腐食が進行してしまうのが塩素系の極圧剤です。
塩素パラフィンなんて検索すると出て来ると思います。
一度使うと使用を辞めても除去がかなり困難ですというか除去出来ずに
金属を軟化させたままになってしまいます。
一時期流行ってネットで話題になってました、私も買いました。
でも怖くて使ってません。欲しい方いらしたら差し上げます(笑)
これも敢えてどれだかは書きません。
色々な問題から最近はバージョン変更されてるみたいですが
効きを落としているみたいですが基本的な内容は変わってません。
一度使われた方は元には戻れないので二硫化モリブデンを使って
腐食した金属の上に被膜作ってあげて下さい。
両者の相性はとても良いそうです。
私も一度使って二硫化モリブデンを使おうと思いましたが
深くまで進行してしまうので辞めました。
特徴としては極圧剤としての効果が高すぎるので他の配合されている添加剤の性能が落ちてしまう。
通常の摩耗防止剤の数倍から数十倍の摩耗を結果として起こしてしまう。
誘錆性が高く塩水の数十倍になることも。
摩擦係数自体は上がるので高負荷時の出力に影響する。
燃やすとダイオキシンが発生する。
その代わりに即効性、洗浄性、極圧性は高い。
チムケン試験器でほらこんなに試験片の摩耗少ないし力掛けても止まりませんとか色々な動画ありますよね?
あれ常温ですよね。本気のエンジンオイルの開発者はエンジンオイルの使用温度まで上げてあの試験します。
また、オイル無くなってもとか試したりしていてヤスリで削らないとといってますが
それは金属の内部まで腐食させてしまっているということなんです。
次は宗教のどんな話にしようかな…。
今回も素人の好みによるバイアスが働いた考えです。
間違い等御座いましたら教えて下さい。
Posted at 2023/10/27 18:21:20 | |
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