
今回は過去の台湾旅行での出来事などを綴ります。
3年前の晩春の頃、夫婦旅行の行き先を考えていた時にたまたま見ていたテレビで「台湾グルメ特集」なる番組をしており、何事にも直ぐに感化されやすい私は「今年の旅行は台湾だ!」と即決したのですが、これがきっかけで台湾にハマりまして、その後2年半の間に3回も台湾へ足を運ぶ羽目になりました。 充分な下調べもしないまま初めて訪問した台湾の地は台北。日程は9月14日~9月18日の4泊5日でした。少しでもこの内容が台湾に興味がある方の参考になればと思います。
【1日目】

関西国際空港を午後に出発し一路台北へ。
桃園国際空港から台北市内までの移動はバスを利用して市内中心部に降り立った
ものの、ホテルの方角がサッパリわからずスマホのGoogle Mapを頼りに歩くこと
約20分でようやく無事ホテルに到着。
このホテルが非常にユニークでした。何がユニークなのかはまた後ほど・・・。
そそくさと荷ほどきを済ませると夕食の目的地である台北市大安区にある小籠包の有名店
鼎泰豊(ディンタイフォン)本店へタクシーで向かいます。

店頭のウインドウにはズラリと並んだメニュー(日本語の併記もあり)が張り出してあります。それを眺めていると流暢な日本語で店員の若い女性が話しかけてきて詳しく説明してくれました。
やはり有名店であるだけに店頭には行列が出来ており、順番を待つ必要がありましたので先にオーダーを済ませから、順番が回ってくるまでの少しの間に周辺を散策。
ようやく店内に案内され席に着くと、まずは台湾ビールで喉を潤して料理を待ちます。
最初に提供されたのは前菜の小菜(豆腐干の和え物)です。
次は手前から紅焼牛肉麺(牛肉の煮込み麺)、空心菜(空心菜炒め)、
菜肉蒸餃(野菜と豚肉入り蒸し餃子)
紅油抄手(ピリ辛ゆでえびワンタン)
鮮肉粽子(肉ちまき)
※すでに半分を食しています(笑)
蝦仁蛋炒飯(えびチャーハン)
凄いボリューミーでした。
絲瓜蝦仁小籠包(ヘチマとエビ入り小籠包)は写真を撮り忘れています。
どれも期待を裏切る事のない非常に美味しい料理ばかりでした。
これだけ頂いてサービス料込みの支払額はNT$1,485(日本円で約5,000円)でした。
現地の人からすると結構な金額でしょうが、超有名店の割には非常にリーズナブルな価格だと思います。

因みに”鼎泰豊”は日本でも18店舗を展開されていますが、お値段は現地より
多少割高で味も違う(台湾のほうが美味しい)みたいです。
鼎泰豊を出てからは再びタクシーでホテルへ。
今回宿泊したホテルは臺灣鐵路(以下は 台鐵と表記します)の台北車站から約1.3km(徒歩20分)ほど離れた香都大飯店(Charming Castle Hotel)と言う名前のホテルです。
冒頭にユニークなホテルと記しましたが、何がユニークかと言いますと
建物自体は元々ラブホテルで、それを改装して営業してるところです。。
チェックインしてから部屋に入って、まず第一に目を引いたのがガラス貼りの
浴室とフルサイズのダブルベッドが2台も据え付けられていた事です。
室内のレイアウトはまんまラブホそのものです。

浴室には直径が2m程のジェットバス。おまけに妖しい照明まで付いてます(笑)

ダブルベッドが2セットって、泊まるのは夫婦二人っきりなのですが・・・。
まあ、そのお陰でダブルベッド1台を占有してゆっくり眠れました!
【2日目】
目覚めると快晴のお天気。ホテルで朝食を済ませると万華区にある、台湾を代表する
パワースポットの龍山寺(ロンシャンスー)へタクシーで向かいます。
龍山寺は清時代に建てられた台北最古のお寺で、故宮博物館や中正紀念堂などと
並ぶ台北の一大観光名所と言う事もあり多くの観光客の姿が見受けられますが、
信仰心の深い地元の方々も朝早くから沢山お参りに来られていました。
朝一番と言えども流石に南国台湾です。暑さで喉が渇いたので近くのセブンイレブンで
冷たい飲み物を購入しました。
左側の”紅酸梅湯”はプラムサイダーみたいな味で私の口には合わず飲みきれませんでした。
真ん中の”黒松沙士”は台湾コーラのようですが如何せん中途半端な感じ。
しかしながら右側のマンゴーシェイクは最高に美味しかったです。
少しの休息を終えて次の目的地「九份」へと向かいます。
龍山寺から九份までは格安で乗り換えのない路線バスを利用するのですが、
九份行きのバス停までは地下鉄の台北捷運(以下はMRTと記します)
での移動です。
龍山寺站から台北駅経由で板南線の忠孝復興站で降ります。
忠孝復興站を出てからは徒歩数分で「九份」行きのバス停に着きます。
バスに揺られる事1時間半で九份に到着です。
ここも有名な観光名所なので観光客が非常に多いです。
九份は台湾の北部で海抜の高いところに位置していますので、東シナ海が一望できる
素晴らしいロケーションですが、坂と階段が多くて歩いて回るには結構疲れます。
昼食のために入った店で私は「虱目魚吐麺線」を注文。
わかりやすく説明しますと、サバヒーと言う現地台湾では良く食される魚が入った
温かいとろみのついたスープの麺線(日本の素麺みたいな麺)です。
サバヒー自体は若干癖がある魚ですので万人向けではないかも知れません。
九份と言えば夕景や夜景が綺麗な観光名所ですが今回はスケジュールの関係上、
2時間ほどの滞在で次の目的地である饒河街觀光夜市に向かいます。
帰り間際に持ち帰りのおやつにと”草餅”を購入しました。
これを夜にホテルの部屋で食べたのですが、その時これがとんでもない代物だと
判明しました。
下山にはバスがなかなか来なかったので麓にある台鐵鉄路(日本のJRのような
もので以下は台鐵と記します)の瑞芳車站まではタクシーを利用しました。
瑞芳車站はほのぼのとした昭和レトロを感じさせるような雰囲気で味わいのある駅でした。
松山火車站までは車窓からの風景を眺めながら50分ほど列車に揺られての移動。
松山火車站に着いてからは夜市が開催されるまでの時間を駅から徒歩数分の場所にある
「服飾廣場五分埔」でショッピングです。
ここは名前が表しているように洋服から小物、雑貨まで、ありとあらゆる品が揃う廣場で、200m四方の場所に大小あわせて数百軒もの店が狭い路地の中に軒を連ねています。
あまりの店の多さや多種多様の商品に驚きました。
そうこうしている間に日が傾き始めましたので、松山火車站から徒歩数分の
饒河街觀光夜市に向かいます。
屋台を物色し、最初は揚げたて熱々の雞排(ジーパイ=鳥の唐揚げ)を食します。
出来上がった雞排にお好みの味のスパイスを振りかけ、それをハサミで手際よく
カットしたものを袋に入れて渡してくれます。
ひとつがNT$60と安い割にはボリュームたっぷりで美味いです。
次は台湾小吃定番の胡椒餅です。黒胡椒などで味付けした肉餡を小麦粉で出来た皮に
包み込み鉄板で両面を焼き上げたものです。外はカリカリ、中はもっちりとした皮に
少し胡椒の効いた餡が絶妙のお焼きです。私はこれが非常に気に入りました。
もちろん台湾ビールと一緒に頂きました♪
ついでに西瓜のジュースも!
人生初の台湾での夜市を愉しんだ後は一路タクシーでホテルへ。
ホテル近くのセブンイレブンで怪しげなアイスとドリンクを買い込み、お風呂上がりに
九份でお持ち帰りした草餅とともに頂く事に・・・・。
アイスは普通に美味しかったのですが、問題は3種類(小豆、緑豆、鹹菜)の草餅
(正式な名前は草仔粿と言います)の内のひとつです。小豆と緑豆については
想像していたとおりの味で美味しかったのですが問題は鹹菜です。
購入する際にせっかく台湾に来たのだから食べた事のないものにするかと「鹹菜」
と書かれたものを選択したのが失敗でした。
私は一口食べたところでギブアップです。妻も口にした途端に瞬殺されました(笑)
画像を見ていただければ分かると思いますが中身は刻んだ野菜の漬け物みたいな物です。
味を一言で申しますと、腐敗・発酵した藁みたいな感じでした(汗)
私たち夫婦は決して食べ物を粗末にするような人間ではないのですが今回に関しては
食べるのを中止してゴミ箱のお世話になりました。
想像するに多分、外国人が初めて納豆を口にした時ってこんな感じかなと。。
人生初の味覚を体験して本日は終了です。
【3日目】
本日最初の目的地は蒋介石の顕彰施設である中正紀念堂です。
ホテルからタクシーでMRTの台北車站まで移動、そこからはMRT淡水信義線で
捷運中正紀念堂站へ。駅からは愛國東路を渡ったところに中正紀念堂が見えます。
徒歩で5分程と近いのですが朝から尋常ではない暑さのため中正紀念堂に着いた時には
汗だく状態です。
目的である衛兵交代儀式を最後まで見ましたが、これは忍耐力のない者では務まらない
大変な仕事だと思いました。また、建物の中以外は日射しを遮ってくれるような場所も無い
だだっ広い敷地内はほとんどが石畳で今回の旅行中で一番きつかったです。
次の目的地は國立故宮博物院です。
再びMRT淡水信義線で士林站へ。駅からはタクシーで向かいます。
乗り込んだタクシーのダッシュボード上には仏様が鎮座されておられました。(拝)
國立故宮博物院自体は素晴らしい所で沢山の宝物などがあり良かったのですが、
問題はほかにありました。
それは私たちの後に次から次に入場してくる団体の中国人観光客達です。
周りの事はお構いなしに大きな声で喋りまくり、順番を無視して平気で割り込むし・・・・。 何とかならないものでしょうかねぇ、本当に困ったものです。
國立故宮博物院を後にして士林夜市に向かいます。
日本のテレビ番組の台湾B級グルメ特集にも良く出てくるメジャーな夜市です。
台北観光の日本人の大半が此処を訪れるみたいです。私が事前に想像していた
感じとは少しかけ離れたものでした。
【4日目】
台北といえば此処でしょ!と向かったのは信義区にある高さ509.2m、
地上101階、地下5階の高層タワービルの台北101です。
ホテルからはMRT淡水信義線で捷運台北101/世貿站まで移動です。
今回の旅行中のMRT利用時は悠遊カード(EASYCARD=チャージ型のプリペイドカード)
を使用しました。これで乗車料金が通常より2割安くなります。
89階の屋内展望台へは5階からエレベーターで上がります。
このエレベーター時速60Kmで、5階にある乗り場からわずか37秒で89階に到着です。
5階までのビルの中には高級ブランドのショップなどがたくさん入っています。
5階でチケットを購入して、いざ地上382.2mの展望台へ!
台北市内で一番高いところからの眺望は最高で凄いです。
台北101地下のフードコートで昼食を済ませると、再びMRTT淡水信義線で雙連站まで。
そこから歩くこと10分ほどで大同区に位置する永樂布業商場に到着です。
永樂布業商場に向かう途中で迪化街を通るのですが、道の両側には漢方、お茶、
高級食材、米、竹細工などの商店が並んでおり、見て回るだけでも興味深い所でした。
目的地である永樂布業商場は、これでもかって言うくらい多種多様な生地や布を
取り揃うお店です。
地元の子供が走り回る位に広い店内には日本では決してお目にかかれないような
商品が。
たっぷりと時間をかけてのショッピングの後は永樂布業商場の隣にある
セブンイレブンで休憩です。
ひと息ついたところで次の目的地で中正区にある西門紅樓へはタクシーで。
西門紅樓は1908年に台湾で初めての政府が建設した元公営市場です。
台湾国内で最も古く完全な三級古跡市場建築物で、日本籍建築家近藤十の設計です。
現在は若手デザイナーたちの情報発信基地として利用されています。
西門紅樓周辺の散策を終えて、一旦タクシーでホテルに戻り夕食に出かけます。
何を食べるかと申しますと、この台北旅行の計画中に決めていた”うな重”です!
何故、台湾に来てまで鰻なのか? それは事前情報をネットで見ていたところ
格安で、ボリューム満点の美味いうな重が食べられる日本人経営の店が気になって
いたからです。そのお店の名前は「肥前屋」と言い、ホテルから歩いて8分程の距離です。
店内は日本の定食屋そのもので壁に掛かっているメニューなどもすべて日本語です。
まるで日本にいるような錯覚に陥り、ホッとして落ち着きます。
先ずはビールで乾杯、もちろんビールはMade in Japanの麒麟さんです。
続いては刺身です。
そしてメインの鰻丼の登場です!
画像右が私が注文した「うな重(大)NT$480(約1,600円)」、左は妻が注文した
「うな重(小)NT$250(約900円)」。 ※価格は当時のレート換算です。
この肉厚でふっくらと焼き上がった美味しい鰻が格安で食べられるんです。
多分日本で食べれば倍以上の価格がするでしょうね。
私たちが肥後屋に着いた時間は午後の開店時間直後(営業時間 午前11:00~14:30 /
午後 17::00~21:00 )でしたから待たずに入店できましたが、店を出るときにはご覧のとおり行列が出来ていました。
お腹も充分に満たされ、あとはホテルに戻ってゆっくりするかとも思いましたが、
台北最後の夜なので最後の夜市へと遼寧街夜市へタクシーで行っちゃいました。
お腹は満たされていますので食後のデザートとしてかき氷豆花を注文。
持ち帰りか?と店主に聞かれましたが、此処で食べる旨を伝えて二人でシェア。
くどくない適度な豆の甘さと氷の冷たさとが相まってGoodです。
食べ終えてから一旦店を離れたのですが、もう少し欲しくなったので引き返して追加注文。
今回は持ち帰りでお願いしました。「この日本人達また来たよ」って店主は苦笑いです。
こうして4泊5日の台北旅行を無事終えて帰国の途についた訳ですが、今回は台湾の魅力や楽しさの一部を少し感じただけで、まだまだ台湾の観光スポットや美味しいグルメが手ぐすねを引いて私を待ってます。
この時の思いが台湾旅行Part2へと続くのでした(笑)