マークXフルモデルチェンジ

トヨタ自動車は10月19日、「マークX」をフルモデルチェンジして発売しました。

キーワードは「SAMURAI X」。
いきなり「SAMURAI」とは、これまた恥ずかしい限り（笑）。

今回のマークXでは、従来の2.5＆3.0エンジン（いずれもプレミアム仕様）から、2.5＆3.5のラインアップとなり、いずれも6ATをドッキング。
2.5リッターエンジンが、レギュラー仕様となったことは朗報。

タイプとして、「スタンダード」「スポーツ」「プレミアム」を用意。
それぞれ、専用のエクステリアや専用装備が与えられています。
ただし、先代モデルの特徴であった、バンパー内臓のマフラーは、通常のものに戻されています。

安全装備については、ベースグレードである250G”Fパッケージ”でも、全席3点式シートベルト＆ヘッドレスト、サイド＆カーテン＆ニーエアバッグ、VSC＆TRCを標準装備し、価格は238万円と非常にお買い得。
一部グレードの内装では、後席左右席のヘッドレストが固定式になっているのが不満（クラウンとの差別化か）ぐらいで、基本的な安全装備の充実は、二重丸です。

反面、トヨタらしいグレードも存在。
250Gと、250G”Sパッケージ”に設定される「リラックスセレクション」。
はたして何がリラックスかというと、助手席パワーシートが装備されるのみ。
で、このグレードの存在が何を意味するのか。
それは、パワーシートの装備によって、車両重量が上がること。
車両重量が上がることによって、このグレードは所謂エコカー減税が受けられるのです。
当然10・15モード燃費は、落ちています。
つまり、他の車種にも言えることですが、同じ車種の中でも、絶対的に重量が重く燃費の悪い車（グレード）の方が、税の恩恵を受けられる仕組み。
頭のよいお役人さんが考えると、こういった愚作が創設されるのです。
果たして、エコカー減税がなかったら、このグレードは存在したのか。
市場だけを見て、造り手の思想が全く見えない車造りは、トヨタのお家芸です。

それに加えて、このデザイン。
どうにもこうにも、無理やりデザインしました感が感じられるのは、私だけでしょうか…。
はるかに、チェイサー＆クレスタ三兄弟の時代の方が、ミドルクラスセダンとしてわかりやすいデザインをして、好感が持てていたのですが…。
このデザインは、世間的には、かっこいいのでしょうか！？

いずれにしても、安いグレードの方が、お買い得感は高い車。
とは言うものの、基本的にオーディオレスなので、相変わらず高額なメーカーオプションナビをチョイスするか、量販品を装着する必要は出てきます。
今や、お買い得感以外に積極的に買う理由が、見当たらない…。
強いて言えば、「安く買えるFR車」ぐらいか。
これが日本の「SAMURAI」では、ね…。


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