
まず最初に、持ち運び型の太陽光パネルに興味のない方、他の記事を読まれた方が幸せになります。
例によって長文・駄文なのでお時間のない方も他のHP/ブログへ移動をオススメします。
てすく の活動範囲は、兵庫県をベースとしています。つまり、これから生きている50年位の間に、東南海地震を経験する確率が極めて高いという事になります。
阪神淡路の震災の折、数日間電気が無い、又は不足という事態を体験したのでそろそろ可搬式大容量バッテリーと太陽光パネルの購入が必要だという事で5年程前から、考えていました。
持ち運び式のバッテリー(EcoFlow R600)はあるので、あとは充電設備を探していたのですが効率的な部分と持ち運びという部分、充電量という部分と価格で比較対象が大量にあって決まりませんでした。
価格:30000円以下が望ましい
容量:60~240W(実充電量で1日平均100W以上、高容量が望ましいが、充電容量は電圧24VMax、電流10AMaxのいずれか低い方の最大公倍数で最大240W)
当然、総合発電量は240Wに近い方が良いが、持ち運び条件もある。
持ち運び電源の端子として以下を検討。
・アンダーソン端子 R600の接続側端子(両方アンダーソン端子ならOK!)
・MC-4端子 一般的な太陽光パネルの接続端子
・シガーソケット 出力11~15V程度のシガーソケット
・USB-C 12~100Wの出力に対応しているモノ(充電ケーブルも対応している必要アリ)
・端子の最悪条件、ダイオードありで14~25V程度が出力出来れば、切りっぱなしでもOK。
形状の条件として。
・持ち運べる事(家庭用ユニットだとガラス品なので上下に荷物が載せられない)
・展開又はフレキシブルパネルである事。
・持ち運びを考え、重量5kg未満である事が望ましい
・アテンザのトランクに入るサイズ以下
実は、一般的な中華製の闇といいますか・・・表記発電量と充電量の乖離がかなりあるモノがあります。表示100Wで実40W程度の発電というのもありますし、100Wで90W程度の充電(!)という超優秀なモノも存在します。
※100W表記で100W分発電する(してた)のは日本品表記くらいでしょうが現状ソーラーパネルは家庭用限定で国産のモバイル仕様は現品生産してない模様。(海外品は100W=総合100W分のセルを搭載しているという意味で、100Wで100%出力出来るという意味ではない。)
基本的にバッテリー充電表記で、パネル表記の70%程度あれば良いと思っていますので、発電効率は実発電量表記のモノ(アマゾンプレビューだと、誰かが充電量を別の2種類以上のバッテリーで写真付きで掲載さいているモノがそれなりかと。ただ発売周辺のみのプレビューしかないモノは敬遠するイメージ。但しamazonだけを購入先とはしない。)
※バッテリーの充電機能、表示内容によってかなり違いがあり、バッテリー側の充電効率が80%前後もあれば十分だと考えますので、太陽光パネルと合わせて都合70%出てればいいのかな?と。
この時、ソーラーパネルの仕様として充電時に見えるモノ
・バッテリーの入り口からバッテリーまでの充電圧変換効率で80%前後目標なので、20%Off
※最近は最大入力の80%前後で効率が平均80%前後でこれ以上なら高効率、未満なら低効率かな?と。
・ソーラーパネルの自己放電が少ないモノ(パネルセル毎の発電の電圧差が効率となり、違う電圧のパネルは他のセルに電圧が分散してしまう事で効率が落ちる)
・パネルそのものの太陽光/電磁派変換効率が高い方が良いが、某国製はウソ表示が大半を占める。(価格が安くて高効率≒ほぼ偽物)
・変換効率は20%以上あるとウレシイ(発電効率と電気出力とは違うので注意)
・面積効率は1枚のセルが広い方が有利
・バックコンタクト式(表面が黒/青の単色)の方が面積あたりの発電効率が高いが、発電効率そのものはフロントコンタクト式(表面に銀色が見える)でも問題ない
・コンタクト領域(セル同士の距離)は近い方がパネル面積あたりの効率は高い
・セルあたりの曲がりしなり耐性も重量(≒おおよそモバイル仕様の寿命)
と、まぁこの辺りは太陽光発電についての普通の知識なので一応。
総合すると、結果的に面積÷実発電量が良い物です。
つまり良いセルを搭載して、効率良く出力でき、寿命が長いモノ=本当の良いモノです。
もし、面倒な事がイヤな人は、ワールドワイドバッテリーメーカの純正品ソーラーパネルがあればソレを購入する事をオススメします。
※ワールドワイドのメーカが出している以上、一定レベル以上の間違いのない製品です(もちろん外れ率というモノがあるので100%完璧という意味でもない)。
元Sunpower製の120Wパネルが欲しかったのですが、国内販売はしてない上に寿命も長いとはいえず(展開のための持ち運びをしない、車体に張り付ける等の利用なら問題なし)、屋外で持ち運びで利用する事を前提に考えると、展開式のモバイルバッテリーの方が今回の目的に対しては有効だと考えていた次第。
※現状、一般的に出回っているモバイル太陽光パネルの品物で一定レベルを確保している太陽光パネルは、元Sunpower製セル利用品とバッテリーメーカー製(バッテリーメーカのモノは、半分くらい元Sunpower製。現Maxeon Solar Technologies社製かな?バックコンタクト式の単色で高効率の場合はコレだし、フロントコンタクト式は中国の天津中環半導体股分有限公司社製が多いが基本ベースは同じ技術ですから本来の効率は同じくらい。)だと思います。
※残念な事に、国産メーカは自分の望むモバイル向けセルを製造していません。
希望としては可能な限り黒い方が良かったのですが、黒い裏板には問題があるパネルが多すぎて、調べるにも持ってる人が少ないという現実もありました。
本当は、EcoFlow純正でもよかったのですが、目的の充電には110W×2枚必要だったり、旧品より効率が下がっている事等があり、お値段的な問題や、バッテリーメーカと太陽光パネルは仕様があっていれば問題ない事などなど、もろもろの条件から、BLUETTI SP200に決定しました。
amazonプライムデー価格で税込みで諭吉さん3名を超えてしまいますが、ま~仕方ありません。コイツもバッテリーメーカが出してるモノですし、悪くはないでしょう。
※amazonでは評価が少ないのですが、性能はソコソコ。推定マキシオンセルの第5世以上。現物にはSunpower製Cellとのみ表記。蛇足としてマキシオンセルは、第4世代までは方辺5インチ(125mm)程度で第5世代の高効率品から1インチ角程度大きく(150mm程度に)なっています。効率はグレードがあるのですが表記上は23%以上とはなっています。
BLUETTIの商品ページに表記されている内容からすると、バッテリー容量がおおよそ700Whで6時間程度、つまり通常の1日日照サイクルで充電できる・・・という事になります。
※もちろん理屈の上だけで、実際にはそういう日もあるよね?程度。実際に200W前後で充電できる時間はわずかにお昼前後だけですし、朝夕は当然のように発電量は低く、雲が太陽にかかるとすぐに発電量は下がるワケですから話半分程度に考えた方が気が楽です。逆に大きな発電量が無いと日照条件次第では、全くお役に立たないという事でもあります。(なのでもろもろが許せば発電能力は可能な限り高い方が良い理由)
紆余曲折の果てに、結局購入に至ったソーラーパネルの仕様
販売店:BLUETTI
製品名:SP200ソーラーパネル
太陽電池積層方式:ETFE
太陽光転化率:Up to 23.5%
最大出力(Pm):200W
出力電圧(Max.): 20V / 10A
負荷遮断電圧(Voc): 24V /11A(=解放電圧/短絡電流)
サイズ(展開時): 220*52cm/16.3*66.7inch
サイズ(収納時): 52.5*52cm/16.3*16.1inch
重さ: 6.5kg / 14.3lbs(結構重い!)
接続:MC4コネクタ出力のみ(他の接続端子なし!<何気にコレも重要)
保証期間: 24ヶ月
重量は重く6.5kgとズッシリ「うで」に来ます。嫁さんに持ってもらうと「災害時でも、持ち運びは無理ね!」の即答でしたので、女性にはバッテリーと太陽光パネルの同時移動というのは現実的ではないレベルの重さかもしれません。
BLUETTIのバッテリーも優秀だけど重いと評判なので、重さは性能なのかもしれませんが・・・持ち運びにも一苦労しそうです💦
これから、色々と使って研究していきたいと思います。
但し、コレは自分の一人の研究用なので、家族(2人)で利用する場合は最低でも1kw程度、つまりこのセットで2セットは必須です。
1日の計算(2人分として)
500W×15分×1L 1日2L1人=250Wh
スマホの充電 2台×7W(2台で15W)×2h=30Wh
料理で500W×30分×3回=750W
1日おおよそ1030Whは必要という計算でココに冷暖房が加わるイメージ。
最低限で冷房としては扇風機30W×16h=480W程度
※エアコンを考えると1BOX系でないと厳しい。
暖房としては電気毛布平均15W×16h×2人=480W程度
この合計1500Wh程度から算出したモノになります。
つまり、充放電平均1500Whあれば夏冬でもギリギリ被災地での生活は可能という計算です。(飲食物がある事が大前提ですが。)
飲食3日分の水12Lカップ麺60食キープ(賞味期限まわし)は続けられているので、実験結果次第で2セット目の検討をしたいと思います。
ーーー2021/06/26追記ーーー
★本当は外が良いのですが、盗難されるので外から殆ど見えない日蔭で計測。
外が見えない若干木漏れ日がある程度のベランダ 【日蔭】 で計測
朝9時気温24度、照度不明ながら結構暗い曇り 3W
朝10時気温26度、少し明るい曇り 5W
お昼2時 雲が50%程度ある晴れ 18W
※基本日蔭、直射日光5~10%程度
部屋内の蛍光灯では0Wで反応なし
基本、光があれば微妙には発電してるハズですが、充電装置での検出基準未満
電卓が動くのは極微電流でOKだからですが、ソレでは充電できません。
日当たりの良い部屋なら、ある程度の充電は可能でしょう。
但し、ガラス越しの光の成分がある程度減っているので、ガラスの性能と発電性能は反比例の関係で、暮らしに良いガラス程、太陽光パネルの性能は殆どでないでしょう。
つまり、車内での利用も性能の半分も出ないと思われます。(紫外線吸収自体は殆ど問題ありませんが、赤外線吸収型はモロに影響が出ます。最近の自動車にはジリジリ感を抑えるために、紫外線+赤外線の両方をカットしてくるので家に使われているガラスより光線透過率が下がるため、発電量がさらに減るという仕組みです。)