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最近、車種別掲示板でフェアレディーの板をよく読んでんいるのですが、酷く荒れてますねぇ。。。

今こそ懺悔を込めて明かそう、セブンの秘話。
ここだけの話。

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○月×日、室内サバイバルゲーム場、キッズ・ドラゴンでのゲーム開始の合図が上がった。

初回は8名のゲーム(4対4)で始まった。前々から高性能なベレッタ92Fにダットサイトを

取りつけ、かなり「イケテル銃」になるなと思っていたのだ。

大枚叩いて手に入れたサイトマウントとドットサイト、その企みが見事に的中した。

ドットサイトで遠距離で正確なヒットでが可能になり、バッタ、バッタと敵を始末していく。

初回ゲームは私一人で敵全員を抹殺、調子は最高であった。

みなさん最高ですか? 

ハイ、御一緒に「最高です!」(ありがとう)

一緒に戦ったチームメイトの方々、おかずを先に食べてゴメンなさい。m(__)m

 

20時を過ぎた頃、昔チームメイトだったH君が友人数名を連れて現れた。

その中には女性(化粧もしていない20代前半?)1名がおり、彼女も一緒にゲームに加わった。

開始の合図と伴にそれぞれ配置に付いて銃撃戦開始。

私も壁越しに銃撃。距離15m、ウッドランド迷彩、東側カウンターに人影、微かに頭が見えた。

静かにダットで狙いをつけて...撃つべし!、撃つべし!。

2発の銃弾がドットサイトのセンター、レットポイントに吸い込まれて行く。

「あっ、当りましたぁ~」の黄色い女性の声が響く。

「あ”!」女人兵を殺ってしまった。

女性には特に?!やさしいセブンである。非常なる後悔の念。

昨年秋の洞爺室内戦が頭をよぎったのである...。



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昨年の10月頃の話だ。対戦相手に当時流行った洋画「マトリックス」その影響を受け?!

キアヌ・リーブスになりきっていた人がいた。

それだけならまだ良いが、20代前半の女人兵が2人いた。滅多に見ない女人兵だ。

驚くべきことに二人とも黒皮のパンツに黒いTシャツ。

しかも「ヘソだしLOOK」である。

どうやら映画のキアヌの相棒と同じ、出で立ちらしい。

私は映画を見ていないのでわからないが、どうもそうらしい...たぶん。

彼女達の顔はまるで思い出せないが、へそだけ鮮明に覚えている。

その格好でゲーム参加はないよなぁ~と思いつつゲーム開始。

2階の階段脇の暗闇に潜む私。

M4カービン銃を頬付けして敵を待ち構えていた。

廊下の反対側から逆光を背にして現れたのは

 

ヘソだしLOOKの女人兵だぁ!

 

距離8m、スコープで上から下まで舐めるように見つめる私。<そこまでしなくても...

「うっへへへ」

こうなると単なるHなおぢさんである。

「おねぇ様ぁ~、どこがいい脳ォ~」

「どこを撃ってほしい脳ォ~?」

Hだぁ、Hだぁ,Hなセブンぞぉ~....ジュルジュル~ぅ。

なぜかその昔、公園の便槽にクビまで浸って覗きに徹したオジサンがいて捕まった事を思い出す。

すべすべしたオヘソをスコープに収める私。

あのオヘソ、な撫でてみたーい。

さんざんレロレロした挙句におへそを枕にお昼寝したーい...

などとおバカなことを考えていた。

断っておくが、私はおへそフェチではない。

正真証明の変体でもない。

たいていの男性ならそれくらいの事は普通に思うよね?。

 

ねっ、そうだよね!

みんなそうだと言ってくれ~!

 

そうとも知らずに彼女はどんどん接近して来る。

突然あたりの空気が凍りついた。

何かを察知したのか相手の銃口はこちらを向いたのだ。

私のゴーグルの反射光で気づいたか?

ちっ、このままでは相撃ちになるかも....。

頭の中ではもう既に悪魔と天使の壮絶な戦いが繰り広げられていた。

 

天使:「やめとけ、彼女の足元を撃って逃がしてやれ...」

悪魔:「いや、撃つんだセブン、そんな格好で参戦する奴が悪いのだ。」

   「奴はサバゲをなめている!」

   「井村屋のマンジュウのように白くて、柔らかくて、ツヤツヤしたヘソだぞ!」

   「ピチピチした黒の皮パン、太もも美味しいぞ!。」

   「撃つんだ!撃つんだセブ~ン!地球の平和はセブンの肩にかかっている!」

わけのわからない話しだ。

頭の中でウルトラセブンセブンのテーマソングが鳴り響く。

   「セブ~ン、セブ~ン、倒せぇー ヘソ出し大怪獣ぅ~♪」

終いには悪魔が歌を歌い踊りだした?!

天使:「ちっ、ちが~ぅ!。君は正義の味方だろ!」

   「や、止めるんだセブン!」

   「逃がしてやれ~!」

 

この悪魔と天使の壮絶な戦いは0.563秒間続いた。<短過ぎ?

 

「ケケケケッ!・ドッカーン!」

悪魔が私の良心回路を吹き飛ばしたのである。<そりゃ、キカイダーだっちゅうの!

そう、悪魔からの指令は下ったのだ。

まるでSWAT狙撃隊員のように凶悪犯をこの世から抹殺・排除すべく、至極当り前の動作。

M4カービンのセレクターをセミへ、

人差し指は新妻が新婚初夜に夫の男根をにぎる...

いや、牧場でヤギの乳絞りをするアルプスの少女ハイジのように、

優しく、あさーしく、握って

銃のグリップとトリガーを絞った。

「シュッタン!」

白い銃弾は白濁の液体を撒き散らしながら (そんなわけない)

彼女のヘソに向けて元気よく飛び出して行った。

「これぞ、○外射精だぁ!」

バカなことを思いながら冷静に敵を見つめる私。<私はもう変体?

オヘソの上部1.535cmのところにもう一つオヘソが....できた。

「ひッ、ヒット~!」

黄色い声が廊下に木霊した。

おまえは、悪魔だぁ、閻魔だぁ、鬼畜だぁ、悪魔だぁ、閻魔だぁ、鬼畜だぁ...

そう、天使が耳元で囁きながら昇天していくのが聞こえた。

私は地獄に落ちるのね。閻魔さまぁ...

足の指レロレロするから許してぇ~!<やっぱり変体?!

「あ”っ、殺っちまったぁ...」

「す、すまぬ。」

「御免ねぇ、ゴメンねぇ~、」

と何度も何度もゴーグルの下でつぶきやき、合掌する私。(私は敬虔な仏教徒、天使とは絶縁さ!)

やっぱり撃つんじゃなかった。

光明寺博士に私の良心回路を完璧にしてもらわないと。<キカイダーって知ってる?

やがてタイムオーバー。

セーフィーゾーンで彼女とすれ違いざまにニコやかに挨拶する私。

さっきの悪魔はどこへやら...

新しいオヘソ誕生の生みの親が私であることは....彼女は知るよしもない。

セブンはなんて鬼畜なのだろう!と再び自己嫌悪に陥った。

Look・Lookのおねぇさん、ホントにゴメンネ。

 



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あの日以来、女人は撃つまいと心に決めていたが...

また女人を撃ってしまった。

これを読でいるあなたならどうしたでしょう?

 

やっぱりトリガーは.....
 

「引いちまうよねぇ!」
1998年7月△日土曜日、我がサバイバルゲームチーム「ラープ」の島田副隊長から、「隊長!戦闘に参加求む!このままでは我々はまた全滅してしまう!」
との緊急連絡が私の非常用緊急簡易無線機(PHSとも言う)に連絡が入った。

断っておくが隊長といっても、始めのミーティングの司会だけで単なる一人のゲーマーでしかない。

 サバイバルゲームは春から秋の間、隔週で開催されているがここ数回我々のチームは負けが続いていたのだった。暇をもて遊んでいた私は断る術を知らない。

しかし、このところ家庭サービスを疎かにしていた私であったので困った。
我が家の最高司令官である奥さんに「愛してるから、愛してるから」という呪文を30
回も唱えまくり...やっとのことで出撃許可をもらい非常用簡易連絡無線機を持参し
て戦場へと向った。

 兵士達の集合場所である某ホームセンターの駐車場から愛機(今話題の富士重工が作
った歴史に残る名車、スーパーチャージャー付きスペシャルマシン、スバル・サンバー
軽自動車)で飛び立ち、約20分で戦場に到着した。

そこは広大なベトナムメコン川流域を思わせる濃いブッシュ地帯であった。
(石狩川河川敷とも言うらしい)

 我が軍は総勢14名からなる小隊である。
敵部隊もどうやら15名ほどの小隊らしかった。
本日は双方の陣地に掲げたフラックを奪取するフラック戦から開始だ。
それぞれが陣地に付くと数分で攻撃と守備体制の確認と作戦をねる。

やがて戦闘開始のホイッスルが響き渡り、即座にディフェンス、アタッカーに分散。
我が小隊は慣れた足並みでそれぞれ任務についた。

 まずは左側面からのアタックだ。ふと横をみると、いつもノロノロとしたマー軍曹
私の悪友で味方撃ちの名手?!)が一目散に単独で右側面のブッシュから突破を試みて
いる...!?

いつもは食あたりをした中近東のダンサーのような奇妙な腰つきで進撃するのだが、
あいつ、いったいどうしたんだ?と思いながら私一人で彼の後を追った。

 彼は茂みに飛び込むと一気に銃口を敵兵に向けるかと思いきや、一気にズボンを降ろ
し野○○モードに入ったのであった。(@_@)

(-_-;)ムムムム、神聖なフィールドで、しかもこの緊急事態?!にあって戦線離脱と
は!まったくもう...マー軍曹ときたらぁ..。
トイレぐらい済ませておけっちゅうの!

 私は普段味方撃ちは間違ってもしないのだが、白いプリプリしたお尻をみて悪魔が
私にそっと囁いた。

「マー軍曹を撃て!」と。
この私に悪魔に逆らう力など到底持ち合わせているわけがない。

クレー射撃のようにしっかりと銃を構え、目標?!に向けて
「タン...タン...タン...」と
セミオートで3発発射した。

距離50mはあっただろうか、内一発のBB弾が緩やかな弧を描いて見事に日焼けの
してない白いお尻のホッぺにヒット!

「アゥ!.ヒッ、ヒットォ~!ヒットォ~!」

飛距離があるので、ジャイアント馬場の水平チョップより痛く無いはずである。

しかし、マー軍曹は次弾のフルオート掃射を恐れているのか、愛銃のスコープの中で、
前のめりにズボンを下げたまま慌ててマヌケな匍匐前進をしていた。
これを見て私の中の核爆弾が炸裂!その場で笑い転げたのは言うまでもない。

 笑いを堪えながらマー軍曹に気づかれないようにそぉっと身を低く構え、静かに
反対側の敵のいるフィールドへと移動した。
そして島田副隊長と合流、敵が発砲するのを待つ....。

 サバイバルゲームで勝つには、いかに相手に気づかれずに接近し、敵を仕留めるかが
カギを握る。

腰まであるブッシュの中で堂々と足音や銃声を聞かせながら進むのは自殺行為と言って
良い。チョット根暗的かもしれないが、子供のころ大人にしたイタズラの感覚に似てい
るかもしれない。

 フィールドはブッシュの丈が高くて隠れやすいが、いかんせん歩くと音がする。

こんな時は他の兵士がフルオートで発砲している時の銃声に紛れて前進するか、ゲート
ボールの順番待ちをする老人よりゆっくりとした動作で這って行くしかないのである。

やがて開けた原野に到着。
敵のフラックまであと30m、これから先が一番の難所である。

スナイパーライフルを構えた敵兵がどこに潜んでいるかわからない。

 それにしても暑い、気温は軽く30℃を超えているだろう。どこかの大統領が日本にテポドンミサイルを頭上を落とすと脅迫しても、この暑さだけは止められない。
ゲーム後の冷たいビールを飲み干す自分を想像した。
緊張の冷や汗と暑さの汗がゴッチャになってこめかみを伝う。
背中は既にベトベトだぁ。 

 シーンと静まり返ったブッシュ...「ホー、ホー、」と山鳩の声..
遥かかなたでフルオートの銃声...「ヒットォ~」の叫び声。

 突然、すぐ横でボボボボボボボ、ガガガガガガッのフルオートでの銃撃音が!
☆×○■△@仝Ω...!

「やばい、見つかった、逃げろ!」私と島田氏は全力疾走で離脱行動に移った。
下痢便を我慢してやっと見つけたトイレに駆け込むような猛ダッシュ。
小高い丘の下まで退避。

トライアスロンを10往復したセントバーナードより呼吸が荒くなって窒息死寸前。
アルミのサウナスーツを十二単のように着込んだ、大食いタレント石塚氏のように
脂肪を上下にシャッフルしながらフンボルトペンギンのような姿で喘ぐ私。
コレステロールにコーティングされた心臓は限界にきていた。
島田氏もハスキー犬のようだ....(@_@)。
これだから、オイチャンゲーマーはつらい。普段の運動不足を呪った。 

 しばらくの休憩の後、呼吸を整えてもう一度ブッシュへと踏み込んだ。

再び緊張感が背中を走る。
どこから弾が飛んでくるかわからない恐怖と戦いながら中腰で前進。
目がカメレオンのようにバラバラに動いて欲しいと思った。(怖い)

気分はプラトーン(一昔前話題になったベトナム戦争映画)の主人公?。
カメレオンの目をしたヒーローなんていないよな。

 ブッシュが開けた。
ここからの前進は非常に危険を伴うため這って進んでいくしかない。
二日酔ののシャクトリ虫より遅い...。5mも進んだであろうか。
すぐ横で「ミシッ、ミシッ、」と草を踏む足音がする。

我々は小学校の校舎の裏にある二宮金次郎のように動かなくなっていた。
亀がコウラから首をだすようなゆっくりとした動作で頭をあげると、味方の本間氏で
あった。

「ホッ...」本間氏がニヤニヤ笑いながらこちらを見ている。
彼は確か今年からゲームを始めた新兵だ。

彼が3mも歩いただろうか..「伏せろ!」と言う間もなく11時の方向から敵の
フルオートの銃声が..ババババババババッ!

「ぐぅ、ヒットー!」遭えなく彼は戦死した。

(言わんこっちゃない米国製パイナップルジュースより甘いっちゅうの。)

 その銃声を聞きつけた我々も黙って見ているわけがない。
飯田氏と敵の銃声のする方向に一斉射撃に出た。

ボボボボボボボボボ、ガガガガガガガッ...ダララララララ、激しい銃撃戦だ。

敵と銃火を交える瞬間がたまらなくスリリングで楽しい。

テレビゲームに夢中になっているオボッチャマには絶対味わえない楽しさだ。

ンガガガガガ、ボボボボ、パシ、パシ、パシン、ガガガガガ、ボボボボボボボッ、カカカカ????

弾切れである。 

 腰のマガジンポーチから予備マガジン(300連)を取りだし、マグチェンジをする
瞬間、頭にペチ、ペチ?!。敵の弾が私の後頭部に数発ヒットした。

脳みそ「バーン!」である。
「ヒット~!」無残にも戦死。隣にいた島田氏も背中にフルオートを食らい
ヒットコールを叫ぶ。

両手を上げて立ち上がるとまわりには5人も敵兵がいた。
私を撃った兵士はマイクタイソンを叩きのめしたような得意げな顔。
完全に囲まれていたのだ。これでは勝てるわけがない。 

 しばらくするとタイムアウトを知らせる笛の音が青い空に響き渡った。

死体置き場と呼ばれるセーフティーゾーンに重たい足取りで戻るとそこには早くから
戦死を遂げた?!マー軍曹がいた。

マー軍曹はゲームが始まったばかりだというのに、もう焼肉の準備をしていた。
食べることに関しては抜かりの無い奴だ。

するとマー軍曹が私に気づき、話し掛けてきた。

「セブンさん、随分長生きしたねぇ。俺は激しい銃撃戦に会って早くから戦死だよぉ」と言い放った。

(こいつぅ、またホラ吹いてぇ)

「ああ、そうだったのぉ。 さっきはやけに張り切って突撃したのに残念だったねぇ」とだけ言って、軍用車に積んであるビールを取りに行った。

 後から冷たいビールを飲みながらあの白いお尻を思い出してビールを吹き出したのは
絶対にナイショである。
「すげぇー」、オレの隣に陣取ったギャラリーが囁く。この峠の2輪のアプローチを見ていての事だ。2輪の常連は速い、噂の黒革ツナギにホワイト・シンプソンのライダーも走っているのが見える。しかし、ここセブンノースでは彼らさいえも、常連と呼ばれる4輪には一目置いているのである。

 一台、また一台、常連たちが集まってきた。夜の部の常連。彼らの走りを一度でも見たことのある者は、口をそれえて言う。気狂いだと。オレも彼らをはじめてみた時の感想は、てっきり横Gで脳が明後日の方向に行ってしまったんだろうという感じだった。

そして今日は運良く、いや運悪く彼らのうちの一人のナビシートに乗せてもらえることになった。オレは何度となく彼らの狂走について行こうと試みたのだが、いつも置いていかていた。そんあわけで、胸は高鳴っている。

オレが乗り込んだのは、マフラーチューンのみ、LSDなし、サスもノーマルのシルバーCR-X・Siだ。こんなマシンで大丈夫かなと思う。CR-Xの前を走るのはやはり常連組、白のランタボだ。後続はAE86,RX-7,MR2.

 常連が走るのでギャラリーはコーナーで目を凝らしている。期待と不安がオレの胸に去来する中、CR-Xはスタートした。CR-Xの無限マフラーが走る。ランタボはストレートが速い。コーナーでの一連の操作ではタコが7000rpmまで吹け上がり、信じられない突っ込みが開始される。オレならとっくにブレーキングしてるのに...。コーナー手前の段差を乗り越えてからのブレーキング。その時間は驚いてしまう程短い。が、これでいいのだった。スパッとステアリングを右に切るとリアが大きくアウトに引きずられた。やったなと一瞬思ったと同時に、素早いカウンター、スムーズに立上がりに移行している。うまい。

 ドライバーは横で「タイヤ温度が上がらないとこれだからね」とか言っている。何て男だ。ランタボの方は豪快な加速と共に白煙を上げなら第二コーナーへ進入。しかし、このCR-Xはコーナーで差を詰める。ボディーがねじれているのだろう。左後輪が宙に浮いて空転しているのが目に見えるようだ。

 続くのは急な登りの長いストレート。ランタボの加速が強烈だ。CR-Xは第三コーナーをランタボに引きずられるかのように、ノーブレーキ。広がった差が次のコーナーでランタボのテールにみるみる近づく。ドライバーは余裕を披露するがごとく、話しかけてくる。「頼むから前をきちんと見てドライブしてくれよ...」オレは心の中で何度も叫んだ。緊張の中、ギャラリーコーナーが見えた。ハイビームを浴びたギャラリー達の顔が闇に浮かぶ。何て速いのだろうか。いつもはギャラリーコーナーから見据えているオレは複雑な感情に支配される。

「オレもおとなしく、ギャラリーコーナーで見てるんだった」ドライバーはフルスロットル。タコは7500rpmくらいだったろうか?

 ガツンという強烈な予期せぬショックに、4点式シートベルトが肩に食い込む。なんというブレーキング。ランタボのテールを突っつきながらスパッと切られた前輪から悲鳴が上がる。なんという短いブレーキング時間。また内側前輪が空転しているようだ。その瞬間、恐るべき事にドライバーは話しかけてきた。「あの壁の落書きなんですけど、4輪の常連は気分を悪くしているんですよね、誰がやったのかは知らないんだけど、やめて欲しかった事の一つですよね。」この状況において、なんという非常識な走り方、なんという常識的な発言だったのだろうか。

 頂上のUターンを終え、長いストレートの下りと共にラストラップが始まった。正にキチガイスピードだ。ドライバーは「この間、大きな事故があってクルクル回ってガシャンでしたね」なんてことを言っているがクルクルなのはあたなのスピード感覚ではいかと喉まで出かかったオレ。下りの壁が迫る。前走者のランタボも素早いシフトワークを見せる。コーナリングの中にスピードアラームが鳴っている。後ろの車はコーナーごとに離れていく。しかしドライバーの顔は楽しそうで、そのギャップにオレは不思議な思いがした。

 スローダウンに移ってから、最期にオレは聞いてみた。ここのコースで1番は誰ですかと。

「えっ?皆同じですよ。好きもの同志、熱心に走り続けて腕を上げてくんですよね。でも公道ですから、そこはよく知ってて、ここの常連は皆さん抑えて走ってますよ。」

 あれでか....あれで抑えて走ってるの...。はやり普通のスケールは通用しない。丁寧に礼を言ってオレはナビシートを降りた。リアを見るとLineTracerの輝くステッカーがある。オレはその輝きさえもふつうでないような感覚にとらわれていた。

仙台市 普通じゃないギャラリー
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