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最近、車種別掲示板でフェアレディーの板をよく読んでんいるのですが、酷く荒れてますねぇ。。。
外気温度も下がり、ターポ車にはうれしい季節になった12月下句、彼は21歳長後の走りを楽しむべく筑波山に向かった。R6を左に折れ、土浦北ICの下を通り、つきあたりを右に曲がってしばらく行くと左側に少しのスペースと自動販売機の灯り。その前に披はファミリアを止めた。暖かいコーヒーを飲みながらKOOLに火をつける。サンルーフからジョージペンソンの声が流れ出してくる。

 彼はこの一瞬が好きだった。走り出す前の心地良い緊張を、無理にほぐそうとする自分がおかしくて可愛くも思えた。エア圧を確認し、フロントガラス、ヘッドライトを拭く。サンルーフを同じてカセットを引き抜く。シートベルトをしめて1速にシフトし、ゆっくりとクラッチをつなぐ。そしてカセットのかわりにE5エンジンにメロディを奏でてもらう。彼はその時点でもう夢気分なのだった。

 しかし、その夜はいつもとちがっていた。バーブルに曲がる前のコーナーで、彼のテールに白いドライビングライトを突き刺すヤツがいた。ヤツは派手にタイヤを鳴らして彼の後ろについた。OPTIONのステッカーを確認したのか、2回パッシングを浴びせると、ヤツは右に出て彼を抜き去ろうとした。

ヤツは赤黒ツートンのAE86、リヤにビルシユタインのステッカーが貼ちれていた。加速の仕方からみてマフラーだけ打と判断した披は、AE86を追撃すべく加速した。60φが吠え、ボテンザが路面にくらいつき、マツダスピードの脚が支えてくれる。86もそれに答えるかのように速度を上ける。

 彼は時速で自分の限界を考えすにバトルするヤツはバカだと思っていたが、その時は86にテールを拝ませることしか考えていなかった。たがいに自分たちの能力をフルに発揮している2台の車たち。バトルに縁のない人達からすれば、ただの無謀な若者にしか思えないだろう。いくつかのコーナーを抜け車間がつまった。

彼は次のコーナーの立ち上がりでと決め、少しオーバースピードで進入した。するとボテンザは一瞬グリップを失い、テールが流れた。カウンターをあて、2度3度左右にフラれた。完全にボテンザのグリップが戻る頃、86は次のコーナーに消えようとしていた。彼が次のコーナーを抜けると86はゆっくり走っていた。ハザードを出して近寄ると86はパーキングに入った。彼も続く。

 86のドライバーが拝りてきて話しかけた。大丈夫ですかという問いに彼は、ええ何とかと恥かしそうに答えていた。86を追うことに夢中になって自分の限界を超え無理をしたのだから...。しばらくの会話のあと、またどこかでと言い残し、86は闇に消えていったADVAN-Dをきしませながら...。披はまたKOOLに火をつけたが、もうカセットを聞こうとはしなかった。E5ターボはアイドリングを続けていた。

 数日後、披もADVAN-Dにかえた。だがあの時の86のようには走れないだろうと思う。北風が心に冷たい夜に....。

 

Night Storm ファミリア・セダン
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