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最近、車種別掲示板でフェアレディーの板をよく読んでんいるのですが、酷く荒れてますねぇ。。。
「すげぇー」、オレの隣に陣取ったギャラリーが囁く。この峠の2輪のアプローチを見ていての事だ。2輪の常連は速い、噂の黒革ツナギにホワイト・シンプソンのライダーも走っているのが見える。しかし、ここセブンノースでは彼らさいえも、常連と呼ばれる4輪には一目置いているのである。

 一台、また一台、常連たちが集まってきた。夜の部の常連。彼らの走りを一度でも見たことのある者は、口をそれえて言う。気狂いだと。オレも彼らをはじめてみた時の感想は、てっきり横Gで脳が明後日の方向に行ってしまったんだろうという感じだった。

そして今日は運良く、いや運悪く彼らのうちの一人のナビシートに乗せてもらえることになった。オレは何度となく彼らの狂走について行こうと試みたのだが、いつも置いていかていた。そんあわけで、胸は高鳴っている。

オレが乗り込んだのは、マフラーチューンのみ、LSDなし、サスもノーマルのシルバーCR-X・Siだ。こんなマシンで大丈夫かなと思う。CR-Xの前を走るのはやはり常連組、白のランタボだ。後続はAE86,RX-7,MR2.

 常連が走るのでギャラリーはコーナーで目を凝らしている。期待と不安がオレの胸に去来する中、CR-Xはスタートした。CR-Xの無限マフラーが走る。ランタボはストレートが速い。コーナーでの一連の操作ではタコが7000rpmまで吹け上がり、信じられない突っ込みが開始される。オレならとっくにブレーキングしてるのに...。コーナー手前の段差を乗り越えてからのブレーキング。その時間は驚いてしまう程短い。が、これでいいのだった。スパッとステアリングを右に切るとリアが大きくアウトに引きずられた。やったなと一瞬思ったと同時に、素早いカウンター、スムーズに立上がりに移行している。うまい。

 ドライバーは横で「タイヤ温度が上がらないとこれだからね」とか言っている。何て男だ。ランタボの方は豪快な加速と共に白煙を上げなら第二コーナーへ進入。しかし、このCR-Xはコーナーで差を詰める。ボディーがねじれているのだろう。左後輪が宙に浮いて空転しているのが目に見えるようだ。

 続くのは急な登りの長いストレート。ランタボの加速が強烈だ。CR-Xは第三コーナーをランタボに引きずられるかのように、ノーブレーキ。広がった差が次のコーナーでランタボのテールにみるみる近づく。ドライバーは余裕を披露するがごとく、話しかけてくる。「頼むから前をきちんと見てドライブしてくれよ...」オレは心の中で何度も叫んだ。緊張の中、ギャラリーコーナーが見えた。ハイビームを浴びたギャラリー達の顔が闇に浮かぶ。何て速いのだろうか。いつもはギャラリーコーナーから見据えているオレは複雑な感情に支配される。

「オレもおとなしく、ギャラリーコーナーで見てるんだった」ドライバーはフルスロットル。タコは7500rpmくらいだったろうか?

 ガツンという強烈な予期せぬショックに、4点式シートベルトが肩に食い込む。なんというブレーキング。ランタボのテールを突っつきながらスパッと切られた前輪から悲鳴が上がる。なんという短いブレーキング時間。また内側前輪が空転しているようだ。その瞬間、恐るべき事にドライバーは話しかけてきた。「あの壁の落書きなんですけど、4輪の常連は気分を悪くしているんですよね、誰がやったのかは知らないんだけど、やめて欲しかった事の一つですよね。」この状況において、なんという非常識な走り方、なんという常識的な発言だったのだろうか。

 頂上のUターンを終え、長いストレートの下りと共にラストラップが始まった。正にキチガイスピードだ。ドライバーは「この間、大きな事故があってクルクル回ってガシャンでしたね」なんてことを言っているがクルクルなのはあたなのスピード感覚ではいかと喉まで出かかったオレ。下りの壁が迫る。前走者のランタボも素早いシフトワークを見せる。コーナリングの中にスピードアラームが鳴っている。後ろの車はコーナーごとに離れていく。しかしドライバーの顔は楽しそうで、そのギャップにオレは不思議な思いがした。

 スローダウンに移ってから、最期にオレは聞いてみた。ここのコースで1番は誰ですかと。

「えっ?皆同じですよ。好きもの同志、熱心に走り続けて腕を上げてくんですよね。でも公道ですから、そこはよく知ってて、ここの常連は皆さん抑えて走ってますよ。」

 あれでか....あれで抑えて走ってるの...。はやり普通のスケールは通用しない。丁寧に礼を言ってオレはナビシートを降りた。リアを見るとLineTracerの輝くステッカーがある。オレはその輝きさえもふつうでないような感覚にとらわれていた。

仙台市 普通じゃないギャラリー
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