最初の画像はAVIC-VH0999の液晶部分を取り出して、その駆動部の中を見たところ。
2つの銀色の部分がモーターで、
左側が液晶部分をスライドして出し入れする為のもの。
右側は液晶部分を起こしたり、倒して水平にしたり、また角度を調整する為のもの。
この駆動部は修理に出した時に新品に交換してもらってる。
今回は右側の液晶部分の角度を変える機構だけが必要となる。
一度、角度を決めれば、そんなに変更するものではないが、
どうせなら、液晶部分を取り出しても、
角度調整は残したいと思った。
オンダッシュ化の作業手順として、
長い延長用のFFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)に取り替えてから、液晶部分を取り外すか、
液晶部分を取り外してから、FFCを延長用に変えるか、
悩ましいが、いずれにせよ、本体と限られた長さのFFCで繋がってるので、それを外したい。
11ピンのFFCは先に外しておけばいいが、
液晶画面裏にある50ピンのFFCのコネクタを外すのは厄介なので、外すついでに延長用のFFCをセットしておきたい。
その解説順序に悩み、
本番用の延長FFCの購入先は、
後から「AVIC-VH0999のオンダッシュ化計画その1」の最後に入れておいたので、参照して欲しい。
以降は、先に延長用のFFCを取り付けたものとして解説したい。
元の液晶画面用のFFCは、裏側で以下のようになっていた。
↑これは液晶画面裏のFFCのコネクタから抜けないようにサポートしてるパーツ。
液晶部分が起きてる状態から寝て水平になる時にFFCを引っ張るので、抜けないようにコレが必要なのだが、
接着剤でFFCに貼り付いていて、剥がす事は出来ない。
他の中古のナビで剥がす事を試みたが、FFCが破れて使い物にならなくなった。
だから、
下の赤丸部分は移植は出来ない。けど必要なパーツ。
↑これは
元のFFCが付いていた時の画像。
写真には撮って無かったのだが、
似た厚さのブリスターパック(商品を包むケースの透明プラ)を切り抜いて、同形状のを作成して、
「延長用のFFC」とは接着剤で付けて、液晶画面裏にネジ留めしておいた。
上の画像の元のFFCと同じように。
↑また上の黄色丸の帯状のものは、
上に抜けてしまうのだが、そのまま下に差し込んでおいて。
下側(モーター等が入った駆動部)の表面に何か黒いシートが貼られていて、そこに刺さってるだけ。
動く事による摩擦で発生する静電気を逃がすものではないだろうか。
さて、本体ケースから液晶部分を取り外すには、
そのストッパーのプラ部品を外すせばいいのだが、AVIC-VH0999ではそれも写真に撮ってなかった。
以下の写真はAVIC-VH099Gのもの。
この機種ではこのネジを外し、はめ込まれてる黒のプラ部品(ストッパー)を外すと、液晶部分とその可動部を前方へ引き抜く事が出来る。
AVIC-VH0999でも同様だったはず。
↑ここで取り外したパーツはすぐに元通りに取り付けておく事。
また取り出す前に、「AVIC-VH0999のオンダッシュ化計画その1」で書いた方法で、
液晶部分が完全に水平になった状態にしたほうが作業はしやすいかもしれない。
取り出した液晶部分の右側には以下のような検出アームがある。
以下の画像は、上の写真のシルバー部分を外したもの。
また両脇にある黒いプラのパーツも取り外してる。(赤丸の手前側)
この飛び出したアームは液晶部分が前へ完全にせり出た事を検出するもので、
通常はバネでこの位置にあり、スイッチが入った(ONの)状態にある。
液晶部分が前方へスライドして完全に出ると、以下のようにフレームに当たってアームが引き下げられ、スイッチが離れる(OFF)
この状態にならないと、液晶部分は起き上がらない。
つまり、このアームが常に指で押さえたような状態にないと、液晶部分は起き上がってくれないし、確か画面も表示されないはず。どうするか。
このアームは不要なので、
取り外そうとしてたら、元から折れて取れてしまった。
後に、
このアームは残しておいてもよかったかもと思った。その理由は後述。
↑似たような白いアームがすぐ下にも見えるが、これは液晶部分がスライドして完全に引き込まれた事を検出する為のもの。
下からフレームの突起が刺さり、同じようにスイッチがOFFになる。
これは今回は関係しないので、このまま放置する。
修理の技術者から聞いたが、昔の機種に比べて、可動部分の位置の検出は簡略化されていて、「ぶつけて止める」ようになってるらしい。
もちろん、今回のような改造話しは一切してない。そんな事を言おうものなら、修理もしてくれなさそうな真面目な(杓子定規な)感じの技術者だったから。
他に液晶画面が起きてるか、寝て水平になったかを検出するスイッチもある(後述)
液晶部分を前後にスライドさせる機構は不要で邪魔なので、その
ギアやシャフトを外す。
私の指は親の介護もあって、頻繁に手を洗うのでガサガサ状態。指紋が無いので認証も不可だし、細かい作業がやりにくい。
後方から出る11ピンのFFCを前方へ誘導し、
上側からの50ピンのFFCと2本重ねて出してある。
↑シルバーの裏蓋を外した状態で11ピンFFCを上へ誘導してから蓋を戻してる。
この時、確かクッションテープでFFCの上から裏蓋に貼ったと思う。
金属パネルの縁がFFCに擦れるようでは、車の振動などで悪影響があると思えるので。
そして
2本重ねたFFCの上から3cm幅の銅箔テープで挟んである。
これは長く引き回して、他のエアコン等の電装品からのノイズを受けないようにするため。
3cm幅の銅箔テープはなかなかなくて。この商品は
こちら。
ただし、
ダッシュボードの隙間に入れる部分は銅箔テープは無く、保護用の布テープ(テサテープ)で包んでる。
さらに銅箔の上から、
エーモンの2mm厚のクッションテープ1750で挟んでる。
↑購入時、50ピンのFFCは1mがあったが、11ピンのFFCは830cmしか無く、短くなってる。
この為、50ピンのFFCは湾曲させてモニター部本体につなげる。
この銅箔テープを貼るのは苦労した。すぐにクシャクシャになったり。何度かやり直した。
私はこういうのが苦手。誰かもう一人、助手がおれば引っ張っておいて貼れるのだが。
ただ、この
銅箔テープの効果は不明なので、不要かもしれない。
しかし、その上から
サンドイッチするクッションテープは保護の為にあったほうがいいと思う。
ここで問題が出てきた。
液晶画面が起きた状態で使用するのだが、もし画面が水平に倒れた場合は、
FFCが大きく引き込まれるのだ。
画面が起きてる状態では
それが画面が水平になると、
この為、本来はこの下面に黒のプラ製のカバーがあって、その中の空洞部分をFFCがうまく動くようになっていた。
私が予定していたダッシュへの取り付け方法は、前面のエアコン吹き出しパネル(純正ナビのパネルでもある)との隙間にFFCを落とし込むつもりでいた。
画面が水平に倒れた時にFFCが引っ張られた分の余裕は作っていても、そこから画面が起き上がって来た時に、今度は
引き出されたFFCが元には戻らず、そこで折り重なってしまうのだ。
これでは、いずれ折れてダメージが発生してしまう。
だから、
画面は水平に倒したくない。
また後に検証するが、ダッシュへの設置位置をかなり前に出さないと(あるいは下に何か敷いて、高くしないと)、
画面が倒れると、すぐ下の車のパネルとぶつかってしまうのだ。
つまり、
設置後は絶対に水平にならないようにしたい。
ところが、この機種では、液晶の角度調整のボタンは、液晶の上部(倒れた時は手前)のパネルの3つのボタンの一番右にあり、
それは画面を倒して格納するボタンと兼ねてるのだ。
そのボタンを押せば、即、画面が水平に倒れる。
そのボタンを長押しすると「角度調整モード」に入って、画面へのタッチで角度を前後させる。
だから、
誤ってそのボタンを押してしまうとヤバいのだ。
ここに来て、先に外してしまった、
位置検出のアームを残しておけばよかったかと思った。
「角度調整モード」に入ってから、あのアームを押してやればいい。
あのアームを押さなければ、画面は動かない。
ただ、もしかすると、あの
アームが押された状態でないと、画面が表示されない可能性もある。
その辺は確かめていない。もし、真似される方があれば、その辺を確認して戴きたい。
もし、
あのアームが利用出来るなら、以下のようなスイッチは作らなくて済む。
それでどうするか?
画面の角度調整用のモーターをON/OFFするスイッチを付ける事にした。
このページの最初のタイトル画像が、元の配線だけど、それを拡大すると、
↑右側の液晶画面の角度を変えるモーターへの配線のうち、
右側の紫の配線を、その両端の付け根のハンダを溶かして外して、
下の赤丸のスイッチへ行って戻ってくる、太めの水色の配線に入れ換えた。
↑黄色丸は液晶画面が起きてるか、水平に寝てるかを検出するスイッチ。
配線は、元のを途中で切って、ギボシでつないでもいいと思うけど、狭い場所なので、元から入れ換えたほうが収まりがいいから。
配線はシリコン被覆のが柔らかくて取り回しがしやすい。商品は
こちら。
私はよく使う20AWG(0.5sq)を使ったけど、画像のとおりここでは太く感じられ、26AWG(0.13)位でもいいと思われる。
配線は基盤の切れ目を通したりして、なるべく最短でつないだ。
配線が余って、
右のギアに絡まらないようにしなければならない。
モーターの中央部分に黒いテープで配線を留めてある。
上の赤丸のスイッチは以下のようなもの。商品は
こちら。
このスイッチに関する説明は、そこの私のレビューを参考にして欲しい。
外から見ると以下のような赤丸のスイッチ。
ここには元から四角い穴があり、そこにハメ込んで接着剤で付けてある。
スイッチを入れたまま忘れれば終わりだが、
画面の角度を調節したい場合は、
液晶画面上の3つのボタンの右端のボタンを長押しして、
「角度調整モード」に入ってから、このスイッチをONにし、角度調整が終わったらすぐにOFFにするという使い方をする。
もちろん、
「オートフラップ」の設定は「マニュアル」にしておく。
また
上の赤い矢印部分の金具が飛び出るので、内に折り曲げてある。
その隙間は紫外線LEDで固まるレジンで埋めた。
この部分に合成皮革でカバーを付けるつもりで。
黄色の丸印には穴を開けてあり、ダッシュボードへネジ留めするため。
反対側も金具が飛び出すので、内に折り曲げて、黒く塗ってある。なるべく突起を無くして、包みやすい直方体にしたかった。
↑また黄色の丸印部分がねじ穴。元々開いていた穴を拡張したのだったか?
そして
全体を合成レザーで包んだ。
この合成レザーシートの商品は何回か購入して重宝してたのに、無くなってる。
裏面に粘着剤が塗られた、貼るだけの合成レザーシートを捜してもらうしかない。
これは厚みもあっていい感じだった。ここまで来るとオンダッシュ化が見えてくる。
ただこの合成レザーの断面が白色なので、折り目が目立つから、そこは黒く塗ってある。
↑右のほうに丸めてあるのが、
銅箔テープの上からエーモンのクッションテープ1750を貼ったFFC
裏から見ると以下のように。
愛車の取り付け位置のダッシュボードが手前にかけて少し下がるようになってるので、それを補正するつもりで、設置面の手前の方にのみ厚手の透明両面テープを取り付けてる。
その商品は
こちら。後方はネジ留めするつもりで。
↑液晶画面からの出口で車のパネルの隙間に通す部分のFFCは布テープ(テサテープ)のみを貼ってる。
AVIC-VH0999のオンダッシュ化計画は続く