ここんとこ映画づいてる自分ですが、今日は日本GPの週末限定で上映されているロマン・ポランスキーの「ウィークエンド・チャンピオン」を観てきた。
71年モナコGPの週末、友人のジャッキー・スチュワートにポランスキーが密着したドキュメンタリー。本や雑誌の記事でしか知らない時代のF1、しかもモナコGPの映像となればこれは観るしかないでしょう!
19時から1度きりの上映なので早めに家を出てついでに晩飯も食おうと思ったが、17時半に出発したら中央通りがえらく混雑していて30分くらいかかってしまった。
それでも18時前にはついてチケットを無事購入。
モトGPの映画「Hitting the Apex」のチラシと垂井ひろしさんのF1墨絵アートポストカードを貰った。
晩御飯にステーキ食ってお腹一杯準備万端。
10分ほど前に入場。客層は予想通りおっさんが多い。いやまあ僕もおっさんだがそれ以上に年配の方々。僕なんかよりずっと前からモータスポーツやF1好きな大先輩のみなさんなのだろう。
映画はとても良かった。ティレルが(僕は「タイレル」と呼びたい)輝いていた時代。ケンおじさんが若い!スチュワートも若いしチームメイトのセヴェールに色々教えて育てようとしている場面など胸が熱くなる。セヴェールはこの2年後に悲惨な最期を迎えるのだが・・・。
マシンもいわゆる葉巻型から前後に羽根が生え始めてきた時代。羽根があっても現代のF1と違って横滑りしまくる。それを強引にねじ伏せてHパターンシフトを何千回、何万回と繰り替えしチェンジするおかげで手のひらがすりむけてマメができてしまう。
走らせるだけでも大変なのに毎年何人ものドライバーが命を落とす過酷な世界。
本編は苦悩しながらもモナコGPに優勝したスチュワートの姿でENDとなるが、その後、現在のスチュワートとポランスキーのトークが素晴らしい。むしろこの場面こそこの作品の伝えたかったことかもしれぬ。
この厳しい時代を戦い、友人を多数失ってきたスチュワートがF1の安全性について多大な活動をしてきたこと。僕は当時そういうことをあまり知らなかったので89年鈴鹿のあと、セナとの対談で鈴鹿でのプロストとの接触以来、危険なドライバーと言われたセナを厳しく糾弾したスチュワートに「なんだこのおっさん」と反発を覚えたものだが、本作を観終わったあとではそんな風に思ったことを今は恥ずかしく思う。歴史を知らなかった若気の至りと(^^;
自分が知らない時代のF1の映像に感動しただけでなく、レースの安全性についてなど、色々考えさせられた良い映画だったよ。
帰宅してからこの映画の数年後のGPを描いた「RUSH」のBlu-rayを観ながらブログを書いています。ラウダすごいね。
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2016/10/08 22:43:55