腕時計に興味はあったが、私自身腕時計を1本も持っておらず、知識も何もないため、この腕時計がどのようなものか全然わからなかったが、機械式の手巻きという趣味のいい時計だった。
押し入れから出てきた状態はこんな感じで、メタルベルトの影響からかあまり
魅力的には感じなかったが、調べてみるとちょっと高価な機械式時計だった。
この腕時計、オリジナルは革ベルトだが、長年使用して痛んだため、このメタ
ルベルトに変えたようだったが、私には似合わないため革ベルトに変更した。
革ベルトに変更することでアンティークっぽい感じになりカジュアルな格好
でも似合う雰囲気になりました。押し入れから出てきたときは、動いておら
ず、「電池切れかな?」と思いましたが、保証書に「手巻き」と書いてあり、
竜頭を回すと動き出した。この時計、機械式の手巻きの腕時計だったことだ
けでも個人的には驚きました。
この時計のオリジナル状態はこんな感じのようです。
セイコーのローレルというブランドで型番は「LJAL600」
1995年頃に販売されていたモデルで販売価格は70,000円
18KPGのベゼルに、銀無垢のケースという高級感のある仕様です。
セイコーの「ローレル」というブランドは、1913年にセイコーが製造した国
産初の腕時計につけられたブランド名で、由緒ある歴史的なブランド名のよ
うでした。
ただし、このブランドは発売から10年あまりで姿を消してしまったようです。
ローレルブランドは、1958年に一度復活し、その後1995年に復活した。
この時計は1995年に復活した時のクラシックシリーズの「オーセンティック
ライン」のモデルでした。
この時計で印象的なのは針の洒落たデザインときれいな青色です。
針の先端部分に輪が付いている独特の形状は、天才時計師と称賛されたブレゲ
の考案した時計の針で、「ブレゲ針」というようです。
また銅針に焼き入れして硬度を上げる際に青く変色した針を「ブルースチール」
と言うそうです。ただし、この針は高級品で、この時計の針はブルースチール
ではなく青色に加工したもののようですが、とても綺麗な青色です。
さらに、この時計の「ギョーシェ文字板」の美しさも評価されていました。
と言っても、私は、ギョーシェ文字板という言葉も初めて聞いたのですが、
時計の文字盤の代表的なデザインの中で、ギョーシェ彫りというものがあそう
です。文字盤やベゼルの周囲に手動の旋盤を使って連続した模様を彫刻する装
飾加工の総称を「ギョーシェ彫り(guilloche)」といい、17世紀頃に発明された
技巧で、もともと光の反射を防止したり時計を薄く見せたりする効果を狙った
もののようです。この時計のギョーシェ彫りはプレス加工で模様を作っている
と思いますが、本当の高級腕時計では、手動の機械彫りされているようです。
時計の厚みは薄く、とても軽量です。菊型の竜頭も洒落ています。
この時計は、今から18年前の1999年10月29日に購入したもので、裏ぶたを見
ると、かなりの使用感が感じられますが、これも親父が気に入っていた証拠だ
と感じます。銀無垢だから傷も付きやすいんですかね?
裏ぶたには、月桂冠をイメージしたデザインがレーザーマーキングされており
細部にわたって、凝ったつくりになっています。
搭載されるムーブメントは21石・手巻きのCal.4S24。Cal.4S24は機械式キ
ングセイコーに搭載されていた52系キャリバーを改良して完成されたもの。
耐震装置はセイコー独自のダイヤショックを搭載している。
この4S系の機械には、医療用の精密機械に使用されている高精度素材が使わ
れているそうで耐久性の面でも非常に優れた実用性の高いムーブメントです。
時計が入っていたケースには保証書が入っており、親父がこの時計を購入した
店もわかったので市内の時計店に行ってみると保証書の手書きの文字を見て
「これは私が書いたものですね。大切に使ってもらっていてうれしいですよ」
と店主のおっちゃんはニコニコしていました。この革のベルトもこの店で購入
した。思いがけない形で入手した機械式時計。いい親父の形見ができました。
大事に使いたいと思います。
Posted at 2017/05/28 10:40:57 | |
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