
前回より、やっぱりTV版も作りたくなってしまいました。
というのも、当初は劇場版にちょっと手を加えれば出来ると簡単に考えていたのですが、それがそうもいかないようで・・・
TV版では編成長が非常に長い上に、劇場版以上に作画の差が大きく、車種編成特定には困難を極めます。
今回に関しては、かなりの拡大解釈や憶測を含みますので、あしからず。
999には正解がありません、それぞれ思い思いの999を走らせればいいのです・・・
ということで、始めていきましょう。
まずは編成長から。
劇場版では10両前後が相場でしたが、TV版では最短で8両程度。
最長になると16両ほどが確認できています。

↑13両 ↓15両

登場頻度でいうと、セルの使いまわしもありますが、15両が最も多く感じます。
他に、13両は確実な描写が確認できました。
最長編成で再現してもいいのですが、実際に走行させるとなると、機関車+客車16両ではいささか長すぎるので、最長15両とし、走行条件によって減車ということで編成を組んでいきます。
次に形式の考察ですが、初期の作画では客用窓に横棧が入っています。
いわゆる旧型客車で横棧が入るのは、戦災復旧車の一部と食堂車の厨房部分くらい。

いくら横棧があるからとはいえ、さすがに12系は使えませんので、横棧は無いものとして考えます。
もっとも、途中から作画も修正されており、ちゃんと一段窓に改められています。
さらにもう一点、TV版では展望車は存在しません。
これは結構勘違いされてる方も多いと思いますが、マイクロエースのせいです、ハイ。
いくら戦闘車が入っているとはいえ、最後尾に華がないですからネ、商品化するうえの見栄えで、あえて入れたのだと思います。
初回品と改良品で2度生産されていますが、両方とも展望車が含まれています。
初回品では客車が5両と非常に短く、改良品では増結セットも設定され長くなったものの、食堂車と展望車以外はすべて普通車というのも、腑に落ちません。
そんな事から、マイクロのセットは信用できないのです・・・
それと、展望車が含まれていないという事から、それに相当する1等車が存在しないことになります。
そして作中のメーテルの弁や描写から、2等車に相当する車両が1等車となっているため、TV版では2等級制、つまり鉄郎とメーテルの乗車車両は2等車になります。
長くなりましたが、まずは2等車から。

スハフ42?

オハフ33?

劇場版と同じく、35系、43系、44系風の描写があります。
車内を見ると、やはり電灯は一列配置なので、35系が一番近いでしょう。
ですが、TV版ではあえて"作画が安定しない"という事を利用し、劇場版とちょっと差をつけるため、43系を主体に組むことにしました。
ただ、最後尾の車両は、結構な頻度でオハフ33風の作画なので、多少35系も編成に加えます。
次に1等車。

この内装は最初に登場した1等車。アンタレスの回です。
メーテルの弁により、この車両が1等なのは確実で、ボックスシートの1等なんてあるのか?と思いましたが、いわゆるコレが「並ロ」と呼ばれる車両なんですね。
座席はボックスですが、ヘッドレストとアームレストにカバーが付くのと、シートピッチがやたら広いそうです。
並ロが旧態化してくると、ほぼそのままの設備で格下げ使用されたり、荷物車に改造されたりしました。
形式としては、オロ36ないしオロ40でしょう。
両形式は窓寸法のわずかな違いなので、どちらでもいいと思います。
で、他にも1等車があります。
フィメール(車掌さんの元恋人が変装して登場)の回。

座席はかなりアレンジされてますが、コレは間違いなく特ロでしょう。
電灯が一列配置なので、形式はスロ60がいいかと。

貫通扉部分に1等車の表記があるので、確実に1等車扱いです。
ここで気になるのが、1つの列車内に特ロと並ロが両方連結したことがあるのか。調べてみたところ、あるんですね。
並ロは自由席、特ロは指定席とされていたそうです。
続いて食堂車。

食堂車の作画は、初期では座席位置に窓があり、テーブルの中央の位置に柱があります。
テーブル中央に柱があるのは、3軸台車の比較的古い車両で、スシ48あたりが該当(似た形態の食堂車が他にも多数ありますが)します。

上述の通り初期の作画には横棧が入ってしまいますが、レアケースで横棧なしでテーブル中央に柱のある描写もあります。
これだとスシ48と完全に一致。

中盤頃から、劇場版と同じくテーブルと窓の位置が一致しているため、マシ35あたりでもいいでしょう。
ここからが少々難儀します。寝台車。
TV版でも寝台車の連結があるようですが、ハッキリそれとわかる描写は無いです。
ですが、寝台車なのでは?というのがあるので、そこを拾ってみると・・・

鉄郎が焼き殺されそうになる27話。
鉄郎救出後にいるこの車両が寝台車と思われます。
ここから読み取れるのは、窓がベッドの横にあることから、寝台が線路方向にある解放式寝台ということ。

別角度から。個室っぽいドアが描かれてしまっていますが、都合が悪いので無視します。
ドアがないとして、線路方向に寝台があり、なおかつ広窓の外観というと、マロネ41が一番近い感じがします。
続いて、医務室。
レントゲン室のほか、簡単な治療ができるような部屋もあります。
レントゲン室で結構スペースを取りそうなので、やはり1両医務室車として仕立てたほうがよさそうです。
ちなみに、実在する車両で保健車というのがありますが、コレは移動診療所のような役割を担っていたようです。
今回の999とはやや目的が違いますが、設備は同じようなイメージなので、実在するスヤ42とします。
最後に図書館車。
実は何度か登場した図書館車。
食堂車のような座席、テーブルが備えられ、車両の1/3ほどが本棚になっています。
コレは当然実在車両はありませんので、適当に割り当てますが、図書館車はいわゆるフリースペースのような扱いなので、車両記号は普通車で問題ないかと。
オハ47ベースで内装を改造したという設定にします。
すっかり長くなってしまいましたので、今回はここまで。
次回は編成順序と車両製作をします。