
後編です。
前回は形式の特定をしましたが、今回は編成を組んでいきます。
劇場版と違い、号車番号等は一切振られていないので、とにかく難儀します。
様々な作画から、なるべく矛盾の少ないように組んでいきたいと思います。
まず、鉄郎たちの乗車車両を特定しましょう。

第1話では3両目に乗車しています。
ですが、話が進むにつれ編成の中ほどに、乗車車両の前後が7両ほどで描かれていることが多くなります。
わかりやすいのがコレ。

第19話「ざんげの国」で、鉄郎が清潔管理局の局長に絡まれてるシーン。
パノラマ加工した画ですが、8両目にいることが確認できます。
ちなみに、2等車は最低でも連続して2両以上連結(3両連続とも取れる場面もある)されています。
この「鉄郎の乗車位置」が、他の車両を特定するうえで非常に重要になってきます。
もちろん、第1話の時点を採用してもいいのですが、そうなると他の車両と編成を組むにあたり、無理が生じてしまいます。
それと、進行方向も重要。
窓の外の景色がどちらに流れているかにより、それを特定できますので、そこからも車両の前後を読み取ることができます。
また、ほとんどの場合、メーテルが進行方向に背を向けて座っているようです。
他の車両に目を向けてみましょう。
わかりやすいのは1等車。
前回記事にもあるように、フィメール登場の回では特ロが登場します。
この特ロの位置が・・・

鉄郎の乗車車両の前方隣なんです。
車内でのやり取りを見ても、隣の車両である可能性が高いです。
特ロも編成長的に2両ほどは連結し、さらに1等車同士で連結するなら、4話で登場の並ロも・・・となると、鉄郎の乗車車両から前3両が1等車という事になります。

車掌さんのいる位置が鉄郎乗車車両なので、そこから前方は見にくいですが7両つながっているように見えます。
つまり、前3両を1等車とすると、5~7号車が1等、8号車が2等という事になります。
特ロ関連でもう一つ。

どうやら1等車には食事の配膳サービスがあるようで、車掌さんが食事を運んでいます。
この画から読み取れるのは、食堂車の位置。
先述の通り、メーテルのいるほうが進行方向なので、車掌さんは後方から食事を運んできていることになります。
つまり、食堂車は鉄郎の乗車車両を含めた2等車よりも後方にあるという事。
そしてその食堂車。

静止画なのでわからないですが・・・食堂車では鉄郎の座っているほうが進行方向になっています(第3話)

ウェイトレスのクレアはメーテルの側から歩いてくる、つまり厨房は進行方向後方。そして、食堂車に入るときは、進行方向前方から入っているため、食堂車は2等車よりも後ろという事が確実になります。
続いて、図書館車。

図書館車は本棚側が進行方向。
そして鉄郎は本棚側から入室しているので、図書館車の位置は鉄郎の乗車車両よりも後方。
ただし、図書館車の前後の車両は明確ではないため、鉄郎の乗車している2等車の後方という事しかわかりません。
ここまでを整理すると、8号車が鉄郎乗車車両とすると、5~7号車1等、8~10号車2等(3両の場合)、11or12号車食堂車or図書館車といったところでしょうか。
食堂車の前後を2等で挟むというのも微妙な気がするので、食堂車の隣は図書館車としました。
また、1号車と15号車はそれぞれ車掌室の付いた緩急車となるので、必然的に2等車になります。
ここからは完全に憶測です。
寝台車と医務室車の位置はホントにわかりません・・・劇場版で保健車と寝台車が隣り合わせだったように編成させることを前提にすると・・・
A:13・14号車に設定すると15号車が2等緩急。1~4号車が2等。
B:3・4号車に設定すると1・2号車が2等、13~15号車が2等。
C:2・3号車に設定すると、1号車が2等緩急、4号車が2等、13~15号車が2等。
この中で最も自然なのは、Bですかね。
Aでも悪くはないですが、寝台車の位置が微妙(一応1等寝台なので)
Cだと寝台と1等の間に2等が入るのがコレまた微妙。
寝台車と1等車が隣り合わせのほうが自然ですし、前回記事で書いた通り「最大15両」なので、減車したときにも編成のバランスがとりやすいと思います。
以上の条件で組成していくと・・・

最大15両で減車しやすく、ということで増号車を設定。
減車は増号車を優先的に抜いていきます。
また、最後尾になりうるオハフ33、スハフ42を両方編成に組込み、どちらにも対応できるようにしています。
編成順序考察はコレが限界です・・・なので、コレで組んでいきます。
2等車はスハフ42×2、スハ43×3、オハ47、オハ35、オハフ33を使用。
増号車にはやや乗り心地の劣るオハ47とオハ35を設定しました。
1等車は特ロがスロ60×2。
並ロはオロ40ですが、完成品では存在せず・・・なので、またもやコンバージョンキットの世話になることに。

内装はいったんフラット化したのち、ボックス席を窓割に合わせて配置。
床下はKATOのため、もちろん室内灯が付きます。

左:図書館車 右:医務室車
図書館車はオハ47を改造した設定で、800番台+電暖2000番台で2801を付番。
内装の1/3は超適当な本棚。座席は1ボックスおきに座席を撤去→テーブル設置で再現。
医務室車はスハ43改造のスヤ42。実車のスヤ42が4番まで存在するため、5番に設定しました。
窓をつぶしている部分がレントゲン室、中央の白い窓は、鉄郎の治療をした部屋で、カーテンを閉めているつもり・・・
内装は見えないので壁だけ設置しています。
寝台車はマロネ41を使用。
食堂車はスシ48とマシ35を両方用意し、物語の初期と中盤以降両方再現ができるようにしています。
スシ48は「みちのく」のバラシ、マシ35は大昔の単品を使用。

編成全体ではこんな感じ。
左下のピンバッチ部分の車両が、鉄郎の乗車車両です。
そうそう、忘れてはいけない機関車さんを。

当初はKATOのC62を加工しようと思っていたのですが、思いがけずマイクロエースの50号機がバラで手に入ってしまいました。
当然、印刷がきれいなのでコチラを採用。ヘッドマークもバッチリついています。
ナンバーは作画に則り、黄色地に黒文字に加工しています。

切り継ぎ画像ですが、配管はマイクロので正しいみたいです。
これにはちょっと驚きました。
C62の配管の取り回しって結構種類があるんですよネ。
手に入ったのは初回の車体色が黒っぽいやつです。改良品ではかなりグレーになっています。
今回、客車はぶどう色のままなので、アニメの印象とはやや異なりますが、黒に近いほうがバランスがいいです。

そしてケースも仕上げて、完成!
交換用食堂車も含め16両なので2ケースになりました。

15両室内灯入りフル編成で走らせてみましたが、難なく単機で牽引できました。
おっと、もう一つ忘れてはいけないモノを・・・

コレですよ、戦闘車。エメラルダスの出てくる22話で登場。
かなり強力な「ブラックホール砲」なるものが装備されてますが、作中では1度も当たらないばかりか、最終的に破壊されるという始末・・・

2両目と3両目に挟む形で連結されています。

バラで手に入ってしまいました。

コレも初回品のバラシで、本来作画にはない青いラインが入っています。
まぁこのへんはいいでしょう。
ちなみにですが・・・

役に立てなかった戦闘車は砂漠にポイされます。
というわけで、かなりな憶測と拡大解釈ですが、TV版の編成が完成しました。
今回使用した車両
C62-50(マイクロエース初回品のバラシ)
オハフ33
オハ35×2(うち1両はオロ40の種車として)
スハフ42×2
スハ43×4(うち1両はスヤ42化)
オハ47×2(うち1両は図書館車化)
スロ60×2(つばめのバラシ)
スシ48(みちのくのバラシ)
マシ35(差し換え用)
マロネ41(音戸のバラシ)
戦闘車(マイクロエース初回品のバラシ)
実際走らせると、展望車がないのでやっぱり地味なんですよネ・・・
~おまけ~
先日、メーテルの前史「メーテルレジェンド」と「宇宙交響詩メーテル」を見終わりました。
その作品でも999が登場するのですが・・・

11両編成でした。客車の外観は44系。展望車連結。
作画の乱れも少なく、せいぜい窓が1段か2段か程度の差でした。
今までさんざん書いてきた通り、44系と窓の横棧は無いことにしてるので、劇場版編成に1両増結すれば再現できそうです。

この頃のメーテルは赤い服を着ています。
車掌さんは当時から同じみたいですネ。

メーテルの服の変遷。