小樽で「ぶらタモリ」(NHK)の中でも紹介された 旧三井銀行小樽支店です。
内部が公開される機会に恵まれました。 内部は10m近い背の高い天井 や 2階の回廊など旧銀行の帳場特有の様式がそのまま残る別空間です。
三井銀行小樽支店として1927年竣工。設計は旧三菱銀行神戸支店や慶応義塾大学図書館を手がけた曾禰中條建築事務所、施工は竹中工務店です。
曽禰 達蔵(そね たつぞう 1853年1月3日 - 1937年12月6日) 同郷の辰野金吾とともにジョサイア・コンドルに学んだ日本人建築家の第1期生とのことで、丸の内の三菱オフィス街の基礎を築き、のち後輩の中條精一郎(1868年 - 1936年)とともに設計事務所を開設、慶應義塾大学図書館、旧日本郵船神戸支店ビル 明治屋ビル 旧三井銀行名古屋支店 等、 曽禰中條建築事務所は都市を飾る数多くの歴史的的建造物を送り出しています。
なお、東京駅の設計者としても知られる辰野金吾や長野宇平治、岡田信一郎らが 旧日本銀行小樽支店建物の設計を担当しています。 旧三井銀行小樽支店があった色内地区はコンドルの愛弟子3人の設計した建物を、徒歩で並び見ることができる場所です。
正面の外壁に石積みの5つのアーチを連ね、軒に彫刻を施したルネサンス様式とのことです。
石は岡山県北木島産 花崗岩です。
正面 入口です。
内部は吹き抜けに回廊が巡り、天井には 石膏彫刻の模様が飾られています。
柱の飾りも洗練されています。
二階 会議室です。
建築設計は、カーテンまでにおよんでいるそうで、カーテンの設計図も現存しているそうです。
アンソニア角形掛け時計
アメリカ アンソニア社製 振り子式 FOYER NO2 製造年1915年~1920年頃
8日巻 打方付 木枠 Arabic Dial
会議室の椅子 セーム皮が使われています。 カバーを外して椅子を見せています。
最後の支店長をつとめられた方によりますと、一部 張り替えたそうですが、その時は牛皮を使用したとのことです。
二階 応接室
唐紙
ヨーロッパでは、皮をなめして壁紙として使用されており。、この技法を日本独自の和紙にて壁紙としたものだそうです。円筒形の木型に地を彫り これを和紙に押し付けかたどりしたものだそうです。
建設当時から使われている 絹下地の壁紙だそうです。
ぶらタモリのなかでも、銀行の変遷が看板をつかって紹介されました。
竣工以来、三井銀行小樽支店、帝国銀行小樽支店、三井銀行小樽支店、太陽神戸三井銀行小樽支店、さくら銀行小樽支店、三井住友銀行小樽支店と名前を変え銀行店舗として使用され続けてきたが、2002年11月15日に閉店、18日付で札幌支店に統合されました。市内の都市銀行で唯一21世紀まで営業を続けていた銀行です。
一階 支店長室です。
壁の金属性の扉はとなりにある金庫室にて万が一職員が閉じ込められた場合に備えた扉だそうです。
非常時持ち出しのつづらだそうです。
敷地地質調査時の ボーリングサンプル コア
建造時の建物の設計図はもちろんの事 調度品においても図面や資料が残り、その調度品が当時のまま残っていることも魅力的な事です。
アンソニア置時計
アメリカアンソニア社製 振り子式
ELSANTON 製造年1907年
8日巻(1度のゼンマイ巻きで8日間動く) 打方付(時報)30分付
機械にNEWYORK PATENT ENJUNE14 81 の刻印
アンソニア製掛け時計
明治時代に製作されたアメリカアンソニア製小型振り子内臓の掛時計
キテレツ置時計
置時計(大型ウェストミンスターチャイム) ドイツ キテレツ社製 振り子式
MAFEIN GERMANY 115052.D.E.P..283312
19世紀の製造か?
金庫 扉です。
書庫内部です
地下に設置された貸金庫室です。地下のため結露対策が施されていて、浴室と同様室内はすべてタイル張りとなっています
この貸金庫室外壁 外周には結露した水滴を流す溝を設けています。また 貸金庫外壁を取り囲む通路の四隅には鏡が設置され、コーナーに立って貸金庫外回り全周を確認可能です。
Posted at 2017/03/13 22:12:21 | |
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