5月1日に碧岩西稜を登った時・・・
居合沢三段の滝を挟んで対岸に
顕著な岩峰が見えました。
←碧岩西稜登攀時に撮影したタカノス岩です。
気になって調べたところ、
タカノス岩という事が分かりました。何故か鷹巣岩では無く、カタカナでタカノス岩??
下仁田の奥、南牧村の最奥に位置する碧岩、
西上州のマッターホルンと言われる三角錐の特徴的な山ですが、その碧岩ですらマイナーなのに、その隣の小さな岩峰ですから、鷹巣岩 =
タカノス岩は知られざる岩峰、
超~超~マイナーな山です。
この辺りは、碧岩に一般登山ルートからと、碧岩西稜から、そして居合沢出合より上流に流入する
御神楽沢を遡行しており、その特徴的な地形は興味深く、タカノス岩も登ってみることにしました。
いろいろ調べると、北に伸びるタカノス岩北稜(鷹巣岩北稜)はネットに記録がいくつか見つかり、面白そうです。
碧岩西稜から撮影した写真とネットで得た資料を照合すると、こんな感じかな~
未確認ですが、山岳雑誌にも掲載されたことが有るとか。
という事は、踏み跡バッチリ、目印多数、岩場にはフッィクスや残置多数かな~
と、気楽に考え、最近老化気味の相棒H氏とヘタレコンビで出撃しました。
現地集合した碧岩と三段の滝の登山口駐車場は、土曜日という事も有り、車が結構止まっています。
この駐車場は便利です。
トイレと水場、そして・・・
ゲートボール場もあります!(^^)!
食事をして身支度をし、
出発は9時でした。
橋を渡って国道を南牧川を少し行くと、居合沢の奥に北向きで寒々とした
タカノス岩が見えました。
南牧川沿いの国道を少し行くと、
御神楽沢を遡行した時に確認済みの
護岸から降りる鉄階段があります。
橋は有りませんが、渇水期なので一跨ぎ出来ました。
対岸にあった墓地の裏から登り始めると・・
落ち葉の積もった超~急斜面です。
踏み跡無し・・(+_+)
西側の植林帯には巻くような踏み跡はありましたが、強引に直上していくと少し斜度が落ちて来ました。
岩の上に
石碑が見えます。
30分も登らずに
最初の岩壁が立ち塞がります。
藪岩なので登れそうでしたが、岩壁基部を右に回り込むと容易に抜けられました。
しかし、予想に反し、目印は一か所、踏み跡は薄く、藪岩のルートは不明瞭です。
登り始めてから
50分で、
小ピークに立ちました。
P1までもう少しです。
小ピークは見晴らし良く、
碧岩と
大岩が間近に見えます。
これから向かう
タカノス岩、手前には
P2が見えます。
小ピークから程なくで
P1岩峰を形成する
藪岩壁の基部に到着です。
藪岩壁なので、ルートは多様に取れそう。
というか、多様に取れるので一定のルートとなっていない様で、顕著な登攀形跡はありません。
目印や残置物も全く無しです。
ピーク直下は少し露出感が有りますが、容易です。
P1到着、10時。
駐車場から
一時間です。
立岩方面が綺麗に見えます。
遥か下居合沢には、碧岩から落ちる西稜の末端と、タカノス岩から落ちる東稜を割る様に、
三段の滝が落ちているのが見えます。
さてP1の下り・・
懸垂下降の支点と思われる
残置シュリンゲがありましたが、
クライムダウン出来ました。
P1をクライムダウンし、振り返るとこんな感じです。
P2岩壁基部までは穏やかな尾根で、ナイフリッジなどは有りませんでした。
さて、P2の藪岩壁ですが、藪は多く岩登りというより木登りチックです。
ルートは多様にとれそうなので、相変わらず一定のルートとしての形跡は少なく、
ルートの取り方次第で難度はマチマチとなるでしょう。
私達の取ったルートはⅢを出ませんでしたが、傾斜は北稜の岩壁の中で一番強く、フカフカの土バンドでホールドが無い所が・・
ピック付きのハンマーが役に立ちました。
P2到着は、10時50分。
駐車場から1時間50分です。
いよいよ
タカノス岩本峰が遮るものなく間近に立ち塞がって見えます。
P2の下りは、少し居合沢側にクライムダウン。
大まかな岩の間を降りて・・
岩壁基部を右にトラバースしていきました。
P2下りは、このルート以外はあり得ないと思われましたが、岩に多くの人が触った形跡は感じませんでした。
タカノス岩本峰の岩壁基部まで、ちょっとした岩場は有る物の、ナイフリッジなどは有りませんでした。
いよいよ、
タカノス岩本峰の上りに掛かります。
P2より傾斜が弱く、藪岩なので多様にルートはとれます。
タカノス岩本峰の登りにかかると、居合沢を挟んで
碧岩が立派に見えます。
タカノス岩本峰岩壁を登りきると、居合沢側に伸びる見晴らしの良い尾根に到着しました。
立岩と毛無岩。
地味な大屋山
5月の登った
碧岩西稜ルートが良く観察できました。
南方には
双子岩が見えます。
振り返ると、登ってきたタカノス岩北稜の
P2が良く見え、
下降したルートが観察できました。
藪尾根を少しで
タカノス岩山頂に到着、11時50分。
駐車場から休憩込で
2時間50分でした。
山頂には小さな木片に消えそうな文字で山名が刻まれていました。
タカノス岩からの下り、稜線には踏み跡がありました。
鞍部から居合沢への斜面は、踏み跡は有りませんが、下草無く特に面倒ではありません。
植林帯に入ると、間伐材が散乱していますが、歩行の障害となるほどではありません。
居合沢に出ると、踏み跡が有りますが、一か所沢を渡らねばなりませんんでしたが、一跨ぎできるほどの流れです。
碧岩への登山道まで出れば、はっきりした道となります。
三段の滝中段で記念撮影~!(^^)!
二時前には駐車場の戻る事が出来ました。
タカノス岩北稜は、
山岳雑誌に紹介されたにも拘わらず
人の痕跡が少なく、尾根筋は単純ですが、藪岩壁のルートファインディングが楽しめる楽しいルートでした。
藪岩壁は多様にルートが取れるので、ルートにより
難度も変化すると思いますが、概ねⅢを出ることは無いとおもいます。今回はザイルは一度も使いませんでした。
この辺りは、岩登りが楽しめる居合沢対岸の碧岩西稜と共に、藪岩壁にルートを探る楽しみの有る山域で、東西に伸びる岩稜にも行ってみたいと思いました。
2020年11月追記
後日、最後に残った碧岩東稜を登攀し、
碧岩、大岩、鷹巣岩の岩峰帯を
東西南北の岩稜から登る事が出来ました~\(^o^)/
碧岩
2017年5月
碧岩の西稜
2019年11月
碧岩北稜 チョキ末端尾根より
2020年11月
碧岩東稜
南陵は登山道です。
大岩
2019年11月
大岩北壁 オモツ/雨乞岩より
2019年 12月
大岩北東尾根
2020年5月
大岩東尾根から大岩南東稜基部偵察
2020年10月
大岩東南稜右稜 - 大岩南壁下降
西稜は登山道です。
鷹巣岩(タカノス岩)
2017年11月
鷹巣岩北稜
2019年11月
熊穴から鷹巣岩西稜
2019年12月
鷹巣岩東稜
南稜は穏やかな下山路です
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Posted at
2017/11/27 19:09:36