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2025年04月10日 イイね!

キャシュカイ(QASHQAI) 第3世代e-power 日本でも売ればいいのに

新型キャシュカイを使った「第3世代e-power」の試乗会動画、キャシュカイ(QASHQAI)ホントいい車ですねー
・藤トモさんの試乗動画
・河口まなぶさんの試乗動画
・ワンソクさんの試乗動画

サイズ感はエクストレイルT33(L4660-W1840-H1720)よりほんの少し小振り。全高・全長を切りつめ(L4425-W1835-H1625)、テールに向かって流れるようなクーペスタイルになっていて小振りでシャープな印象です。フロントマスクも甲冑をイメージしたデザイン性が高いもので、古臭くて評判がよくないVモーション・グリルとは一線を画しています。テールランプもとてもおしゃれだし、リアビューもとてもヨーロピアン。イイですねー

内装はエクストレイルT33とほぼ共有しており、上質だし高級感がある。もちろんパワートレインはT33と同じで文句なし。しかも第3世代e-powerが搭載予定の次期モデルは、静粛性も高まった上に高速燃費15%、モード9%アップ。WLTC=20.6km/l と予想されます。しかも300Nm越えのトルクで走りも軽快でしょう。

クーペスタイルSUVは、BMWがX6でSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)と銘打って最初に市場に出したジャンルですが、初めて街中で観た時、スタイルの良さに衝撃を受けました。乗りたい!と思って(さすがにX6ではデカ過ぎて取り回ししにくいので)BMW X4を買ったのが2016年でした。クーペSUV好きなんですよねー
BMW X6,X4の登場以来、このクーペSUVは市場でも人気になり、メルセデス/GLC、audi/Q3、ポルシェ/マカンなどなど軒並み各メーカーからクーペSUVが出るようになるくらい、欧州では人気のジャンルです。
キャシュカイもクーペスタイルSUVの一種で、欧州ではとても人気。すでに13万台も販売されているそうです。(国内T33が累計7.6万台なので相当な人気ですね)

日本にも導入すれば売れると思うのに、販売予定はない模様。うーん!なぜなんでしょう??

日産UKで製造されてるので、右ハンドル仕様はあるはずです。UK仕様はウインカーレバーが左、ワイパーレバーが右と、日本とは位置が左右逆ですが、エクストレイルT33と部品は共有しているはずなので、ハンドルを外してウィンカー&ワイパーレバーブロックを国内T33用と付け替えれば、電装接続ハーネスを差し替えるだけで左右は簡単に交換できるはずです。

日本仕様の付け替えは工場ではなく、ディーラー整備としてやってもらえば済むし、作業費5万円くらいは追加請求してもイイんじゃないでしょうか。
ちなみに、欧州車のライトスイッチはこんな感じの回転スイッチが多いんですが、キャシュカイのライトスイッチは内装動画を観るとT33と同様に「ウィンカーレバーに付いている」ので、国内T33のウィンカーレバーと交換すればそのまま日本仕様として使えるはずです。
日本の保安検査を通す必要はあるでしょうけど、そもそも欧州の保安検査の方が厳しいので難なく通るでしょう。


キャシュカイは以前、日本では「デュアリス」として販売されていたそうです。
ところが、デュアリスとエクストレイル(T32)の「サイズ感がほぼ同じ」であること、ノート / ジューク / デュアリス / エクストレイル というラインナップが多すぎることから、ジュークとデュアリスが廃止され、間を埋めるサイズ感として「キックス」が設定された、という経緯があるようです。

で、問題なのが「キックス」です。キックスの販売台数は年間1.5万台、月平均1300台と、全然売れていません。乗り出し5百万円もするエクストレイルT33が、受注停止などいろいろあっても年間2万台以上売れているのに比べると、惨憺たる結果です。
「サイズ感としてノートとエクストレイルの中間サイズを投入すれば売れるだろう」という、頭の中の理論でしか考えてない人が作ったマーケティングセンスの車という感じがします。(実際、先日退任するまで車種マーケティング担当役員だった人は、今まで車づくりを全く経験してない某社外の人でした)

キックスのサイズ感はL4290-W1760-H1605、価格は308万円です。ジュークがL4135-W1765-H1565、価格は175万円。トヨタ/ライズがL3995-W1695-H1620、価格は180万円です。
キックスやジュークは、後席に大人が乗ると足元は狭くヘッドクリアランスも無い。逆に子供2人を乗せるには全体のサイズが大きく、燃費も悪く、キックスだと価格は倍。非常に中途半端です。
大人4人で乗るならワンランク上のサイズが必要だし、両親+子供2人ならワンランク下のサイズ感、値ごろ感、燃費が手ごろになります。

トヨタはこのことをよくわかっていて、キックスと同クラスの「C-HR」は販売終了になってます。代わりに、ワンランク上のサイズ感(大人4人が余裕で乗れる)は「カローラクロス」(L4490-W1825-H1620)や「RAV4」が用意され、下のサイズ(大人2人+子供2人)は「ライズ」や「ヤリスクロス」(L4180-W1765-H1590)が用意されています。
キックスは、300万円もする車の割にはサイズが小さく大人4人が乗るには窮屈だし、大人2人+子供2人が乗るには大きく値段が高すぎる、ということですね。

トヨタ/ライズは、キックスより一回り小さく、価格も6割程度で、燃費も良い。ライズと同等クラスが、日産インド製造のマグナイト(L3994-W1758-H1572)になるわけですが、日本での販売計画はない。

逆に一回り大きく、大人4人が楽に乗れて価格も300万円台で燃費が良い車が日本では売れていて、トヨタ「カローラクロス」やホンダ「ヴェゼル」がこのマーケットに宛がわれているのだと思います。

キャシュカイはまさにこのマーケットにピッタリで、カローラクロスやRAV4、ヴェゼルやZR-Vと同じサイズ感・値ごろ感・燃費感を求めるマーケットにウケるとおもいます。日本で売らないなんて、ほんと、もったいないですねぇ。
Posted at 2025/04/10 13:42:50 | コメント(0) | トラックバック(0) | XTRAIL | クルマ
2025年04月04日 イイね!

第3世代e-powerに期待大

第3世代e-powerが発表されました。
youtubeにも、キャシュカイを使った試乗会動画(従来型(VC-turbo+第2世代)と次世代型(新エンジン+第3世代))がいくつか上がっています。
・藤トモさんの試乗動画
・河口まなぶさんの試乗動画
・ワンソクさんの試乗動画

どの動画を見ても、今まで以上にものすごく静粛振動もなくますます上質感とEVそのものの走りだ、という評価でした。特にワンソクさんの一般目線から見た「驚きの声(マジか!)」は、実感がこもってるんだろうな、と思いました。

また第3世代は、高速域の燃費が15%、WLTC総合モード燃費で9%も改善しているそうです。キャシュカイ(第2世代)が 18.9km/l なので、20.6km/l になりますね。
欧州は街中の渋滞もあるし、アウトバーンなど高速ツーリングもあるので、高速燃費の向上はウケるでしょうね。

技術的には、①ロングストローク、②定速回転、③STARC燃焼、④駆動系のx-in-1構造 に振り切った設計が特長なのだと理解しました。

①のロングストローク化。レシプロエンジンは、爆発力によって生み出されるエネルギーをなるべく長いストロークで運動エネルギーに変換する方が、エネルギー変換効率は良くなります。同じ排気量なら、ボア(シリンダの直径)を広げるより、ストロークを増やした方が熱効率は高くなります。その分、上死点から下死点までの移動時間は長くなるので、1回転にかかる時間が長い、つまり、アクセル開度に対して反応の遅いエンジンになります。

通常の速度域(停止0km/hから、高速120㎞/l)でまんべんなく反応が良くトルクを稼げるエンジンを作ろうとしたらストロークは長くできず、結果、熱効率を上げることはできなくなります。
直接駆動にかかわらない第3世代e-power専用エンジンだとエンジンの反応速度は走行フィールとは全く関係なく無視してよく、一定のエンジン回転域にだけ合わせた最適なストロークを設計できるので、ロングストローク化が可能になったというわけですね。

②の定速回転。ロングストローク化ができれば、一度の爆発から取り出せるパワーも高くなります。その分、強い力で発電機を回すことができるため、高負荷時にもエンジン回転数を高く上げる必要が無くなります。現行VC-turbo版第2世代だと、どうしてもエンジンパワーが得られないときは結構高回転にエンジンが回る音がしますが、第3世代だとそもそも同じ回転域でパワーを回収できるし、エンジンを回すとしても回転数も低く抑えられるんでしょうね。

③のSTARC燃焼。通常のエンジンだとアクセル開度に応じて俊敏に回転数を変動させないといけないですが、発電専用に割り切り、定速回転しかしない第3世代e-power専用エンジンだと、定速回転に最適なタンブル流で吸気させて、燃焼を安定させ引き出せるパワーを最大化させる、という大胆な設計ができるようになった、ということですね。すべて発電専用に割り切った(最適化した)設計の見直しがなされているんですね。

④駆動系の一体化。エンジンから生み出されるエネルギーの11%は、振動やギア摩擦などの内部機械損失として失われます。駆動系を一体化すると、この振動や摩擦による機械損失を減らせるのですね。組み立て時の生産効率も上がるので、コスト削減にも大きく寄与すると思います。
その分、パッケージングが重要になります。できるだけ多くの車種で、同じパッケージを使って生産効率もコストも抑える必要がある。バリエーションの複雑化は禁物です。第3世代e-powerは、1.2L版、1.4L版、1.5L版 の3系統に絞ることになるんでしょうね。(となると、VC-turbo版e-powerは、現行エクストレイルだけのレア設定で終わるのかもしれません)

欧州では、キャシュカイは13万台、エクストレイルは6万台のヒットで、走りや振動、車内静音の上質さが評価を受けているようです。
欧州はダウンサイジングが一般的なので、1.5L/3気筒エンジンは問題なく受け入れられています。そこに静粛性が高く、高速ロングドライブの燃費の良さも加わったら、さらなるヒットが期待できますね。楽しみです。

第3世代e-powerの方式で高速燃費が向上するなら、e:HEVのような「直結機構」は不要になります。逆にここまで発電専用に割り切ったエンジンでは直結機構は作れない(アクセル開度に合わせた応答性がないエンジンでは直接駆動に向かない)ということも示していますけれど。ただ、欧州や日本ではこの発電専用設計は「当たる」と思います。個人的にもこの戦略には賛同します。静かで、燃費もよく、走行フィールもpure EVと同じなら、良いことづくめですし。

一方で北米向けにはどうか?
マスコミは「e-powerは高速燃費が悪いから投入できない」と評論してますが、それは違う、と個人的には思ってます。それよりも北米では「エンジンは2L以上、4気筒以上」神話が根強くあり、そもそも1.5L/3気筒エンジンが受け入れられていない、のだと思います。現行の1.5L/3気筒/VC-turbo/CVT版ROUGUEが全く売れてないですから。また BMW X1 は、欧州・日本だと 1.5L/3気筒横置きエンジンですが、北米版 BMW/X1 は 2L/4気筒です! BMWが同じ車種でエンジン排気量を変えている戦略から見ても、北米では1.5Lが受け入れられないことを表しているのではないでしょうか?
第3世代e-powerを搭載したROGUEは2026年に北米投入だそうですが、この神話のせいで受け入れられないんじゃないかなぁ?と心配します。

北米向けに2L/4気筒のシリーズHVを作るとしたら、直結機構は必要になる。2025年に三菱アウランPHEVのOEMをROGUEとして投入するそうですが、その動向を見ながら、次々世代北米向けROGUEには、アウランの駆動系を調達してそのまま組み込む。それしか手はないんじゃないかなぁ。
それとも1.5Lから4気筒化して、2L/4気筒版の第3世代e-powerにするのでしょうか?

これだけ評判の高い第3世代e-powerですが、日本での投入予定はエルグランドから、という話。えー?
重いエルグランドを、1.5L/3気筒の発電力で駆動できるのかしら?それともエルグランド用に「2L/4気筒のe-power専用エンジン」を作る?だとしたらその2Lエンジンを北米ROGUEにも使えば解決かも。

それに、エルグランドからですか?
試乗会で使った「第3世代版キャシュカイ」の右ハンドルを、そのまま日本にも輸入して売ればいいのに。(左ウィンカレバーが駄目なら、そこだけT33エクストレイルのウィンカ&ワイパーレバーブロックに交換すれば良い)

日本での売れ筋はノートとオーラなのだから、第3世代1.2L版でノート&オーラを先に第3世代化した方が、よほど売れると思う。

エクストレイルのフルモデルチェンジ(T34)に入れてもいいと思う。ただそうなると、VC-turbo はT33限りの「レア・エンジン」ということになってしまうけど… それはそれで残念過ぎますけどねぇ。
VC-turboは本来なら、スカイラインやZに搭載すべきエンジンですね。いまの日産の体力でそういう車種は作れないのだろうけど…
Posted at 2025/04/04 13:22:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | XTRAIL | クルマ
2025年03月09日 イイね!

エンジンオイル交換(上抜き or 下抜き)

エンジンオイル交換の上抜き・下抜きはしばしば話題になります。

ウチのT33は「メンテプロパック」に入っているので、半年に一度、ディーラーでエンジンオイル交換してもらいますが、ここでは毎回下抜き交換です。T33を含む日産車は、ドレインボルトに「潰れる金属ワッシャー」を毎回取り換えて密着性を高める構造になってます。(→日産サティオ富山・エクストレイルのオイル交換作業動画

なので下抜きする際には新品のドレインボルトワッシャーを「事前に手配」して交換してくれる工場でないと、オイル漏れ事故が起きてしまうので注意が必要です。

一方、オートバックスやイエローハットでは上抜き交換が基本になってます。作業効率を上げることと、事前に手配が必要なワッシャーやパッキンが無くても待ち時間最小で作業を終えられるからでしょう。

T33は上抜き交換ができるのか? 調べたら、こういうサイトがありました。
上抜きで抜いてみて、リフトアップして下からドレインボルトを開けて「100cc以上垂れたら抜けていない(×判定)」という実験を各車種で実施してまとめた整備工場さんのサイトのようです。

これを見ると、エクストレイルT33は「×判定」のようです。エンジン下部にリンク機構やハーモニック機構など複雑な構造があるので、上抜きでは抜ききれないのでしょうね。何となく想像できます。

T33のVCターボエンジンには「複雑なリンク機構」がついていて、特にコンロッドとクランクシャフトをつなぐLリンクの回転部分に油膜を貼るために、Lリンク部材の内側から「エンジンオイルをスプラッシュ」させるそうです。
(→日産エンジン開発主幹の木賀さん談・動画

綺麗にスプラッシュさせるにはエンジンオイルの粘度は低くないといけない。だからT33のエンジンオイル規定は0W-20なんですね。古く粘度の高い(タール化した)エンジンオイルが100ccも残ってると、新品オイルを入れても全体の粘度が高くなり、色々と悪さをしそうです。となるとT33の場合、上抜きでのエンジンオイル交換は、長い目で見たら宜しくないということになるんでしょうね。

昔乗ってたトヨタ車の整備は近所の「コバック加盟店」でやってもらってましたが、エンジンオイル交換は「下抜き」でした。下抜き交換で必要になるワッシャー/パッキンを事前に手配するため、オイル交換でも「事前予約」が必要でしたが、キチンと処置してくれることの裏返し、ということですね。こういった処置をしっかりやる民間工場であれば、安心して下抜き交換を任せられます。

前に乗っていたBMW/X4の整備を依頼してた輸入車専門の民間整備工場も、下抜き交換でした。BMW車はエンジンが傾斜して設置されているのが特徴で、上抜き交換は宜しくないということでした。ドレインボルトワッシャーも(潰れて密着させるタイプなので)毎回交換が必要で、部品在庫/手配のために作業日の事前予約が必要でした。

車種によって上抜きでもOKなケースもあれば、エンジンの構造上下抜きでないとあまり宜しくないケースもあります。下抜きも、ちゃんと交換部品を調達して対処してくれる工場でないと、再利用してはいけないワッシャーやパッキンを使われてしまうので事前に確認することが大切。(お高いけど)ディーラーに毎回整備を依頼するのも手ですし、信頼できる民間工場を見つけて仲良くなるのも手ですね。
Posted at 2025/03/10 11:23:07 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ
2025年02月24日 イイね!

日産の海外現法のイイ車を国内でも売ればいいのに

3大格付け会社(S&P、ムーディーズ、フィッチ)が日産を「投機的銘柄(BB+)」に引き下げました。日産は社債(コマーシャルペーパー)の発行が一層しづらくなり、銀行等からの借入利息も大きくなります。外部からの資金調達が厳しくなる上に、24年度決算は数千億円規模の赤字決算になるでしょうから、手元のフリーキャッシュは無くなり、25年度の新車投入、マイナーチェンジもますます遅れると思います。(それでなくても国内では新車、マイチェンが遅れてしまってます)

そんな中、日産の海外現地法人からは独自にデザイン開発した車種のマイナーチェンジが色々発表されています。

日産英国では、第3世代e-powerを搭載するキャシュカイ(QASHQAI)」が発表されました。
キャシュカイはエクストレイル/T33同様、1.5L/VCターボが搭載されてるし、第3世代e-powerは、T33の第2世代e-powerよりも15%も燃費が向上WLTC=22.7km/l くらい出るそうです。(T33が18.2km/lだから相当な改善ですね)

T33より一回り小さく、キックスよりは一回り大きい。ホンダZR-Vと同じサイズ感です。日本だとこのCセグメントSUVは、価格も350万円~400万円と手に入れやすく人気です。スタイルも、ルーフ後方が緩やかに下がる「クーペスタイル」で、フロント・デザインやサイドビューもとてもカッコイイ!
イギリス生産だから右ハンドルもある。ウィンカー位置は日本と英国は逆ですが、そこだけ付け替えて日本に逆輸入して販売したら売れると思うけど、どうしてできないんでしょう?不思議。

また、日産インドでは、小型SUV「マグナイト(MAGNITE)」のマイチェン版が販売開始されています。1.0L/CVTエンジンのみですが、価格は200万円程度だし、外装デザインもかっこいいです。内装もこのクラスだと結構イイ感じ。日本ではこのクラスの小型SUVは、ダイハツ/ROCKY(トヨタ/ライズ)が大人気だし、ホンダWR-Vもこのクラスで販売増を狙ってますよね。日本に逆輸入したらこれまた売れると思うけど。(ガソリン仕様のままで良いと思う)
インドは英国同様右ハンドルだから、ウィンカー位置だけ左右逆に付け替えて、日本国内基準に合わせて安全基準を通す必要はあるけど、ノート/クロスオーバーという位置づけにしたら、きっと売れると思う。


一方、北米では25年度から「ローグ・PHEV」を出していくそうです。シルエットが「三菱・アウトランダーPHEV」とそっくりということなので、予想通りアウランのOEMなのでしょう。そのあと26年度に第3世代e-power搭載版ローグを出す、という計画だそうですけど、そりゃだめでしょう、と思います。

北米でローグが売れてないのは、HV版が無いこともそうだけど、そもそもエンジンが「3気筒、1.5L」であることへの抵抗感がすごい、ということなんだと思います。
これ、日本で例えるなら、「新型ノート!エンジンは最新の2気筒、800cc」と言ってるようなものです。日本で「2気筒エンジンです」と銘打って、買う人っているでしょうか?北米で「3気筒エンジンです」というのは、それと同じことだと思います。

ちなみに2気筒エンジンって、1980年代の「軽トラック」でよく使われていました。1985年に突貫工事で発売された「ホンダ・初代today」が2気筒エンジンでした。初代todayはかわいいデザインの軽自動車で人気が出たのですが、エンジン開発が間に合わず軽トラ(アクティ)に搭載されてた2気筒エンジンで販売。すぐに「うるさい、振動がすごい、非力で坂道を登らない」という悪評が上がって敬遠された車で有名です。

どうしても北米で3気筒/1.5L/第3世代e-powerを売りたい上層部が日産内で幅を利かせているのかもしれませんけど、今の経営状態でそんなチャレンジをしている余裕はないはずで、北米はハイウェイを130kmhで4気筒・2Lエンジンで走る、という構図なので、4気筒・2Lエンジンでe-power車を作るしかないと思いますけどねぇ。


先日、日産ディーラー店に定期点検で行きましたが、年度末の掻き入れ時なのにお客があまり入って無く寂しい感じでした。車種が少なく売れ筋もノートくらいしかない。
資金調達がとってもムヅかしくなっている日産の経営状態の中で、国内向けにフルモデルチェンジ&マイチェンがどこまで出てくるか。
せっかく海外現地法人でイイ車(マイチェン版)を作ってるのだから、それを逆輸入する形で持ってきて販売できるように、経営改革できればいいですけどねぇ。
Posted at 2025/02/27 11:34:45 | コメント(0) | トラックバック(0) | XTRAIL | クルマ
2025年02月16日 イイね!

e-power の高速燃費は本当に悪いのか?

ホンダと日産の協議が破談になり、あちこちで「日産 e-power は高速燃費が悪い」という話がひとり歩きしています。
プライド傷つけられた「技術の日産」(読売新聞, 2025/2/17)

記事の多くが、「モーターは低/中速ではトルクフルだが高速走行は効率が悪い」「ガソリンエンジンは高速走行では効率が良い」という「定性的な特性」を論拠にして、「全車速域でモーター走行している日産e-power車は、高速走行の燃費がとても悪い」というストーリーになってしまっています。

一方で、ホンダ e:HEV は「高速時にエンジン直結走行になるので、燃費がとても良い」という、これまた定性的な特性を論拠としたストーリーを多く見かけます。

エクストレイル/T33に実際に乗っていると、郊外では18-19km/lのところ、高速だと16-17km/lになるのは確かですけど、そこまで批難されるほど「高速燃費はとても悪い」ものなのでしょうか?

数字で紐解いてみたいと思います。

エクストレイル/T33/4WDの諸元はこうなってます。
・郊外WLTC:20.5 km/l 高速WLTC:18.3km/l → 悪化率 10.7%
・エンジン(1.5L,3気筒):106kW (4400rpm)
・車重:1880kg

ホンダZR-V/Z e:HEV (4WD)はこうです。
・郊外WLTC:23.9 km/l 高速WLTC:21.1km/l → 悪化率 11.7%
・エンジン(2L,4気筒):104kW (6000rpm)
・車重:1630kg

全体通して ZR-V は T33 より 1.15倍 燃費が良いですが、車重が 250kg も違うので、その差が燃費の差として出ていることもあるし、そもそも、ホンダのエンジンは高熱効率で性能が高い、ということかもしれません。

郊外モードは両車ともシリーズ式(エンジンで時々発電+走行はモーターのみ)+適度に回生が効いている状態です。一方、高速モードは、T33は常時発電+モーター走行。ZR-Vは常時エンジン走行。なので、郊外モードと高速モードを比較すると違いが出てくるかと思ったら…

郊外→高速 の燃費悪化率」を見てみると、モーター走行のT33は 10.7%、エンジン直結のZR-Vは 11.7% となっていて、むしろ、エンジン直結の ZR-V の方が高速時の燃費の悪化は大きいということになります。

もう1つ面白いデータを紹介。
燃料(ガソリン)が持つエネルギーを100とした場合、一般的には
・熱損失=63、内部損失=11、軸出力=26
・軸出力26 - ミッション等損失:10 → タイヤで使えるエネルギ=16
というエネルギー収支になってます。

一方、発電機(ジェネレータ)のエネルギー効率は95%、高速回転時のモーター効率は 80% (損失20%) といわれているので、
・軸出力26 × 95% = 発電エネルギー 24.7
 → タイヤで使えるエネルギー= 24.7 × 80% = 20
となります。

つまり、エネルギー収支的には
 エンジン直結だと、100のうち走行に使えるエネルギーは 16
 モーター走行だと、100のうち走行で使えるエネルギーは 20
となり、
「同じ回転数で同じガソリン消費量」であれば、
a) エンジンを直結して走行するケース
b) e-power で常にエンジンを回して発電しながら走行するケース
を比較するとエンジン直結の方が損失エネルギーがわずかに大きい。まぁ、理論値なので、事実上、どちらも燃料から取り出せる走行に使えるエネルギーはほぼ同じということになります。

無理して直結機構を設けても、理論的には取り出せるエネルギーが同じなのだとしたら、モーターのみの走行メカニズムの方がよりシンプルになります。

ではどうしてエンジン直結で高速走行すると燃費が良いとされているのか?

1つは、高速走行時に「エンジンを定速で維持」している時には、燃料が希薄でも車軸からの入力もありエンジンを回し続けられます。高速走行を定速キープするだけなら、希薄な燃焼ガスでエンジン回転数はキープできます。
実際の道路ではアップダウンがあり、下りはアクセルを緩めて(希薄な燃焼ガスで)走行できるので、事実上の燃料消費量は抑えられるということなのでしょうね。(常時モーター走行だと下りでも高速度を維持するためにモーターを回転させ続けないといけないので電力は消費し続けます)

もう1つはイメージですよね。ガソリン車は低・中速域より、高速道を定速走行している方が「実燃費は良い」ので、その印象がずっと残っている、ということもあるのでしょうね。


数字を見ると、エクストレイル/T33の高速時燃費悪化率は、批判されるほど悪くはないと思います。ただ、カタログ値(18.3km/l)が同クラスの他車よりも低いために、評価を損しているのではないか、と思います。

例えば、T33よりほんの一回り小さく、サイズ的には ZR-V とほぼ同じになる、日産欧州でのみ販売されている「キャシュカイ (Qashqai)」は、
・Qashqai/2WD/e-power: 1665kg, WLTC=22.7km/l
・ZR-V/Z/2WD/e:HEV:1580kg, WLTC=22.0km/l
となってます。
ほぼ同じ重量、同じサイズ感なら、常時モーター走行のe-powerでも、実はWLTCはほぼ同じ、ということですね。

ホンダ ZR-V/e:HEV は燃費が良い、といわれているのは、エンジン単体の熱効率性能がとても良いから、ということと、車重を軽く作れているから。それと何よりも、燃費カタログ値のアピールの仕方(マーケティング)が良いからなのかもしれません。
Posted at 2025/02/18 18:01:51 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ

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