2016年03月27日
戦闘開始?!
それは少しミゾレ混じりの冷たい雨が降る日のお昼過ぎの車の中で突然訪れた。
「これ、いつやったの?」
※この場合の「これ」とは先週取り付けたインテリアモールの事
カミサンは突如開戦の火蓋をきった。
はっ!はぐぅっっ!!
一瞬にして凍り付く車内。
このタイミング、逃げられないこの時。
突然の先制攻撃により、こちらのHPはいとも簡単に半減させられた。
既にお気付きかも知れないが、このインテリアモールはカミサンに許可を取らずにやったこと。目立つのでバレない事は無いとは思っていたが、今まで何も言われなかったので、そっとしておこうとした案件である。
この卓越した攻撃センス、やはりヤツは戦闘民族の末裔かもしれない。
もし俺がラピュタの末裔であったなら、迷わずバルスを唱えたであろう。
もしくは俺が波紋使いであったなら、口に含んでいたコーヒーで波紋カッター位は繰り出したかも知れない。
だが悲しいかな、俺はただのオッサンだ。
残念ながら今の俺には冷徹な恐怖にカタカタと震えること位しか出来ない。
まるで小動物だ。
ここに動物好きの女性がいれば「かわいい~」と優しく抱き抱えて貰えるかもしれない。
いや、それはない。俺はただのオッサンだ。
むしろカミサンに怯えてカタカタ震えているキモいオッサンなのだ。
ならばどうしたらいい?
どうしたら女性にウケるのか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いや、違う!今考えるべきはそれではない!それはそれで重要課題であり永遠のテーマではあるが、まずは今を切り抜けなければ明日はない。
攻撃を受けてからここまででおよそ0.045秒、ギャバンの蒸着を上回る好タイムだ。
「自分でやったの?オシャレだね。」
!?
んっ!?
えっ?えぇぇぇぇっっ??!
予期せぬ肯定発言に、ついついカミサンの顔を二度見する俺。
冒頭の体温を一切感じない発言から一転、優しい笑顔のカミサンがそこにいた。
まるで聖母マリアのように全てを許し優しく包み込んでくれるその笑顔。
俺は「どうやって女性ウケを良くするか」なんて考えた自分を悔いた。いや、そこぢゃない。
それも併せ、セコく誤魔化そうとした情けない自分を悔いた。
人とは弱い生き物である。
自分一人では生きていけないくせに、時に人からの干渉を拒み、人の気持ちを知ろうとせず、自分の気持ちだけで行動をしたりする。
そして後ろめたさから逃れたい一心で常に許しを求める。
しかしオッサンとはバカな生き物である。
許しを得た安堵からついつい饒舌になってしまう。
墓穴を掘り新たな恐怖が待ち受けていることも知らずに・・。
俺は語った。
何故付けたのか?何が気に入っているのか?
取り付けの苦労話、車弄りが好きなことなどなど。
「へぇ~スゴいね」
場末のキャバクラ嬢のように適当な返事をするマリアに、浮かれたオッサンの語りは留まる事をしらない。
それでもマリアは笑顔で全てを受け入れた。そう、あの瞬間までは・・。
マリアはオッサンに問う。
「こういうの何処で買うの?」
憐れなオッサンは答える。
「ネットだよ♪ポイント使ったから手出しは無いけど♪」
マ「は?」
オ「んっ?・・!?」
その瞬間、既にマリアはいなかった。いや、マリアの面から怒り面に変わっていた。
そうヤツの正体は悪魔超人アシュラマン!
しかも平仮名一文字の発声でオッサンのうごきを封じる所は、まさに覇王色の覇気使い、案外海賊王を狙っているのかもしれない。
今度機会があれば聞いてみよう、うん、そうしよう、なんなら今聞いてみるか?今聞けば何となく誤魔化せるのかな?どうなんだ?さぁ、どうなんだい?誰か教えてくれ!
「自分の小遣いじゃ無いの?(怒)」
現実逃避に走った憐れなオッサンは、一瞬にして現実に引き戻される。
まて、これはデジャビュだ、もう一度隣を見ればそこにはマリアが・・。
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居なかった。
この時点でオッサンのHPは限りなくゼロ。虫の息で生きているのが不思議なくらい。
この先は語るもおぞましい世界。
憐れなオッサンは自らの首を絞めるように説教地獄へと堕ちていきましたとさ。。
しかし!
しかーし!!
オッサンは生きている!
この闘いは完全に負けたがそれでも生きている!
オッサンとは後悔はしても反省はしない生き物である。
多分今回の件を活かすことなく、同じ過ちを繰り返しながら生きていく。
それがオッサン。(笑)
世の車弄りが大好きな素敵なオッサン方!
小遣い制度という悪法の中で、切り詰めて苦しんで頑張るオッサン方!
お互いめげずに頑張りましょう!
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Posted at
2016/03/27 15:27:33
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