崖の上のポニョの感想

とりあえず、見ないとなんとも言えないと思って、期待もせずに見に行きました。
映画館はゲンツキで10分のところにあり、妻と子は残し、一人レイトで『崖の上のポニョ』を見ました。

・・・

面白いっ
なんなんだこれは・・・

なんというか、ルールがない・・・

ハリウッド映画とか邦画とかアニメとか、
そんなジャンルが持つルールみたいなものがない・・・
いつも自分は職業上「映画とはこういうものだ」という
感覚や方法論を無意識に積み上げてきているのですが、
この『崖の上のポニョ』にはそういったルールがない・・・

その全てが手描きというゆらゆらした絵は
現代のCG技術ではまだ実現不可能だと思いました。
(ただし、絵を重ねる合成や編集はデジタルであるはず)
つまりCGはダメなんではなく、まだCGは発展途上なのだということです。

おそらく自分だけではなく多くの人が無意識に
「映画はこういうものだ」という先入観を
持って映画を見ていると思います。

映画を見て「分かる」とか「分からん」とかいう人がいます。

でも今回思ったのは、人間は言語化して
単純化し、自分の知っている「映画はこういうものだ」に
当てはめようとしているのではないでしょうか?



夢の世界はもっと四角いスペースを存分に活かして
描かないといけないという感情がこみ上げてきました。
なぜなら『崖の上のポニョ』はいつかみた夢のように
重力があってもどこか不思議な世界に見えたからです。

人間は知らず知らずこんな世界を見ているのかも
しれません・・・素晴らしい体験でした。

息子が5歳ぐらいになったら1回だけ見せてあげたいです(笑)