
前巻までのあらすじ・・・
阿蘇の雄大な大地に包まれ・・
気持ちよく実戦演習に出撃した乙2000・・・
そこには新たに配備された新式ゼロ戦52型の黒い影・・・
新旧交代を思わせた1日目の乙2000墜落であったが
乙には強い味方が参上!
その名も「正義の味方・・覆面レーサーX」巣が選手である。
(正義の味方・・・まじで彼がマッハ55で出場していたときのチーム名)
目覚ましが鳴る前に目が覚めた。
窓の外は山地特有の朝もやが掛かっている。
寝床を出て朝の身支度・・・
GPZ搭乗員とRYU搭乗員はまだ寝ている・・
2人の布団が以上に乱れ・・・そして一部重なりあっていことを
気にせず・・・・
洗顔ついでに露天風呂・・・・
「あぁ~~~~こりゃタマラン!」
朝からビールが飲みたい。
普通なら朝食時に必ずビールを頼むのだけど・・・
と思いながら食堂に直行・・・
よっちゃんはご飯4杯たべる。(^^)
乙は2杯・・・(^^)
RYU搭乗員は走行のことを考えてか少食だった。
GPZ搭乗員は朝から陽気でテンションが高い。
阿蘇スカイラインを経由してオートポリスに向かう。
乙はこの時が一番好き、但しエレガント号がいなければ・・・(ばく
昨日ブレーキローターが割れたRYU搭乗員が乙2000の偵察席に乗った。
RYU搭乗員曰く・・・
「エレガント号・・・あれで良くサーキット走りますね!・・」
「というか・・・高速道路走れましたね。」らしい・・・
本人は一切気にせず火花を散らしながら爆走している。
激戦が予想された乙は・・・
2日目補助増員を段取りしていた。
もう事前にご存知であろうが・・・
「巣が選手」である。
一応GT300に5年ほど乗っていた。
オートポリス出身のドライバーである。
ここで、皆さん巣が選手のことをあまりご存知ないので
乙から彼の経歴を説明してみる。
巣が一乗( ホモサピエンス雄)推定年齢32歳くらい
日田のお寺の息子である。
十代のころオートポリスサーキットの旗振りバイトでモータースポーツを知った。
それまで車には全く興味がなく普通の田舎の少年であったらしい・・・
毎日見ているうちに興味が湧きFJを目指した・・・・
運転免許を取得(バイクの免許しかなかったそうだ・・・)
運転免許を取得後 生まれて初めて乗った車がFJだったらしい・・(無謀)
APピットロードで数回エンストして発進・・・
そのまま1コーナーを回りきれず・・・
1コーナー砂利に埋まって、その日が終わったらしい・・・・
オートポリスFJ1600で頭角を現し・・・(もしかしたらチャンピオンか?)
鈴鹿市へ移住・・・F4に出場するようになる。
乙が彼を知ったのは、その頃・・・
スズカ130Rを縁石の向こうまで攻めているドライバーは「巣が」だけだった。
彼の乗るオスカー97は当時少数派で開発が遅れていた。
暴れる車を押さえ付ける様な
一か八かのアグレッシブルな(自虐的な)走りが・・・・
印象深い選手であった。
乙は彼のF4時代の刹那的な走りが好きであり・・・
何故あれほど攻めるのか考えると・・・
何故か・・悲しい気持ちになったものだ。
スーパー耐久に出場中(S2000)
岡山での不慮の事故
車両が爆発炎上して大怪我を負った。
彼の顔の火傷の跡はその時のものである。
緊急連絡を受けた母上が岡山の病院まで駆けつけて来た時、
「巣が」は包帯だらけの体で次のレースのエントリー用紙を記入していたらしい・・・・
それを見て・・
「この子の事は自由にさせてやろう・・・」
「諦めました」と仰っていらした顔を
今でも乙は思い出す。
その後GT300へ
正義の味方「覆面レーサーX」モズラーでデビュー
その後フェラーリ・・・ボクスターでベテラン選手の相方を務め
本格的にプロの技を学んだ。
その後古巣フェラーリに戻り・・・
将来どうするのかと聞くと・・・
家のお寺を継ぐと言う・・・
それが一番良いと乙も意見したことがある。
今は短大で将来に備えて学業に勤しんでいる。
彼は生来、気の優しい人でレース界の人間では無い様にも思う。
しかし彼の優しさを見抜く人々に支えられ挑戦し続けることが出来た
彼の青春時代を乙は羨ましくも思うし、
またよく頑張ったと褒めてやりたい。
で、なぜか乙と「巣が」は仲がよく・・・
こうしてS2000で遊んでいても誘えば一緒に遊んでくれるのである。
2日目走行開始
1本目 乙2000 2分14秒0・・・
相変わらず車が暴れる・・・昨日のことは忘れていたので何も対処していない。
周りの人の面倒(よっちゃんとか・・)が忙しく案外自分のことは出来ていない。
2本目は約束していたので「巣が」に乗ってもらう。
前回ご存知の方も多いだろうが・・・
第一次阿蘇遠征時に「巣が」に乗ってもらった。
乙とのタイム差は 乙が1秒勝ってしまい・・・
その夜食事中に「巣が」のアルコールが回り・・・・
「乙かれ!さん・・あれは僕の時が不利でよ!・・・」とムキになったのを覚えている。
気の優しい奴だが、勝負には厳しい・・・
不利な要因を聞くと・・・・
「巣が」は乙2000に搭乗するとペダルに足が届かないらしい・・・
一番前にしても届かない・・・(^^;
2日目はよっちゃんの幅の狭いシートと交換してスライドするように作業した。
そして「9000までブチまわせ!」と指示する。
ヘルメットを被り発進寸前の「巣が」に乙が話しかけた。
乙:「俺さっきのセッションで14秒フラット・・言い訳あれば先に聞くぞ・・」
巣:「ありません・完璧です(笑)」
3週して巣が・・・PITIN
「巣が」のコメントを聞く・・・・
巣:「目いっぱい逝っても14秒9しかいきません。」
「しかし、この車の弱点が解りました!」
乙:「ふんふん・・・何々????」
巣:「ダウンフォースが足りません」
乙:「阿保か! お前・・・最初からそんなもんあるか!早く逝け!」
結局リベンジに燃えた「巣が選手」14秒9で終了・・・
巣が選手・・・・・・乙との対戦虚しく・・・
戦死である(^^V (乙2勝目ゲットー‼)
(今回のAP遠征で乙の良いとこはココだけなので強調して書いていることをお許し頂きたい)
2人で話すとなんとなく原因が思いつく
ショックの「底着き」
過度な見てくれ優先のため運動性能の低下を招いたようである。
現場である程度車高を上げて対処するが気温が上がってきて苦しい・・・
しかし旋回性能は安定していて調子が良い。。。。
なんか調子が狂ってしまい・・・・本日終了。
乙は何故か変に弄ってしまい・・・乙2000の調子を崩す。
「遣り過ぎ注意」である(^^;
GPZ搭乗員は「巣が」に乗せてご満悦状態・・・であるが・・・
余計に肩に力が入ったのかタイムが伸びない様子。。。
RYU搭乗員は1日目で好感触を掴んでいるので無理せず早めに終了。
よっちゃんは今日14秒台だったらしい・・・
タイヤは昨日TMRさんで緊急購入した寒い中古048 215-17をフロントに履き
リヤは誕生日不明の寝叔母007 255-17・・・・
ステアリングラックはブッシュがヘタリ動いているのが目視できるし・・・
あれで14秒はマジで速いと思う。
確か乙2000が阿蘇上空を飛行する動画がよっちゃんの所にあると思う。
回収して上手く録画できていれば次回UPして見たいと考えている。
走行終了後 日田へ降りみんなでご飯を食べて解散。
戦い終わった漢たちは・・・何故か口数が少ない。
又の再会を誓い後ろ髪を引かれながら皆と別れる。
これから700キロの長旅。。。。
愚妻がドアチェーンを掛けていなければ良いと思いながら
一路東へ飛び立った。
最後に・・・・
オートポリスでお会いした皆様、 またご助力頂きました皆様、
思い起こせば、不肖「乙かれ!」
阿蘇の地では恥ずかしいことの数々・・・
現在、乙は反省の日々を送っております。
次回も懲りずに乙は九州のゼロ戦乗りのため出撃します。
其の時も「よろしく」なのは・・・・・・・
言うまでも無い <(`^´)ケイレー