一昨日、入院中の知人(友人ではない)を見舞った。
その知人は若いころから放蕩の限りを尽くし・・・
挙句の果てに肝臓を患い・・・・
今は病床に伏せ
十中八九危ないらしい・・・
また長く持っても後2年くらいか?
もちろん生命保険は完璧なので
そうも心配もしていないと・・・・
知人の細君から証言も得ていたが・・・
そろそろ見舞いくらい行かないと・・・
あいつが・・・
もしかして生き返って乙の所に来て
「見舞いも来ないのか!怒」・・・というのも癪なので
重い腰を上げた乙であったのは言うまでも無い(^^;
怖いもの見たさで、
愚妻も同行することになった(^^;
一応、見舞いであるから何か手土産が要る。
手ぶらでは格好が付かないと思うのであった。
しかし見舞いの品は何にしようか・・・・(^^?
少し悩む乙・・・・
愚妻に相談する。
乙:「お見舞い何にしょうか?」
愚:「食べものでええのとちゃうの?」
乙:「あれ以上栄養与えたらあかんやろwwwww」
愚:「ほな、、現金かっ? 軽いものほどええしなぁ~~」
乙:「オノレが死ぬことわかったら・・・・・すぐ使いよるでwww」
と言うことで、退屈な入院生活を少しでも充実した時間に出来るよう
本を買うことにした。
愚妻と本屋に出かける。
愚妻が乙に尋ねる・・・「なんの本買おうか?」
入院中の彼の顔を思い浮かべながら本を探す乙・・・・
そして選んだ本が・・・・・・
罪と罰 posted by
(C)乙かれ!
題名を見て大笑いする愚妻・・・・・
これぞロシア文学を代表する文豪の作品だ!!
値段の割りに題名も厳しいので
入院中のあいつも文句は無いだろうと思う乙だったのは言うまでも無い(^^;
もうこの本の話の筋は詳しくは忘れてしまった乙であるが・・・
帝政ロシア時代・・・
貧困ゆえ大学を中退した若者が
貧しさからノイローゼになり・・・・
「大きな目標を持つ者が、小さな罪を犯してもそれは罪にならない・・・」と考えるようになったのであった。
若者は強欲な質屋の老婆を殺して金を奪う計画を練って実行するのだが
運悪く居合わせた罪もない娘まで殺してしまうのである・・・・
そして、悩み葛藤する若者・・・・
と、書くと若者に少し同情してしまうが
この若者が少しインテリで自分を特別な人間だと信じている自意識過剰なタイプ・・・
当時まだ若者だった乙は、嫌悪感を感じてしまうのであった。
そして、自分より悲惨な生活を送る薄幸の娼婦と知り合い
彼女の献身的な生き方に戸惑いに近い衝撃を受けた若者は
自分の完璧であるはずの思想に自信が持てなくなってしまう。
まぁ~俗に言う 人生経験の浅いインテリが考えすぎてノイローゼに掛かり
若い娘に心を引かれイロノーゼに発展したのであった(^^;
(頭の中身を空けたら、電線が2本と真空管が1個しかない
病床に伏せる知人に、昔のロシアのノイローゼの若者の事を書いた本を
プレゼントしても、有難がるか分からない乙であったが・・・・)
そして若者は自首をする。
判決が下されシベリアに送られることになった若者・・・・
(乙はなぜ死刑にならないのかと当時思ったが・・・)
可憐な娼婦に恋心を抱いた若者が自分の罪を回想するも
「自分は悪くない・・・社会が悪い・・・現行法と自分の思想の相違だ・・・・」
などと自分を正当化してしまう。
コイツ・・・・死刑にならずにシベリアで強制労働で済んだのに・・・
生きることが出来るのに・・・・
罰当たりな奴め!!!と、当時の乙はおもった記憶がある。
でもね・・・・
今の歳になって思うのは、それから彼は人生を苦しみながら
罪を償って行くのだなぁ~と・・・・
生きること全てが彼にとっての罰なのだなぁ~と思うのであった。
「大義のためなら些細なことは・・・」とか
世の中が殺伐としてくると良く聞く言葉だと感じる乙であるが・・・・
やっぱり人って人の為に生きていく生き物なのだと考えるのである。
昔、この本を読んだとき、ページを捲っても捲っても陰鬱な若者の心理描写・・・・・
そして貧困の中で暮らす人々の描写が嫌で途中で何度も読むのを諦め掛けた乙であるから
人様に、、、「この本読め」とは偉そうには言えないが・・・・
秋の夜長、、、
『皆様 心の糧は足りてますか?』と
思う乙である(^^v
Posted at 2010/11/03 21:45:44 | |
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