前編の続き・・・
Aドラ「親方」の蛮勇により6位から2位に追い上げピットイン
Bドラ「Kンヤ」とピットクルーの働きで2位に2Lap差を付けた
Cドラ「乙かれ!」が順調に飛行、、、何も問題ない。。後は家で待つ愚妻に土産話を・・・
■ 安全第一走行
ピットからの無線で安全走行を指示された乙は何かやる気が出ない。
しかし「親方」「Kンヤ」と同じ程度のタイムを出さないと作戦終了後の
飲み代は乙が持つことになり、その費用は耐久チームなので膨大だ。
(約3万円を覚悟しないと成らない。)
20分経過・・まだチェッカーまで30分弱ある・・・暇である。
クリアに近い状態である程度攻めてみる
1分31~32秒は余裕ででる。
周回遅れを安全第一で交わしても34秒でる。
ブレーキに気をつけても30秒はあるな!と思い1コーナーを無難に脱出
裏のストレートを300馬力のトルクで駆け上がり2コーナーに進入した。
2コーナー進入で周回遅れ2台をタイムに影響ないようにパス・・・
立ち上がったところ、発動機に不調が!!!!!
■不時着
「ぶっっっ・・・・ぷっスン!」
エンジンが走行中止まる。
クラッチを切り、惰性で滑空しながら再始動・・・すること数回。
メインスイッチの接触不良か? キルスイッチをON-OFFを繰り返す。
惰性で走りながらピットに無電・・・・「エンジン・・・止まった」
場内のアナウンス・・・・
「お~~~っと!1位を走行中のS2000がスローダウンだ!」
「何があったのか!レースは最後まで判らない!」
「じゃかましいわ!ボケ!」・・・と心の中で叫ぶ乙かれ!
のろのろ走りながら惰性でピットまで車を運ぶ方法を考える。
最悪セル使うか?、、、あと200m行けたら下りだから・・・
その後ピットロードまで人力で押したろかな???
しかし無理と判断して再始動の為なるべく硬いグラベルに不時着した。
管制塔から入電
管制塔:「エンジン停止ですか?」
乙かれ:「電気や!ぷすんととまった」
管制塔:「メインおよび各所のスイッチ確認してください」
走行中搭乗員が無意識にスイッチをOFFしてしまうことがある。
乙かれ;「何度も確認してる!。セル回るけど、ガソリンが着てへん!」
管制塔:「燃圧をメーターで確認し知らせてください」
乙かれ:「老眼でメーターの文字見えへんわ!ボケ!」
目を凝らすと・・・圧はコンマ1~3
コレでは掛からん。。。
ポンプかな?ヒューズかな?
レース車両が縁石いっぱいいっぱいで立ち上がって来るのに
その2m横のコース脇の芝生に止めて・・トランク開けてポンプをシバク根性は乙にはない・・(^^;
乙かれ:「ゴラァ~~ええ加減にせえ!2m横をレース車両が4速全開や!ダボ!」
管制塔:「対応を考えますから、すこし待ってください」
・ ・・・・・・・
管制塔:「EMSをチャックしてください。そしてそれを%7&X85902%してください!それからメインコンピューターの“$&KH&!‘’&%は確認しましたか?」
乙かれ:「なんぢゃ?それ初めて聞いたわボケ!・・・日本語で言え!・・絶対ガソリン着てへんて!・・怖いから車から脱出さして~~~~な。。。横でドリフトしながらみんな出てくる~~~~~」
管制塔:「無言・・・・・・・」約1分
その間乙はそこらにあるスイッチやヒューズをシバキ回す。
乙かれ:「車捨てて安全なところに避難するでぇ~~~~」
管制塔:「今レスキューが向かっています。車内で待機してください」
ピットに牽引されて戻る。
なんと・・・・原因はフューエルポンプのヒューズ切れ!!
金額にして20円である。
即始動してコースに復帰するが、、、トップから数週遅れている模様・・
ピットインのドタバタで外れた無線のコードが乙の胸元でだらしなく垂れ下がっている。
コースに夕闇が迫り、、ライトオン・・・コース脇の看板が見えない。。。
遅い車に近寄ると、、、20mm機関砲に恐れた敵機はあせって大暴れしだす。
「危ないっちゅうねん!」
コース上を飛行する機体でまともな物はないようだ、、、みなコーナーでズルズルしている。
まっすぐ飛ぶのが精一杯の様子。
ゼロ戦52型は相変わらず調子が良い。
しかし周りがふらふら・・ダンスを踊っているようなので危険極まりない。
もう20mm機関砲の弾丸も尽きた。。。(涙
52型の機体や発動機が完調なのは残念である。
そうしてチェッカーを迎えた。
■哀愁のゼロ戦52型甲
最車検のためオフィシャルの誘導で停止
周りは上位入賞して抱きあって喜ぶチームの姿を横目で見ながら・・・
乙には迎えのクルーも居なく一人で無電を外し、52型のドアを閉めた。
振り返ると白い車体に無数のタイヤカスで汚れた52型が寂しそう。。。
「52型・・・・お前が一番速かったよ。。。アリガト」心で呟いて・・・
キャンギャルも交えてはしゃぎまくるチームをかき分けピットに向かった。