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ハチロックのブログ一覧

2012年11月07日 イイね!

ちきゅうさいごのひ。

ちきゅうさいごのひ。『もし今日が、地球最後の日だったら、なにをする?』

「M君は、思いっきりサッカーの試合がしたいんだって」

火曜、学校の帰り道、長女とM君はこんな話をしていたようで

あなたはなんて答えたの?


「うん、出産がしたいって言ったの」










地球最後の日に、出産?

痛いんだよ?ほんとにそれでいいの?


「うん、だってお母さんになりたいから」





だったら、痛い思いをして子供なんて産まないで

「ある程度大きくなった子供のお母さんになりたい」でもいいじゃん?

と言いかけて、やめた





まだ9歳の彼女にしてみれば

「出産することで、母になる」、ということなのだろう

今はまだ、それでいいと思う


そんな彼女の純粋な心がまぶしい





私が彼女を身ごもった10年前から今日までで

子供たちに教えてもらった色んなことの中の一つに

「子供を産んだだけでは、人は、子の親にはなれない」、というのがある





おっぱいやミルクをあげ、おむつを替え、泣いては抱き、共に眠り

成長と共に抱える悩みを分け合い、失敗と成功を繰り返しながら

ゆっくりゆっくり時間をかけて、親になって・・・

親にしてもらうのだと思う





仕事、と言ったら語弊があるかもしれないけれども

親という仕事に、卒業はないとも思う


少し前までは、自分が死んだら、親という仕事に終わりが来る

そう思っていたけれども


姿形をなくしても、親は子の心の中に生き続ける

だから、いつまでも親という仕事には、卒業はないんだ、と





長女が、そんなことに気付くようになるには、あと何年かかるだろう

そして、M君に子供ができ、一緒にサッカーボールを蹴るようになったころ

この日のことを思い出すだろうか・・・























先週の金曜、長女にインフルエンザの予防接種を受けさせようと

学校が終わる時間に、校門の近くに車を停めていた時のこと


昇降口から出てきた児童の中に、長女たちのグループが見え

黒いウィッシュを見付けると、子供たちが駆け寄ってきてくれた


その中の一人が、私にこっそりと小さな声で話しかけてきた


「今日ね、M君が自殺しようとしたの」





















途中まで、長女たちと帰り道が一緒の彼

でも、今日はその姿が見当たらない


聞けば、先ほどお母さんが迎えに来て、一緒に帰ったんだそうで

あぁ、また彼のお母さんは悩むんだろうな、と





子供会も一緒の彼、今年は彼のお母さんと私は同じ係りになり

なにかにつけ、お話しする機会もあったのだけれども

他所のお母さんたちの目が気になるのか

集まりの席ではあまり自分のことは話さない


でも、いろいろと彼の噂は聞いているしなぁ・・・、と





子供会のイベントの準備を手伝ってくれる?、と切り出して

夏休みのある日、ウチに来てもらって

「お互い、他所の土地から引っ越してきた身分、いろいろ馴染めないこともあるよね」

なんて世間話から始まって・・・


溜まっていたものを吐き出すように

後から後から、いろんな話がお母さんの口からこぼれた





彼、生まれてからずっと、台湾で育ったそうで

小学校入学を機に日本に戻ってきて、1年ほど仮住まいして


こっちに土地を買い、家を建てたのが2年生の時

転校と同時に、お父さんは大阪に単身赴任


お母さん一人で、彼と妹と、二人の子育てに追われ

気付けば彼も微妙な年頃、ちょっと不安定で、大変な時期なんだ、と


それから


こっちにきてから、なかなか親友と呼べる友達ができず

とにもかくにも友達がほしい、彼はそう思ってるようだ、と


年上でも、年下でも、それこそ赤ちゃんでも構わないから

友達がほしいんだ、と





そういえば、割とオープンで明るく、誰にでも積極的な彼の性格は

内気な子の多い、この田舎特有の雰囲気の中、転校当時から浮いていて

クラスに馴染めない感じ、受け入れてもらえない感じ


そのせいか、何かというと喧嘩ばかりしてたんだけど





ここ最近は、クラスのリーダー格の男子の後しりばかり追いかけて

声もかけずに、ただ黙々と後をついていく


いつまでも何も言わずに彼がついてくるもんだから

クラスの男子は逃げる、追う、逃げる、の繰り返しで


ついに我慢のできなくなった彼が、男子に手を出して

先日は、壁に頭を打ちつけられた男子がケガをする、という事態


この時は、長女がすぐに先生を呼びに行って、この程度で済んだみたいだけれど


誰も気づかなかったらば、彼の暴走はどうなっていただろう





そんなことを心配していた矢先の、先週末


今度は、彼をからかっていた同級生

やめて!と言っても、いつまでも彼を笑い続ける同級生たちに背を向け

「死んでやる、死んでやる、死んでやる・・・」と繰り返していたかと思ったら

急にベランダに飛び出て、手すりに上って飛び降り自殺しようとした、と


休み時間で、その場に担任はいなかったものの

クラスの異変に気付いた担任の行動が早く、彼は飛び降りずに済んだ





先日までの、同級生への攻撃、今回は自分を追い詰め

彼の心の中は、今、どんな?





















長女には、彼の気持ちが少しわかるようだった

幼稚園まで暮らした土地を出て、こっちへの引っ越しが決まった時

彼女は、新しい土地での暮らしを楽しみにし、新しい友達に期待していた





しかしながら、小学校の先生をしている私の友人には

引っ越しの時期を少しずらすことを勧められていた


入学早々は、同じ幼稚園、同じ保育園の出身どうしでグループができて

しばらくは誰のことも受け入れないことが多い


夏休み頃になると、そのグループがいったん解散するから

そのころに転校するといいよ、面倒見の良い子が受け入れてくれるから、と





何も言われはしないが、実家との暗黙の了解もある

息子と孫の帰りを待つ人たちの気持ちを思えば、あまり待たせるのも・・・


きりもいいし、やっぱり入学と同時に引っ越しが良いだろう

と、今にして思えば、親の勝手な都合で4月のスタートをこっちで迎えたが

友人の言うとおり、現実は甘くはなかった





今でこそ、それなりに遊ぶこっちの友達もできた長女だけれども

「一番の親友は、小山にいる」、と言う


未だにどこかしら、受け入れてもらえない寂しさを感じているようだった

これが、祖父母の言うところの「よそ者」ってヤツなんだろう


それは、大人の私だって感じている





そんなことを長女と話しながら、ところで彼のことをどう思う?

どう付き合っていったらいいかな?


「友達がほしいんでしょ?」、と長女は何か思うところがあるようだった





月曜の帰り、長女と彼と二人で仲良く話ながら下校したそうで

物知りで頭の良い彼の話は、とても面白い

自分の知らないこと、何でも教えてくれるんだよ!、と

長女はとても楽しそうに話してくれた


その話を聞いて、あぁ、と思う


そういえば、1年生のころ、長女が自分の育った街の話をすると

決まってこっちの子に言われたセリフがある

「それって、自慢?」


もしかすると、話題の豊富な彼も、こう思われてるのかもしれない





不器用だとか、空気が読めないと言われる長女だけれど

少し彼と似ているかもしれない

だから、二人は気が合うのかな


今となっては笑い話の去年のことだけれども、彼が長女のお尻を触った、と

激怒した長女は、彼の持っていた傘の骨をすべて折った


やりすぎてしまったお詫びに、新しい傘を買って彼の家を訪ねたのが

お母さんと話すようになったキッカケでもあり


その後、子供会の集まりで、彼がウチの次女にちょっかいをだして転ばせたとき

私が彼の首根っこを掴んで怒鳴ったことがある

「悪いことをしたら、他所の子だって私は怒るよ!」


それからだ、彼がいろいろと私に話をしてくれるようになったのは






月曜、火曜と、彼と長女でいろんな話題で盛り上がったようだけど

友達と話す、ただそれだけでも気分は晴れるのだろう


彼もだいぶ落ち着いて、学校でも元気にしているという

やはり友達の存在は、心の支えになるもんなんだな


男子と女子だし、これから年頃になっていくし

いつまで今の関係が続くかわからないけれども

願わくば、ずっと心で繋がっていてくれたら、と思う


もし、そんな二人を級友たちがからかったら?

その時は、ママが助けに行くよ!


と言いたいところだけれども、どうやら私の出番は少なくなりそうだ


子供は子供同士で、自分たちなりの解決方法を見付けようとしている

少し寂しくも思うけれど、やっぱり成長は嬉しいし、頼もしい






















この子供たちがいつか、今度は自分が親になった時

こんな時間を過ごしていたこと、思い出すだろうか


「ちきゅうさいごのひ」に、何をしたかったのか

いつまでも覚えているだろうか





子供同士の喧嘩、ケガを負わせたり、追い詰められたり、悩んだり

そこから小さな友情が始まったり・・・


手を貸す代わりに、今度は見守る、信じて待つ

子供の成長と共に、親の役目も変わっていくんだな


そんなことを考えながら、また一つ

子供が私を親にしてくれるんだな、と





ちきゅうさいごのひ

私は、その時までこの子供たちの親でいたい















Posted at 2012/11/07 04:13:18 | コドモ絵日記 | 日記

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