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ハチロックのブログ一覧

2016年09月19日 イイね!

夏休みの宿題。

夏休みの宿題。夏休みの宿題



さっきまで私の隣では
中学二年生の娘が
2冊ほどのワークに取り組んでいた



まだ丸付けは終わっていないものの
とりあえずは2冊とも最後のページまで
埋めることができたようで
ほっとした顔で自室へ戻っていった



朝が来れば、どんなに眠くても
部活の支度をして学校に行かなければならない



夏休みにさぼりまくったツケは
やっぱりいつか払わなければならないってことを
今日は思い知ったんじゃないかしら



そう、ひと月も前に終わった夏休み
提出期限のとっくに切れた宿題を
未だに娘は提出していない



家庭科の調理実習は
私が材料を用意して
彼女はフライパンで焼きそばを焼いただけ



それでも、お皿に盛りつけられた
焼きそばの写真からは
香ばしいソースのにおいが漂ってきそうだった





















デザイン画の美術の宿題は
私の趣味で猫をモチーフにしたものを
下絵だけ手伝うつもりが
久々の画用紙が楽しくなってしまって
結局は最後まで私が描いてしまった



期限までに提出できたのはそのふたつ
ワーク2冊と、作文ふたつは
中途半端に手を付けて
そのまま9月を迎えてしまった



もう中学生

勉強しなさい、宿題を提出しなさい

そんなことは言われなくてもわかっているし

言えば言うほどやらないのも中学生だ



どうしたものか、と学年主任に話したところ
「そうですねぇ、あまり強く言って
また何かされたら困りますものねぇ」



きっと、先生は
娘のリストカットのことを言っているのだろう



学校にとっても
学年主任にとっても
それは困ることだろう



先生の本音が見えて
私も思わず苦笑いした



素直で正直なこの先生が悪いわけじゃない

すべては私が悪い

さて、どうしたものか





















しばらく何も言わずにいたら
夏休みは部活とテレビと睡眠に費やされ
塾の宿題すらほとんどやらなくなってしまった



中二の中だるみ
とは聞いていたけれども
これはひどいなぁ



でも、あとあと困るのは
彼女自身だし
自分でもやらない自分が悪いってことは
自覚しているようだし



休み明けまで様子を見よう・・・
と余裕で構えていたら
あっという間に夏休みは終わってしまい



授業の再開と同時に迫りくる
実力テストと期末テスト
それから自分で申し込んだ英検や
来月に控えた吹奏楽部の大会



あれもこれも重なりすぎて
もう身動きが取れない
次第に焦りと不安が募りだしたのか
妹や弟にあたりだしてきた、今日この頃




















さすがにこれは、と
今日こそは一気に
宿題をやっつける提案をしてみた



今日、という日を選んだにはわけがある

今日はレビンマンが

会社の社員旅行で家を空ける日



どうもここ最近、父親に対して
少しばかり今までとは違う反応を
見せるようになった気がする



私への「うざい」と
父親への「うざい」は
どこかちょっと違う気がする



それをうまく説明するには
私も言葉足らずで、誰にも
伝わらないかもしれないけれど



とにもかくにも、父親不在の今日は
彼女も父親の視線を気にせずに
やりそこねた宿題に
手を付けることができるはず





















娘がワークをせっせと解いている間
私はふたつの作文の下書きを担当した



おいおい!と
どこからか声が
聞こえてきそうだけれども
まぁまぁ、今はこれでいいや



娘の宿題を肩代わりするなんて
今しかできないことだろうし



私も、自分の母親に
私の技量以上の絵を描いてもらったり
1日もつけなかった日記の
天気の欄を埋めるため
母親が知り合いに頭を下げて
その方のお子さんの日記を借りてきてくれたり



それはそれは
夏休みの宿題には
多大なる迷惑をかけた思い出ばかりが残ってる



なんだか方向性が
間違っているような気もするけれど
なんだかんだ言って親はいつでも
自分の味方だってことを
夏休みの宿題は教えてくれた



あと半年が過ぎれば
彼女も高校受験を控えた受験生になる



こればかりは、私も誰も
彼女の代わりになることができない



彼女にはすでに目標の高校があって
そこに入学したらば
吹奏楽部に入って思い切り
良い音を出したいのだそうだ
それだけは
親に練習を代わってくれとは言ってこない



今のうち、親に
甘えられるだけ甘えればいいや
























私は娘の
リストカットが怖いわけではない



今も右腕に残る
白く皮膚が盛り上がった傷を見る度
腫物に触る気持ちにはなるけれども



でも、それも私たち親子には
必要なことだったのかもしれない
とも思う



いつかきっと
彼女の気持ちの腫れも引くだろう



いつまでも
腫物の彼女ではいられない
そんな時が来るまで・・・





さて
ふたつの作文の下書きができた



これをこのまま写すも
彼女の言葉に書き直すも
本人の自由だけれども



どう考えたって
中学生の言葉じゃないのが並んでいる



いわゆる
「ハチロック節」がさく裂した作文だ



自分でも、そんな
作文を代筆するなんて
意地悪だなぁと思うけれども



この作文をほぼ原文のまま写して
提出するであろう娘の根性も
またまた大したものである



そしらぬ顔をしながら
先生に作文を手渡す娘の
顔が目に浮かぶけれども



ちょっと前までは
そんな大胆なことはできなかった娘の
ハートが、少しだけ
強くなったんだなぁ、と



どこからどう見ても
「バカ親」な自分を反省するために
今日はこのブログを挙げたのでありました















Posted at 2016/09/19 06:09:14 | コドモ絵日記 | 日記
2016年09月05日 イイね!

べき、という怒りからの脱出。

べき、という怒りからの脱出。 
たぶん、駐車場って

横一列に並んで停めるか

縦一列に縦列駐車か

前後に二台ずつ、平行に並べて停めるか

そんなもんだと思っていたけど



ゆったり停められる場所が空いていたから

普段なら滅多にしないのだけれども

今日はアタマから突っ込んで停めていて



買い物を済ませて

前方のスペースに停まっていたクルマと

ウィッシュのフロントの間を通って

運転席に乗ってエンジン始動



さぁ、帰ろうっと、ルームミラーをのぞき込んで

びっくり!



空いていたはずのスペースに

誰かのクルマ

いつの間にか、縦列駐車になっていて

思わずウィッシュの中で爆笑



ちょっと前の私だったら

この状況にムッとして

スーパーに戻って店内放送してもらうか

ドライバーが返ってくるまで待つか

とにもかくにも怒っていたと思う



常識がない、とか

自分勝手だ、とか

イライラしていたことと思う



でも、最近

この状況を笑おうって

そう思うようにしていて

何ていうのか・・・怒ることが

なんだか自分の心を痛めているようで



ギスギスした自分でいることに

本当に疲れてしまって

四角四面に

生真面目に

常識とルールが最優先で

当たり前、が口癖の

もう、そういう自分から

心を解放してあげようって思ってる





運転席から降りて

うしろのクルマとの距離を確認

少し下がっても大丈夫そうだから

この勝手な縦列駐車から

脱出は可能だけれども



通りすがりの女性も、この状況に

「あら、出られないじゃないね~」と

あきれたように笑って

そうか、これは笑うしかないんだ、と



でも、よく見るとそのクルマの左側には

停止線

停止線と平行に停めてるってことは

そこは通行スペースなわけで

通る人たちの邪魔になるだろう

予期せぬ場所にクルマが停まっていたら

いらぬ事故も起こるかもしれない





















まぁ、通る人が注意さえしていれば

単なる迷惑駐車で済むかもしれないけれど

停めた人、もしかしてぶつかる人

どちらも自己責任とはいえ

そうなれば嫌な思いをするだろう



笑って写真を撮っている場合じゃないけれども

案外、そこを通る人たちが

何事もなかったかのように

普通によけて走っていくのを見ると

これも珍しい光景じゃないのかもしれない



さて、これは注意すべきか・・・

はっと

思い出す言葉があって

~~すべき

べき、という固執の言葉



そうそう

私は、この「べき」で苦しんでいたんだっけ

下手な正義感が

いつでも「べき」を連れてきて

かたくなな責任感が

いつでも「べき」と背中を押して



「べき」は、いつでも

私を「良い人」にしてくれたけれども

「べき」は、とっても重たくって

とっても息苦しかった



「べき」が好きな人が集まると

私も負けじと「べき」を繰り出す

いつの間にか「べき」は討論になって

「べき」は私をがんじがらめにして

「べき」は私を怒らせて

そして、「べき」は

私をひとりにした





こんなところにクルマを停めるべきじゃないけれど

誰も、このクルマにぶつかりませんように

そう願って

駐車場をあとにした



どうか、誰もぶつかりませんように

誰も、怒りませんように



停戦のための応戦は

やっぱり心を痛めつけるから

どうか、誰も怒りませんように・・・



それが

これが

今の、私

どうか、誰も怒りませんように・・・


Posted at 2016/09/05 02:48:59 | アタシ絵日記 | 日記
2016年08月07日 イイね!

白と、黒と、本音と、想い。

白と、黒と、本音と、想い。なんか、いろいろ・・・


なんか、いろいろ


思うコト、いっぱいあるけれども





幾つかの出来事を経て


自分の傍に残ってくれる人は


幾ばくか





ほんの一人か


二人か


気に掛けてくれる人の


時おり聞かせてくれる声が


空を越えて、時空を超えて


気持ちを晴れにしてくれて





















家族でもなく


恋人でも、昔馴染みの連れでもなく


仕事からも日常からも外れて


だからこそ


ホントのコトが言えたり、聞けたり





ここ数年


ブログが苦しくなったワケのひとつは


そこかしこに感じる、嘘


見栄


嫉妬


孤独と孤独とを繋げて


歪んだ輪ができて、拡がって






















目の前のコトに目をつむり


ただただ楽しいだけの


艶やかな理想図、より


白と、黒とで書かれた


本音が好きだ





ぶつかって、闘って


泣いて泣いて、吹っ切れて


きっと、ずっと、この先も


現在(いま)を上手く生きられなくても


きっと、ずっと、この先も


有名でなくても、速くなくても


営業スマイルの瞳の奥が笑ってなくても


人間クサい生き方、それが


好きなんだと思う























と、たまに言ってみたくなる


どうやったって、自分には


人生をキレイに生きる術が見つからなくて





ネットの海を上手に器用にスルスルと


そつなくスマートに泳いで渡る人に


感心したりして






















それでも、人間クサい人たちに


惹かれてしまう


指の先の神経がビリビリするような刺激と恐怖と


洗濯物の山に囲まれた日常と本音が入り混じる


そんな人たち


何処かで誰かがカッコ悪いって笑っても


白か、黒か、人間クサく生きるしかできない人たちに


心惹かれる















Posted at 2016/08/07 04:07:06 | ヒトリゴト絵日記 | 日記
2016年06月24日 イイね!

あれから半年が過ぎて。

あれから半年が過ぎて。公文の宿題 1日分=15分ゲット

自主学習 1ページ=15分ゲット

1日最大60分(宇都宮市のルール)

夜12時までには終えること




長女と話し合って決めたルール

スマホのルール

ツイッターとLINEがやりたくて

さぼりがちだった自主学も頑張って

3ページやれば45分になるから

公文の宿題1日分と合わせて60分!



今までやれなかった分を取り戻すように

毎日勉強と引き換えに手にした「自由」

スマホは買ってもらえないから

パパのケータイでツイッター

ママのケータイでLINE

借り物のケータイでも楽しそうにやっていた





















しばらくすると、理由もわからずに友達に無視されたり

1日60分の使用じゃ、みんなの話についていけなかったり

思うようにいかなくなった「自由」



中学生も大変だなぁ・・・

それでも必死に画面に食らいつく娘の姿に

かける言葉も見つからなくて



でも、ケータイの中には楽しいこともたくさんあるようで

今夜も、「45分ゲット!」と

パパに借りたケータイをもって階下へやってきた

「ケータイはリビングでいじる」というルールも

律儀に守っている長女

よほどなにかにハマっているのだろう



その横で、ウトウト居眠りをしていた私

はっと気づいた時には12時40分を回っていた

体を起こした私に気付いた長女の手が止まり・・・

時計を見て、長女の顔を見て

つい口から出た言葉は

「なんでこの時間までやってるの?」





















怒らない、という娘との約束を破って

きっと私の声は少し怒っていたのだと思う

長女の顔が緊張して見えた

ここですぐに謝ってしまえばいいのに

こういう時、長女は何も言えなくなってしまう



少しして、長女の頬に涙が流れた

「なんで泣いてるの?」

首を振るだけで、何も話さない



「パパもママも妹弟も、みんなあなたに協力してるのに

あなたがルールを破ったらダメじゃない?」

いけない、と思いながらも

つい、「ダメ」という言葉を口にしてしまう



「意見を言っても、怒られる方向にもっていかれる

ママに怒られるのが怖くて、何も言えない」

涙をこらえて、長女がつぶやいた

「ママは変わったところもあるけれど

怒られるのが怖くて、何も言えないのは変わらない」





















怒鳴らない、手をあげない、妹弟より優先する

ダメと言わない、可能な限り望みに沿う

それらを守ってきて、少しは自分は変われた

そんなつもりでいたけれども

一番肝心な、話を聞く、ということができていなかった



悪い癖だ

話を聞くより先に、自分の意見を言ってしまう

相手は途中で話すことを諦める

いつの間にか長女は、自分の意見を言えなくなってしまった



「一言ごめんといえば済むことだよ」

と言いながら、謝る時間を与えなかった

私は怒っているつもりはなくても

長女からすれば、言い訳すらできない状況は

怒られているのと同じだろう



せっかく、この半年をかけて修復してきたのに

長女はまた私を警戒してしまうかもしれない

でも

泣かせてしまったことは申し訳ないけれども

言えなかった一言を、長女の口から聞けて良かった





















諦めない

きっと何度も同じことを繰り返すだろう

それでも

何度でもやり直そう

自分は変われる、そう信じてる

私が変わらなきゃ、長女は変われない



「楽しくて、つい12時を超えちゃったんだよね?」

「うん。またリセットして、今日からルールを守る」

「わかった、ママも怒らないって約束を守る、ごめんね」

「うん。おやすみなさい」

「おやすみなさい」



自分から、「リセットしてルールを守る」

そう言えるようになったことは

長女の進歩なんだと思う

私が反省の言葉を言わせることはあっても

以前は前向きな言葉を言えなかった



少し前の長女なら、ケータイを諦める、と言っただろう

例え、ツイッターやりたさから出た言葉だとしても

この場面を早く切り上げるための言葉だとしても

今は、長女の前向きな気持ちだと思いたい

ちょっとだけ強くなったんだと思いたい



親も子も、必死で毎日を生きてる

「諦める」

そんな言葉は言いたくない



「肩の力を抜いて」

誰かがそう言ってくれてる

いつもありがとう

電話もメールも何もなくても

気持ちは

心は

寄り添ってくれていると思っています















Posted at 2016/06/24 03:47:01 | コドモ絵日記 | 日記
2016年06月01日 イイね!

償い。

償い。5月の末、母から電話があった

「誕生日、おめでとう!」

ありがとう、44歳になったよ

「あれ、43じゃなかったっけ?」

と、実の娘の歳もあいまいになるほど

母の中の私は、きっと幼き日のまま





去年、「先生」が亡くなって

幾ばくかの生命保険を手にした母は

何かの折に触れ、孫たちへ、と

現金書留で小遣いを送金してくれる





少し前に年金が受け取れるようになり

夕方になれば、細々とだけれども

スナックの看板に明かりを灯し

日々の少しの収入と、頼りは保険金だけの

自分だって生活は楽ではないだろう母が

孫に何か買ってやって、と





送金の何回かに一度は

「お前も何か自分のものを買いなよ」

と、私にも小遣いを送ってくれる





いつも同じような服を着て

季節に合わない色味の私のスニーカーを見ては

自分より子どものものを優先させる

お前もそんな母親になったのだと

きっと母の心の中は

嬉しくも、心配でもあるのだろう





母の生活を思えば

そんなお金を受け取るのは心苦しい

それでも

「前はこんなことができなかったから」

今、やっと親らしいことができるようになったのだと

そういってくれる気持ちは素直に嬉しい





嬉しいはずなのに

苦しい





さだまさしの歌に、「償い」というのがある

自動車事故の加害者と被害者を歌ったもので

とある裁判官が、例えに引用したほどの歌詞





月末になると ゆうちゃんは薄い給料袋の封も切らずに

必ず横町の角にある郵便局へとび込んでゆくのだった


仲間はそんな彼をみてみんな貯金が趣味のしみったれた奴だと

飲んだ勢いで嘲笑っても ゆうちゃんはニコニコ笑うばかり


僕だけが知っているのだ 彼はここへ来る前にたった一度だけ

たった一度だけ哀しい誤ちを犯してしまったのだ


配達帰りの雨の夜 横断歩道の人影に

ブレーキが間にあわなかった 彼はその日とても疲れてた


人殺し あんたを許さないと 彼をののしった

被害者の奥さんの涙の足元で

彼はひたすら大声で泣き乍ら

ただ頭を床にこすりつけるだけだった

 
それから彼は人が変わった 何もかも

忘れて 働いて 働いて

償いきれるはずもないが せめてもと

毎月あの人に仕送りをしている


今日ゆうちゃんが僕の部屋へ 泣き乍ら走り込んで来た

しゃくりあげ乍ら 彼は一通の手紙を抱きしめていた


それは事件から数えてようやく七年目に初めて

あの奥さんから初めて彼宛に届いた便り


「ありがとう あなたの優しい気持ちは とてもよくわかりました

だから どうぞ送金はやめて下さい あなたの文字を見る度に

主人を思い出して辛いのです あなたの気持ちはわかるけど

それよりどうかもう あなたご自身の人生をもとに戻してあげて欲しい」

 
手紙の中身はどうでもよかった それよりも

償いきれるはずもない あの人から

返事が来たのが ありがたくて ありがたくて

ありがたくて ありがたくて ありがたくて

 
神様って 思わず僕は叫んでいた

彼は許されたと思っていいのですか


来月も郵便局へ通うはずの

やさしい人を許してくれて ありがとう

 
人間って哀しいね だってみんなやさしい

それが傷つけあって かばいあって

何だかもらい泣きの涙が とまらなくて

とまらなくて とまらなくて とまらなくて





被害者の奥さんの

「あなたの文字を見る度に

主人を思い出して辛いのです

あなたの気持ちはわかるけど

それよりどうかもう

あなたご自身の人生を

もとに戻してあげて欲しい」

という言葉が

現金書留の母の文字を見る度

繰り返されて、苦しくて





償い、という言葉は母の口から聞かれないけれども

孫たちへ送ってくれるお金と

私への送金とは、意味が違って感じられて

苦しくて





現金書留に込められた気持ちに触れる度

思い出す、あの

幼いころ、部屋に置き去りにされた記憶より

せめてもの償いと、生活を切り詰めて送ってくれる

このお金を受け取ることのほうが

どれだけ辛いことか





お金で、あの日々が取り戻せるわけもなく

許せるわけもなく

それでもお金を送ってくれる母を

許せずにいる自分が悔しくて





どうせならば、放っておいてくれた方が

大嫌いで、憎いだけの存在でいてくれた方が

どれだけ楽だろう





どうして、大人になった今でも

こうして母に悩まされるのだろう

ただただ、母はいつだって

母の思うように生きてきただけなのに

それがどうして、こうやって

いつだって、誰かの心を傷付けるのだろう





ふと物音がして

お風呂から長女が出てきた

ほかの家族がいるときは

風呂上りにパジャマを着て出てくるけれど

私しかいないときには

下着姿にバスタオルを羽織っただけで

私の目の前で着替えをする





傷はどう?と聞けば

「最近はやってないよ」

と、古傷の残る両の腕を見せてくれる

父親には見せたがらない腕の傷

ある意味、私は娘の信頼を得ているのだろうけれど

リストカットの跡を見るのは辛い





私は、この罪を償えるのだろうか

時々、今でも切ってしまう娘を

救うことはできるのだろうか

娘は私の償いを望んでいるのだろうか





「ママのことは嫌いじゃない」

そういってくれる娘の言葉が痛くて、辛い

償っても、償われても

どちらも辛く、悲しいこと

けれど、そこにも生きる意味があるのだと

自分の背負っているものの重さが増す度に

私は子どもの心に寄り添って生きようと思う





母から私あてに送られてきたお金は

結局は子どもたちのために使われてしまう

母にそう伝えると、少し残念そうな顔をする

私のために、と送ってくれたのに

母の思惑の通りには行かないお金





いつも同じような服に

冴えないスニーカーの私を見る度に

母も心が痛むのかもしれない

私のためにお金を使った方が

母も嬉しいのかもしれない

わかっていても、私は自分のためには使わない

自分のために使ってしまっては

母を許したことになりそうで

許してしまえば

あの頃の自分が消えてなくなりそうで

母と私の間には、まるで何もなかったかのような

そんな大人には、まだなれなくて





もう少し

もう少し・・・先

長女の腕の傷が増えなくなったら

その時は

自分のためにお金をいただけるかもしれない





あのころ、コンパスの針の先で

自分の腕をひっかいていた傷跡は

もうほとんどわからない

未だに自分の自傷行為を母に話さないのは

母を傷つけたくないから

それは

お金を送ってくれる母への

せめてもの、私の償い

母には知られてはいけない、私の償い











Posted at 2016/06/01 04:28:27 | ヒトリゴト絵日記 | 日記

プロフィール

「@ゼフィルス14 さん、応援ありがとうございます(*´∀`)♪ ゼフィルス14さんも、お仕事の行き帰り、どうぞお気をつけて\(^-^)/」
何シテル?   01/25 08:15
・   「日々反省堂」 というお店に勤務しておりますが 本人未だかつて、反省の色なし・・・ いくつもの過ちを繰り返し 繰り返し ...
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心のままに -秋桜とともに- 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2016/11/10 11:28:43
想い… 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2016/02/07 05:59:51
考える、、、 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2014/07/15 21:52:45

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