
ドーモ、カーミン提督です。寒くなったりあったかくなったりせわしないですね。おかげでのどの調子が若干悪いです。
さてさて、先日12日土曜日にマツダブランドスペース大阪にて行われた開発者トークセッションに参加してきたので、当時を振り返りながらブログを書いていこうと思います。
というわけで福井あわら温泉駅から電車で二時間揺られてやってきました大阪梅田駅。
あまり時間もありませんでしたので、急ぎ足でビルの隙間から吹きすさぶ寒風に耐えながら歩くこと10分少々、屋上庭園が有名だという梅田スカイビルの一階にその空間はありました。
外から見ても中から見てもすごく目立ちますね。壁に飾り付けられたロードスター。
この日はロードスターのほかにもアテンザとアクセラがお出迎えしてくれました。座ってもいいということでアクセラのコクピットに座りましたが、レザーシートの質感以外はまるで実家のような安心感でしたね(笑)。でも最近私の車からは感じられなくなっていた新車の匂いがあり、一年前にアクセラを買ったばかりのころをほのかに思い出しました。
この日はイベントということもあり、画像の様に椅子が並べられておりました。このような風景を見ると始まる前からワクワクしてきますね。
今回のイベントの出演者の方々です
私が乗っているアクセラのチーフデザイナーの田畑孝司さん
三代目アテンザのチーフデザイナーの玉谷聡さん
モータージャーナリストの石川茂幸さん
この三人の方々を交えてのトークセッションが1400より幕を上げました。残念ながらセッション中の写真は撮れませんでした。ごめんなさい。ていうかイベントレポートなんてうまく書けるわけもないんで大目に見てくださいなn……
セッションの内容としては、いまマツダのブランドデザインコンセプトである魂動デザインについての説明と経緯についての話から入りました。
魂動

生き物だけが持つ特有の表情、躍動感、そのエモーショナルな動きの美しさを車で表現し、車に命を吹き込むべくして生まれたデザイン、これこそが魂動デザインということです。私含むマツダファンの間では常識となりつつありますが、やはり再確認すると自分の車がさらにいとおしく感じてきますね。
また、この『魂動』というコンセプトは、それ以前のマツダにおいてのデザインコンセプトであった『流』が海の波風が作り出す波紋や、砂漠の砂と風によって形作られる風紋に通ずる自然の美しさをメインにしていたことに対して、それの対となるようなコンセプトであるというお話もありました。

この魂動デザインにおけるモデルとなった動物に関して、皆さんはご存知でしょうか。すぐピンとくる方、あるいは既にご存知の方もいるかと思いますが、それはもちろんこの地上で最速を誇る…

間違えました。この地上で最速を誇る…

そう、チーターです。この辺のお話は、動物がお好きという玉谷さんが話してくれました。
少しだけ話をずらしますが、玉谷さんは子供のころから動物を見ること、描くことが好きだったそうで、それが高じてデザイナーになられたとのことです。なんとも、図鑑を何時間も見て、動物の骨格などを想像して遊んでたとのこと。
曰く、自然界の動物は進化の過程で何世代もかけて何千年もの研鑽を積み重ねたため、無駄のない、特化した美しさを持っている、それを車に落とし込みたかったということです。
話を戻しますが、チーターは走る時、体は大きく脈動しますが、頭は得物を真っ直ぐ見据えて全く動かさず、そして頭から尻尾まで真っ直ぐ芯を通したかのように重心がぶれずに走るそうです。有名な話ですね。
この話は魂動デザインの共通項として、真っ直ぐに前を見据えたかのような切れ味鋭いヘッドライト、フロントからリアにかけて流れるようなボディラインに現れていますね。
そして玉谷さんがデザインを担当したアテンザでは、チーターが走る時の体が伸び切った一瞬、その一瞬の伸びやかさを表現したとのことです。確かに縦方向に長い車ですから、その一瞬を表現したらとても美しい印象になることは間違いありませんね
反対に、アクセラでは走る時において伸び切った一瞬ではなく、体を縮め、今まさにその力を解き放つ一瞬、その極限の緊張感を表現したものとのことです。アクセラはコンパクトスポーツセダンですから、加速するときは加速し、曲がるときは曲がる、それを一番反映できるのは、力が爆発するその一瞬しかないというのも自明の理です。
因みにこぼれ話としては、モデルとなっているチーターの性別はメスとのことです。理由はオスが狩りをするときは数匹の群れでラフに狩ることに対して、メスは一匹で子供たちのために必死になって獲物を狩るために一撃必殺の気構えで走るためです。その為走りに関してはメスの方が美しいとのこと。
つまり魂動デザインの車は女性として捉えることが正解と言えるでしょう。
さて、魂動デザインの中核はこのようなものでありましたが次はそれを実際に車においてどのようなところに落とし込んでいったのか。
まず最初のこだわりとしては、やはり堀の深い生き物の顔のようなフロントデザインとのことです。確かに、どことは言いませんがのぺ~っとした表情しか感じられない日本車において、メリハリの効いたマツダの車はデザインにおいては抜きんでたカッコ良さがありますね。
そして、次のこだわりとしては横から見たときの運転席の位置です。普通はたぶん横から見てちょうど真ん中あたりに来るようにデザインされているかと思われます。重量バランスの都合か何かですね。ですが魂動デザインにおいてはそれを打ち破るかのように、わずかに運転席が後ろに来るようにデザインされております。
例えばこんな感じ。わかりにくいかもしれませんがよく見てください

わずかに運転席において頭の位置が中心から後ろに来るようになっております。これにはちゃんとした理由があります。
これは美術における話ですが、富士山を想像してみてください。

ものすごく安定感がありますね。
では次にこの作品をご覧ください

ニコラ・プッサン作の『ソロモンの審判』という絵画です。詳しいストーリーなどは省略しますが、重要なのはこの絵の構図です。この絵は構図としてはシンメトリー、つまり左右対称の構図となっています。この構図が何を意味するかというと、安定感があるということです。
長いこと書いてしまいましたが、要点をまとめてしまうと、左右対称になる様に重心を置いてしまうと、安定感が出てしまい、印象としては躍動感が失われてしまうということなのです。つまりマツダの車は、中心となるべき運転席をわざと少し後ろにずらすことで、サイドから見たときの印象を、より躍動感のあるものへとすることに成功したというわけです。前置きが長い。
マツダのデザインにおいて重要なのは形だけではありません。今、マツダがデザインにおいて最も力を入れているもの、それは色です。
深さと鮮やかさを両立した、今この世界で最も美しいと言っても過言ではない赤。それがソウルレッドプレミアムメタリックです。
現状、私の車にはほとんど不満はないんですが、買った後唯一後悔したものがあります。それが色ですね。ジェットブラックマイカもかっこいいと思いましたが、アクセラのこの色を見てしまうと、やはり後悔してしまいました。なんでこっちにしなかったのかと、なんで5万円そこでケチっちゃったかと。
やはりそれぐらいカッコいいです、美しいです。はい。
次に開発者のお二人から語られたものはこのソウルレッドについてです。
魂動デザインの車ってほかの日本車にはほとんどないものとしてしなやかなラインが至る所に走っていますよね。これに光が当たると映った風景がこれまた雅に歪んでより美しく車を引き立てるのですが、このラインはもともと、ソウルレッドをより美しく見せるためのものです。意図的に表面に緩急をつけることで一つの視点からでも様々な角度でソウルレッドを見ることができます。ソウルレッドは一度実物を見ればわかりますが、見る角度によって色の深さが全然違って見えるんですよね、例えばほぼ垂直に光が入って反射した時はとても鮮やかな赤、逆に斜めから入った光は深く、暗い赤という感じです。
つまりマツダのデザインづくりにおいて、このソウルレッドはデザインの根幹にかかわるものなのです。試しにこのソウルレッドをマツダの魂動デザイン以前の車に塗ったことがあるらしいのですが、その時は全くこの色が似合わなかったとのこと。これはマツダ車以外に塗っても似合わないということともいえましょう。
この色の開発にはとても多い試行回数を重ねたとのこと、その果てにたどり着いた色がこれというわけです。そりゃパールより高いわけだ。
このソウルレッドが似合う似合わないかで、マツダは新しいデザインを決めたという話です。つまり魂動デザインはソウルレッドがあってこその魂動というわけですね。
さて、長々と綴ってきましたがマツダのデザインは非常にこだわりにこだわりぬいたデザイナーの魂の結晶とでもいうべきものだということが、今回のセッションで分かったことで最も重要なことです。
そのこだわりは、マツダのCMでも言われているとおり『美しいものでなければ人の心は動かせない』というところにも表れていると思われますし、お二人の話においても「マツダのデザインの工程においては、機能性以前にそれが美しいかどうかのチェックが入る」という話がありましたから、会社そのものがデザインに対して並々ならぬ思い入れがあると肌で感じられました。
なんとも素晴らしい気概ですね。
おい、プリ●ス。お前も見習えよ。
さて、その辺まで話したところで時間の都合上、セッションは切り上げられました。その後はいったん解散してのフリータイムとなったんですが…
なんと…
わたくし…
田畑さんと直接お話をすることができました!
アクセラドライバーとしては歓喜の極みですね。
まあほとんど私がアクセラを誉め斃すだけに終わっちゃったんですけどね…。でもこの気持ちを直接お伝えできただけでもうれしかったです。やはり感謝の言葉って直接伝えたいですからね。
ついでにタイトル画像にもある通り、ツーショットもいただきました。できればあのアクセラが私の愛車だったらさらに良かったかもしれませんが、これ以上は贅沢というものでしょう。
そんなこんなでトークセッションはお開きとなり、私は帰路につきました。終始興奮しっぱなしの大阪遠征でしたね。下手したらずっと気持ち悪くにやにやしていたかも、うわ、軽く不審者だ。
長くなりましたが、本当に楽しい数時間でした。マツダのマツダによるマツダ好きのための空間、それがマツダブランドスペース大阪という場所です。車以外にも様々な展示物があり、見ていて飽きない場所です。
スタッフによると、敷居の低いショールームとのことですので、マツダが好きな人やマツダに興味がある人は大阪に行ったらふらっとぜひ立ち寄ってみてください。素敵な車との出会いがあなたを待っているかもしれません。
さて、今回はこの辺で私は筆をおかせてもらおうと思います。さて、次は就活のために博多まで飛びます。この話、先輩社員との話でネタになるといいなと邪念を抱きながら、お別れの言葉とさせていただきます。
ではまたいつか次のブログで。サヨナラーー!!