
私の場合,エンジンオイルはこれまで100%化学合成に拘ってきましたが,最近(でもないんですかね)その中身がこっそり変わっているという情報がCARVIEW掲示板をはじめネット上に書かれており,気になったので調べてみました。
エンジンオイルの基油(ベースオイル)はグループⅠ~Ⅴに分類されており,グループⅠ~Ⅲは原油から「精製」されたものであり鉱物油,グループⅣおよびⅤ(PAOやエステル)はナフサから「合成」されたもであり化学合成油という区分がされていました。
ところが,米カストロールが鉱物油とされていたグループⅢ(高度水素化分解鉱物油,VHVI,ハイドロクラッキング等いろいろ呼び方があるようです)を化学合成油(シンセティック)と表示し始めて,訴訟になった結果,カストロールが勝ったそうです。これも酷い話ですが,もっと酷いのが,訴えを起こしたモービルもその後グループⅢを化学合成油と呼ぶようになったことで,今では多くのメーカーがそれに続いているそうです。
つまり,今までPAOベースであったものが,銘柄は変わらないままいつの間にかVHVIベースになっていたりするのです。表示的には「100%化学合成油」とは書かず,「化学合成油」とか「全合成油」にこっそり変えているようで,消費者に対して説明しようとする気がないところが頭にきます。プンプン!!
そもそも,「精製」と「合成」は明らかに異なる作業なので,いくらアメリカで認められたからといって日本語の「合成」という言葉を使うこと自体納得いきません。
これまでBPの
バービスを入れてきましたが,以前は「エステル+PAO」と表示されていたのが,今では「PAO配合」に変わっています。私は入れる度にその表示を確認していたので,古いタイプしか入れていない筈ですが,気持ちよいものではありません。
まあ,そんなこと言っても,Dでオイルクーラー付けてもらったときには,カストロのプロスピを入れてますから,可哀そうに確実にVHVIを注入されてしまっていることでしょう。シクシク・・・
そんな訳でBPにも裏切られたので,確実に100%化学合成のオイルを探してみたところ,目にとまったのがSUNOCOの
BRILL 0W-20です。エステルベース,ノンポリマーで,わざわざロータリーNA向けとも書いてあります。値段は高めですが,ネットで4缶まとめ買いすると工賃を入れても今までと変わらないくらいだったので,ポチッと。
少し気掛かりなのは,VHVIベースのSveltもBRILLと同様にFULL SYNTHETICと書かれていること。BRILLにも少し入っているかもしれません。。。
ここまで散々VHVIを悪者呼ばわりしてきましたが,
ジュンツウネット21によると,ポリマーが少なくできる等いろいろ利点もあるようで,これからはVHVIが主流になっていくんでしょうかね。
私も,次の車では当たり前に使っているかもしれません。。。
ところで,富士興産の
FK Massimoブランドでは,VHVIを高度精製基油と呼んで化学合成油とは違うことを説明した上で商品展開を行っていて,非常に好感が持てました。
日本の企業の良心が見れたようで,安心しました。
Posted at 2009/02/01 16:50:01 | |
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