MINI原人のRINDO TREK 南留萌林道概説 付録：クマ出没記

林道、それは最後のフロンティア。そこには原人の想像を絶する新しい文明、新しい生命が待ち受けているに違いない。これは原人最初の試みとして、調査旅行に飛び出した中古車 ジムニさん号の驚異に満ちた物語である。　

　南留萌林道概説の付録として原人がこれまで林道探索で発見したクマさんのフン、足跡、その他のマークについて発見場所の位置とともにまとめて報告いたします。


タイトルの日付をクリックすると該当ブログへ飛べます。太字の地名・林道名をクリックすると地理院地図にてその場所をみることができます。

2016.10.22　小平町大椴ダム 小平町大椴ダムの橋の上で発見したものです。緑色のおおきなものはコクワを食べたあと、茶色のものはドングリを食べたあとと思われます。

2017.7.16　小平町寧楽 道有林64林班 かなりユルウンチです。サイズ的にはクマさんしかありえません。

2017.7.21　増毛町暑寒　中歌山の神線 この辺はクマが道道を横切るなど目撃例があるところです。サイズは小ぶりですが、クマさんのものでしょう。

2017/09/16　小平町　裏沖内林道 裏沖内林道が左右に分岐するところ、ぬかるみについていた足跡です。最大のものは横幅23cmと、350kg級の巨大雄と思われます。

2017/09/17　小平町裏沖内左股林道 上記の翌日裏沖内林道の左股で発見した足跡です。当時はゲート開錠の許可をもらっておらず、コワイけど徒歩で入りました。

2017/09/20　小平町裏沖内左股林道 後日ゲート開錠の許可を得て入った裏沖内左股林道で見つけた足跡です。この時は車で入れましたのでどんどん奥へ進みました。

2017/09/20　小平町裏沖内左股林道 同じ林道で少し進んだところの木の幹にあった爪跡です。地上からの高さは184cmで、大きなクマさんのものです。

2017/09/20　小平町裏沖内(右股)林道 クマさんのものと思われるフキの食跡です。その道路の反対側には木の幹に爪跡がありました。縄張りを主張しているようです。爪の高さは地上から204cmもあり、かなり大きなクマさんのようです。

2017/09/21　小平町 ポン沖内林道 ポン沖内林道は非常に厳しい林道ですが、ここにもクマさんは住んでいるようです。ハマるとコワーイポン沖内です。

2018/05/12　留萌市樽真布民有林28林班 熊が目撃された現場の近くの雪上に発見した足跡です。やや古く、判然としなくなっています。

2018/06/17　増毛町43林班林道 かなりおおきいフンです。少し乾いていたので1日以上経ったものと推定されます。

2018/06/17　増毛町東暑寒林道 ４３林班林道と東暑寒林道の合流部にあった足跡です。横幅11cmと小さなもので若い個体と思われます。

2018/06/23　留萌市トーヒ沢林道 留萌市トーヒ沢でみつけた泥の中のクマさんの足跡です。かなり新しいもので早朝つけられたもののようです。横幅20cmと大きく、250kg級と思われます。

2018.7.14　留萌市18線堆肥集積場の堤防道路 このすぐ近くのもみ殻堆肥集積場にてクマさんが農家の人によって目撃されています。7月6日に目撃されましたが、このフンはもみ殻が混じる１日程度経ったものです。クマさんは7月6日以降にも来ています。

2018.7.14 留萌市水車の沢通りの堆肥集積場 上の堆肥集積場とかなり離れた位置のもみ殻堆肥集積場です。クマさんと思われる足跡がついています。

2018.7.20 留萌市留萌ダム百六号林道 新しいフンです。気づかずタイヤで踏んだ跡が残っています。小さいものでも直径5cm、大きなものは20cmあります。線維質のものが見え、フキやタケノコなど植物を食べていたものと思われます。

2018.11.10　市道美沢線 かなり大きなフンです。直径10cm弱の塊が連続してあります。ドングリを丸かじりでたべていたのか外皮が消化されずそのまま出ています。

2019.06.22　市道美沢線 かなり大きなフンです。まだ熟さない有毒の木の実を食べたのか、どっさりと下痢便がでています。初夏にはエサが不足するので、クマさんはかわいそうです。

2019.05.12　民有林道アイトシナイ線 あっと思ったときにはもうフンでしまっていました(笑)。黒っぽい糞で、冬眠後の硬いいわゆる「ツッペフン」ではないようです。やや古いものでした。

2019.07.21　増毛町道山の神1号線（暑寒沢林道） ここは登山客が多い林道。ころころと新鮮なフンが多量にあります。1日以内の新しいものと思われます。

2019.08.4　増毛町道別苅線 若いヒグマと遭遇。出会ったクマさんは頭部・頸部、そして胸部が銀色の毛になったいわゆるハイイログマ化した個体（grizzled brown bear)。残念ながら、写真を撮る前に森に逃げ込んでしまった。

採掘跡 クマさんが去った場所のすぐ近くにアリの巣をほじくり返したところがあった。おそらくアリの巣をひっくり返しアリや幼虫をなめていたところであったのだろう。

2019.08.10　増毛町道別苅線 8月4日に遭遇した場所から300ｍ下方のところに新鮮なフンがありました。ミズキのような紫色～黒色の果実をたくさん食べて、その種がフンの中に混じっています。

ドクウツギ その後このシワの入ったタネはドクウツギのものと判明しました。ドクウツギはまるで液果に似た実をつけますが、花弁が果実に擬態したニセモノです。テン、キツネ、ニホンザル、鳥類ではドクウツギを食物として利用しているという報告がありますが、クマ（Ursus)では新発見と思われます。

2019.08.12 留萌市南部坂林道 左に母熊、右に子熊の足跡がかさなったもの。

2019.08.12 留萌市南部坂林道 上記の足跡を辺縁トレースしたもの

2019.08.12 留萌市留萌ダム奥南部坂林道 子熊の足跡です。

2019.08.12 留萌市南部坂林道 このプールに親子で水浴びにきたものと推定されます。まるで露天風呂です。沢水を道路下に流す伏流管が詰まってあふれたと思われます。

2019.08.24 小平町幌沖内林道 小川がせき止められ（伏流管閉塞）、道路脇に小さなプールがあり、道路上を水がながれ一部決壊しています。そこに点々と横幅18cmほどの中型個体の足跡がありました。体長2 m, 体重180 kg、ほどの中型のオスと思われます。

2019.08.24 小平町幌沖内林道 木の幹に多数の爪痕が残されていました。一番高い所は2.5mの高さで、体長2mという推定と一致します。

2019.08.25 小平町熊見沢林道 木の幹に爪痕が残されていました。少し時間がたったマーキングと思われます。

2019.8.30　小平町佐藤の沢林道 道道126号小平幌加内線の1110林班ゲートを入って曲がり角を曲がったところから出る佐藤の沢林道にクマさんの足跡と爪跡を発見しました。ゲートから600m位の距離のところです。山菜採りや化石採集の人が徒歩で入るところなので注意が必要でしょう

2020.05.04 増毛町御料 道道94号線にて2020年4月末にクマの目撃が相次ぎ、5月4日に茶々の沢林道にて３個の糞を見つけました。それぞれを①、②、③として示します。

糞① 黒いフンです。目撃場所から真東の林道上です。まだ比較的新しいと思われます。表面は青みがかったタールのようです。

糞解剖 フンの腑分けをしてみました。驚くべきことに黒いのは表面だけで、中はドングリの実の黄土色をしています。フンの中には栗の皮やドングリの皮が入っていて、未消化の種と思われるものもあります。これはミズナラを食べた糞とのことです。表面はすぐに酸化し真っ黒となり、中身はピーナッツバターのようなるのが特徴だそうです。

糞② このフンはかなり乾燥していて古いものとわかります。カチカチなので腑分けはできません。しかし、割れ目からドングリの皮がのぞいています。昨年の秋のものかもしれません。

糞③ 上記の２つのフンとは別の糞が北側におちていました。このフンはこんもりと大きく、周りに獣毛が出ています。

糞解剖 腑分けすると中はドングリ色の黄土色の部分にドングリの皮がまじっています。別の所はベリー類を食べたためなのか紫色です。かなりたくさんの獣毛が混じっています。この毛はシカの毛のようです。近くで食害された鹿が4月27日に見つかっています。

この報告は新しい発見があるたびに追加していきます。

南留萌林道概説
南留萌林道概説はクロカン・ドライブ・登山・自然観察・野鳥観察・化石採集・渓流釣り・昆虫採集など様々な目的のため山に入るひとたちのために作成しています。原人の実地探査などにより訂正・補遺が必要な場合、予告なくその都度改訂していき、最善のガイドとなるよう心掛けていきます。

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