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2017年12月09日

自作アイドリングストップキャンセラーの回路デザインと部品選定

自作アイドリングストップキャンセラーの回路デザインと部品選定
■アイドリングストップキャンセラーとは

私は勘違いしていたのですが、「キャンセラー」といいましてもアイドリングストップの機能自体を無効化するものではなく、エンジン始動時に毎回アイドリングストップONで立ち上がってしまうものをOFFの状態で立ち上がるようにしようというものです。反転装置と呼んでいる方もいます。
私はいつもエンジンをかけたらすぐにスイッチを押して機能をOFFにしているので、これは絶対導入すべしといろいろと見ていたのですが、結構回路が単純らしく、みんカラさんの間でも自作されている方がいらっしゃったので自分も自作に挑戦してみました。やっぱり電子工作は楽しい!
(制作の様子はこちらの整備手帳に書きました。)
(以下アイドリングストップのことをアイストと略します。)


■回路について

みんカラさんが作ったアイストキャンセラの回路を見てみると「エンジン始動後にスイッチを押してアイストをOFFにする。という作業を電気的に自動でやってしまおう。」という概念はみんな同じなのですが、それを実現するアプローチがみなさんそれぞれ微妙に違っていてそれを見ているだけで面白かったです。
主に以下の3タイプだとおもいます。

・リレーを一つのみ使ったタイプ(デイズは仕様上不可です)
・タイマーIC「555」を使ったワンショットタイマー回路
・タイマーIC「555」を2つもしくはデュアルタイマICを使ってワンショットの遅延も設定するタイプ

結果、私はシンプルで安定動作しそうな555のワンショットタイマー動作回路で作ることに決めました。



こちらが私が作った回路です。
特に参考にさせていただいたのはchip1114さんの回路です。
chip1114さんとの違いは、リレーと並列に逆起電圧対策のダイオードを入れていることと、動作確認のためのLEDとLED抵抗の追加、出力時間を設定してる抵抗とコンデンサー(回路図R2、C3)の値を変えているというだけです。
動作としては電源ONから8.6秒間アイストオフスイッチを押し続けるのと同じ状態をつくりだします。
回路を簡単に説明しますと、世界一有名なICの1つであるタイマーIC555ですが、その基本的な使い方の1つであるワンショットタイマー動作回路をベースにしています。8番ピンがICへの電源供給ピンで1番ピンがグラウンドです。2番ピンにトリガー信号(8番ピンの1/3以下の電圧)が入力されるとR2、C3で設定した時間だけ3番ピンから信号を出力するといった感じです。5番ピンは省くことも多いみたいですが、小容量のコンデンサを付けておくと電圧の変動が減り安定動作に寄与するようです。
そして3番ピンの出力電圧を利用してリレーを駆動し、ついでにLEDも光らすという回路でございます。
また車のキーをONで自動起動させるためにパワーオントリガーという回路が先頭に入っています。R1、C1がそれで、電源ON時に一瞬だけ2番ピンを8番ピンの1/3以下の電圧にしてくれます。
また回路図にもあるように電源はイグニション電源からとるのが良いです。特にIG1と呼ばれるセルが回っている間もOFFにならない電源がありますのでそこから取れば完璧な動作をしてくれます。
そしてなんとデイズはアイストオフスイッチに使っている信号がIG1から来ている12V電源で、上記の回路図では分けて書きましたが実際にはアイストオフSW(青)、イグニション電源という2つの系統を基板上でいっしょにしてしまって、3本線(アイストオフスイッチ両端へつなげる線とグラウンド)としています。



こちらがデイズのアイストオフスイッチの配線図です。5と8をONにするたびにアイストオンとオフが切り替わります。ちなみに線に書いてある0.35Lや0.35Wは配線の太さと色を表していてそれぞれ0.35sqの青と0.35sqの白という意味です。


■値の決定と部品選定

値について回路図左から順にいきますと、R1、C1は何でもいいのではと思われますが、パワーオントリガーで検索するとこの値でやっている方が多いのでそのまま100kΩと0.1μFで決定。
C2も0.01以上なら特にどんな値でも問題ないと思われますが0.01を使用してる方が多いので0.01μFに決定。
R2、C3は後述します。
R3はLED抵抗ですのでLEDの仕様と電源となる電圧から計算し決定します。私が購入したLEDは1.9V20mAで555の出力電圧は10.5Vほど(データシートからの推測)です。オームの法則で計算すればいいだけですが、今やネットをみれば数値を入力するだけでポンっと値を出してくれるサイトがあるので、それによると430Ωとなります。
ダイオードはこれまた大きめならなんでもよく、広く普及している逆耐圧1000V順電流1Aの1N4007を使う方が多いですが、もうちょっと小型のものがほしかったので600V1Aのものを選択しまいた。逆耐圧が120V以上の整流ダイオードならなんでも大丈夫です。
小型リレーは12V仕様のものを選択しました。
そしてR2、C3ですが、この値によってタイマーの時間を設定しています。計算式は1.1×[R2]×[C3]=[設定時間]で、私の回路だと1.1×200000×0.000039=8.58秒となります。
そもそもなぜ8.6秒なのかということですが、それはデイズの仕様と部品の許容誤差によって決めました。デイズは電源ON後5秒ほどアイストスイッチの操作を受け付けない時間があります。(リレーのみの回路が使えない理由がこれです)またスイッチの切替操作には1秒ほどの微長押しが必要です。ゆえに合わせて6秒ほどの長押しが必要になります。
そしてもう一つの要素が部品の許容誤差です。抵抗やコンデンサの値には許容誤差が設定されていて私が購入したものは抵抗は±1%、電解コンデンサが±20%です。つまり電源ON後8.6秒間リレーを駆動する回路と書きましたが実際には購入した固体によって6.8秒~10.4秒間リレーを駆動する回路なのです。抵抗と電解コンデンサどちらも許容誤差の下限だった場合でも6秒を上回る数字としました。(改めて計算すると抵抗値180kでも大丈夫だったですね・・)
それから基本的に抵抗は値が変わっても定格電力が同じであれば1Ωも1MΩもサイズは変わりませんが、電解コンデンサは容量が大きければ大きいほどボディが大きくなります。ゆえに基本的には電解コンデンサの値は小さめで抵抗値の方で稼ぐほうがスマートに仕上がります。
私の場合はユニバーサル基板をつかったため基板のピッチ2.54mmにすぽっと入るリード間隔で最小の容量が39μだったため電解コンデンサをこの値に決めてから抵抗値を決定しました。

実際に購入したパーツは以下の通り

IC
TEXAS INSTRUMENTS シングルタイマIC 【NE555P】

リレー
OMRON DC12V 12.5mA 【G5V-1 12DC】

抵抗
KOA 金属皮膜抵抗 1/4W ±1% 小型タイプ
430Ω 【MFS1/4CC4300F】
100kΩ 【MFS1/4CC1003F】
200kΩ 【MFS1/4CC2003F】

コンデンサ
TDK 積層セラミックコンデンサ
0.01μF 【FG18X7R1H103KNT06】
0.1μF 【FG18X7R1H104KNT06】

電解コンデンサ
ニチコン アルミニウム電解コンデンサ 25V -55~+105℃
39μF 【UPW1E390MDD6】

ダイオード
京セラ 600V1A 【10EDB60】

LED
ROHM 赤LED 5mm 高輝度 広指向【SLI560UT】

ICソケット

Linkman 丸ピン DIP8 【21218NE】

ユニバーサル基板
サンハヤト 片面ガラスコンポジット 72×47mm 【ICB88G】


電解コンデンサは受動素子のなかでも比較的壊れやすい部品なので余裕をもって定格25V温度も105℃品を購入しましたが、普通に考えればオーバースペックで16V85℃のもので十分だとおもいます。抵抗についても金属皮膜ではなくカーボン抵抗で十分だと思います。
また抵抗は基板のホールを一個とばしで(3ホール分)で実装できる小型のものを選択、ダイオードも同じくらいのサイズのものを探して選びました。電解コンデンサもデータシートを見てリード間隔が2.5mmのものを選択しました。他、自分の好きなブランドのものを選んだため、アイストキャンセラー用の部品としてはちょっと豪華な感じかもしれません。
といっても金額は全部で950円ほどで、その内リレーが260円、基板が180円、その他は全部1個数十円です。
秋月電子や共立エレショップで揃えればもしかしたら半額以下だったかもしれません。(抵抗を1個から注文できるため私はマルツで購入しました)


■基板図作成

下の回路図は内容としては上記のものとまったく同じ(電源とスイッチ青を繋げたこと以外)ですが、上記は電源ラインとグラウンドライン、IC出力ラインが分かりやすいように書いていますが交差がものすごく多く実際の基板では線が交差するとショートしてしまうため、下の図面はなるべくラインが交差しないようにICの向きや配置を調整しています。
交差する場合は素子の部分をつかえば実際の基板では素子は表面に出てきているので裏側は線を通すことができます。どうしてもライン上で交差してしまう場合でもジャンパーを使えばいいだけですが、今回はつかわずにうまくまとめることが出来ました。

この図面を元にして作った基板図が↓です。
「部品面」

「ハンダ面」

「部品面から見た接続図」


回路図はおなじみBSch3Vで、基板図は今回初めて使いましたがPasSというソフトを使いつくりました。(PasSは実効プログラムと部品データを個別ダウンロードして部品データのフォルダを実行プログラムと同じフォルダに入れればWin10でも問題なくつかえました。)


■動作確認

そして実際に出来上がったのがこちらです。(制作の様子は整備手帳にて)



上記の部品に加えてカプラも購入しています。不要ですが他にもカプラを買う予定があったのとほとんどの作業が部屋の中で終えれるため購入しました。
カプラはTE Connectivity(AMP)製ですが、入手しやすい住友電装の025型 NH 8極と互換性があるためこちらを使っています。ユニークシステムさんでオスメスカプラとピンもセットで340円。線材もこちらで購入しました。

そして↓の動画が動作確認の様子です。



キャンセラーのLEDがついている間はアイストオフスイッチを押してるのと同じ状態です。
どういった立ち上げ方をしてもアイストOFFの状態で立ち上がり、その後手動での切り替え操作も問題なく行えるのが確認できました。1週間ほど使用していますがとても安定して作動しています。

現在動作確認のままむき出しで使用しているためいつハンダ面がシャシーにぶつかってショートするか分からない状態です(汗)目下小さくて透明のプラスチックケースを探し中。あと分岐した青線にヒューズも一応付けたほうがよいと思うのでもうちょっといじります!
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Posted at 2017/12/09 16:16:27

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