MX-30 Rotary-EV 試乗

発端は10月下旬の長野ドライブ。
甲信マツダの長野本店に「MX-30 Rotary-EV 試乗受付開始」と貼ってあるのを見ました。
ちょうど翌日にデミオを車検に出したのでそのときディーラーにお願いしておいたのです。

ロータリーエンジン搭載車は RX-8 の MT と ATのレンタカーに 8時間ずつ乗ったことしかありません。
今回は REを駆動には使っていませんが量産車への復活搭載には感慨深いものがあります。

まずはエンジンルーム全体。

奥側に少し余裕があります。
ど真ん中に上向きで黒色のオイルフィルターがありました。


一部拡大。

オイルレベルゲージのすぐ左奥に見える部分が 8C型ロータリーエンジン だそうです。


ボディカラーはジルコンサンドメタリック。


タイヤは BSの TURANZA T005A 215/55 R18 95H でした。



Rotary-EV であることはボディサイドにあるタイトル画像のマークと後部右側のこれで判別。



車内は基本的に他の MX-30と共通。

セレクタレバーは慣れた CX-60と同じ形状と動き。
センターディスプレイは12インチに慣れているせいか小さく見えました。

内装は黒一色のNatural Monotone グレードです。
EdhitionＲ の実車外装も見てみたい。


メインスイッチ ＯＮ。

PHEVなので通常は無音です。

拡大すると

オドメーター 13km。
午前にナンバーが付いたばかりで担当の営業さんも乗ってないそうです。
電池で 67km、燃料と合わせて 507km走行可能。


電池残量は 92%。
充電口が右側にあることを示す右向き三角マークが付いています。
ガソリン給油口は左側。

フューエルリッドは上から押すだけでは開かなくて、CX-60 PHEVと同じく 運転席右膝あたりのスイッチを押す必要があるそうです。


見慣れたステアリングシフトスイッチ（シフトパドル）もついていて


下に２段、上にも２段

回生の強さを変えられるようです。
試しに下に２段下げたら強い回生ブレーキがかかりました。


このままでは EVモードで試乗が終わってしまいそうなので無理矢理 RE充電モードを試しました。

それを可能にするがこのスイッチ。

手間に引くと EVモードで、電池残量が少なめでもエンジンを始動させずにモーターで走れます。
中立では自動。
奥に押すと積極的に REを始動して充電します。

タコメーターはありあませんが REが始動するとエンジン音が一気に高まるので分かります。
RE は発電専用、それも燃費と発電の効率よい回転をほぼ一定で維持して回り続けるので、簡単に言うと静かではありません。
また、エンジン音の盛り上がり、高揚感もありません。
その意味では昔の REファンにとっては肩すかしかも。

REが始動するとメーターのバッテリーイラストの左に小さくローターのイラスト、バッテリーイラストの右には青い稲妻マークが表示されます。

車両停止中や停止直前には REも停止することが多く、車両が動き始めても RE始動まではタイムラグがあり、その分 静かで良いのですがメーターに表れた ローターのイラストを写真に撮ることはなかなかできません。

なぜがうまく動画が撮れたときの瞬間を切り出したのがこれ。

webCG にも似た画像があるけど稲妻マークは出てないようです。
https://www.webcg.net/articles/gallery/48862#image-7

動画。

エンジン音がよく分かります。


営業さんの話では、機械式のギアがないから高速道路での燃費は大きく伸びないそうで、その点は e-POWER と似ています。
ただし、プラグインハイブリッドなので自宅に充電環境があれば日常はほぼ EV走行だけでまかなえるし、BEV と違って航続距離が長いし安心。


操作系は全体的になめらかで心地よいものでした。
フットブレーキの感触は、CX-60が重い車体を太いタイヤで強引に止めている感じなのに対して、違和感なく緊張を強いられることもなく自然に減速できました。
車幅が広すぎないことも相まって自分のように一人で気ままに走り回るにはちょうど良いサイズ感でした。



現状では、エンジン始動時の音と振動が面白味に欠け、 航続距離の安心感とのトレードオフで悩ましい。
エンジン始動時はどうせ音と振動が出るのだから、気分が盛り上がる音と振動を人工的に作って出してくれるスイッチをオプションでもいいから付けてほしいと思いました。