
朝焼けの車窓を眺めていると車掌のアナウンスが。「間もなく岡山です」
慌てて上着を着て乗降ドアへ!サンライズ名物の切り離しです!
ここ岡山駅で東京から来たサンライズ出雲と瀬戸の切り離し作業を行います。
ミッションを終え(笑)サンライズ出雲は伯備線を通って日本海側へ向います。
この区間はカーブが多い為かスピードは控えめでした。おかげ(?)でよく寝れました。(笑)
気がつくとすでに出雲駅まであと5分程との車内放送が流れてました。
東京から約12時間、松本を出発してから20時間で島根県の出雲市に到着しました。

お社をイメージしたJR出雲市駅の駅舎。
出雲大社へ向かうにはここからバスかタクシーか私鉄の一畑電鉄に乗り換えが必要です。
我々はもちろん一畑電鉄の駅へ向かいます。徒歩約2分です。

同行した鉄ちゃんの一人はこの一畑電鉄が大きな目的(出雲大社参拝よりも!)

ホームにいたのは元京王電鉄5000系の復刻カラー車両。(一畑電鉄2100系)

鉄ちゃんいわく「このスピーカーは”京王帝都電鉄”の略記”KTR"の三文字がデザインされていて、なかなかお目にかかれない品物ですぞ!」と興奮気味に教えてくれました。珍しいようです。(苦笑)

山ペンの興味は運転台。(笑)縦軸式の運転台。四連メーターのシンプルな作り。
最近の電車はワンハンドルタイプが主流なだけに、山ペン少し興奮しました。

川跡駅に到着。電鉄出雲市駅から出雲大社へ行くには途中、川跡(かわと)で乗り換えが必要です。
ここで各方面からくる電車がそれぞれのお客様を乗り換えのため停車します。鉄ちゃんたちの絶好の撮影スポットです。
向かって左から出雲大社方面へ行く(乗る電車)一畑電鉄最新車両7000系。中央が乗ってきた2100系
右に停車している青い車両は松江しんじ湖温泉行き5000系です。(いずれも一畑電鉄での系統)

出雲大社駅まで乗車した最新車両の7000系はJR四国の7000系をベースにした一畑電鉄として86年ぶりの新造車両だそうです(HPより〜)
真新しい車内。二人掛けのボックス席とロングシートをセミクロス配置した一両編成のワンマンカーです。

出雲大社駅に着くとホームにオレンジ色の電車が。
一畑電鉄の1000系。元東急の車両です。東急時代はシルバーの車体に赤の帯でしたが、このオレンジに白帯の1000系は独特な雰囲気です。昔の大阪環状線にも少し似てる。
出雲大社前駅の外観です。HPの情報では「昭和五年開設でモダンな洋風建築の建物は平成8年に登録有形文化財に指定されたそうです。」
うん、たしかにお洒落な佇まいでした。参道に面していますが思いの外小じんまりしているのでうっかりすると通り過ぎそうです。^^;
さ!お参りに行きましょう。
本殿への正面鳥居です。もう少し近くで撮るべきだった。。^^;
ここまでわかりやすく神様の道が住み分けられているのも珍しいですね。
昔からこの中央の松並木の中を歩くことが許されているのごく限られた身分の方だけです。例えば天皇陛下を含む皇族や、昔のお殿様のような方々ですね。現在は松の根の保護を名目に両脇の参道を歩く様に促されます。個人的には通れない参道があった方が神聖で神域感が強調されるので好きです。

本殿へ通ずる“銅鳥居”の少し手前右手にある“大国主神とムスビの御神像”は昭和61年に寄進された像で、出雲大社に祀られている大国主神の前に「幸魂(さきみたま)」・「奇魂(きしみたま)」といった「魂」が現れて、その「魂」を頂く時を表現しているそうです。
「古事記」よると、大国主神がまだ神様になる前の修行中、ある日突然日本海の荒波にに乗ってやってきた「幸魂・奇魂」といった「魂たち」が大国主神の前に現れ両者の間に様々なことが起こります。
その結果この魂のおかげで大国主神は「神」として尊敬される知識や教養を身につけるのです。そして最後には「ムスビの大神」になるというお話です。(かなり端折りましたが・・。)
つまり「ムスビの大神」とは神様となった大国主神の別名です。
案内板にはこのような記載がありました。『生きるものすべてが幸福になる「縁」を結ぶ、「えんむすびの神」と慕われるゆえんであります。』
つまり「縁結びの神である大国主神は、男女の縁だけでなく、いろいろなモノとの縁を結びつけて、幸福になれるようにする神様なので、誰しもに好まれる神様です。」と解釈すればいいのか・・・。^^;

拝殿です。この奥に御本殿があります。ご存知の方もいると思いますが、ここでのお参りは神様の「横顔」へ向かった形になります。なぜなら御本殿の中の神様は西を向いて鎮座されているからです。
また、出雲大社では二礼四拍手一礼と少し異なる拝礼方法です。
この後もちろん御本殿の西側へ移動して神様の正面からもお参りしました。(写真はあえて撮ってません。)

最後にお隣の神樂殿へお参りに行きましょう。
こちらの日本一の大注連縄はあまりにも有名ですね。本当に立派でした。多くの外国人観光客や一部の日本人はこのイメージが強いのでこちらが本殿だと勘違いしているようですが、ここは元々千家國造(出雲大社宮司家)の大広間として使用されており「風調館(ふうちょうかん)」と呼ばれていたそうです。
明治に入り、出雲大社教が設立されてからは出雲大社教の神殿としても使用され、現在ではご祈祷や結婚式をはじめ様々な祭事行事が執り行われています。
大注連縄にお賽銭を刺そうとして投げるのは禁止ですよ!(笑)だって、神様にものを投げつけるような行為ですからね!お賽銭箱へお賽銭を投げ入れるのも同じですよ!(笑)
参拝の記念に御朱印もゲットしましたよ。

こちら、本殿参拝の御朱印

こちらは神樂館の御朱印
参道にて縁結びのお箸を購入。

店内の壁に良いこと書いてありました。
さて、再び一畑電車に乗り松江市のしんじ湖温泉へ。本日のお宿に荷物を預けてバスに乗り本日最後の目的地へ!
約20分バスに揺られて着いたのがこちら。

出雲大社よりも縁結びのご利益があるという伝説の神社!知る人ぞ知る聖地、八重垣神社です。
日本の結婚式発祥の地であり、あの大国主神のご両親である、素盞鳴尊(スサノオノミコト)と奇稲田姫(クシナダヒメ)の故事ゆかりの神社です。

素盞鳴尊といえばあの八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治したことで有名な日本神話の神です。
八岐大蛇の尾から素盞鳴尊が取り出した大刀が草薙剣(くさなぎのつるぎ)。草薙剣といえば天皇家の三種の神器の一つですから、天皇家ともゆかりがあるわけですね。
社殿後方には奥の院が鎮座し、「鏡の池」と呼ばれる神池や「夫婦杉」と呼ばれる2本の大杉があります。
詳しくは是非ウィキペディアを参照してください。

八重垣神社の御朱印
松江駅へのバスを待っている間、八重垣神社のすぐとなりにある甘味処でぜんざい餅を頂きました。

ちなみに・・・ぜんざい餅も発祥が出雲だって知ってました?出雲といえば出雲そばが有名ですが、実は
出雲地方の「神在餅」(じんざいもち)が起因なんです。
出雲地方では旧暦の10月に全国から神様達が集まるのはご存知の通りですが、この神在祭(かみありさい)
の折に振る舞われたのが「神在餅」なのです。それが訛って「ずんざい」と転じ、京都へ伝わった頃にぜんざいとして広く知られるようになったそうです。
出雲がぜんざい発祥というのは様々な文献にも記されており、そんな文化を全国に広めようとしているのが「日本ぜんざい学会」。なんと毎年10月31日は1031(ゼンザイ)の語呂合わせで「出雲ぜんざいの日」として日本記念日協会に正式登録されているんですって!
ぜんざい餅は正真正銘、出雲の神々と深くかかわりがある伝統食なのです!
今日はここまで!明日もお楽しみに!

お宿で頂いた茶菓子。