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2016年08月08日

三菱自動車は、なぜ不正がなくならないのか?04

三菱自動車は、なぜ不正がなくならないのか?04 一貫してユーザー側の整備不良が原因とし欠陥を認めませんでした。

三菱自動車の発足
1970(昭和45)年に三菱重工業から分離し、発足しました。三菱重工業の主力事業は電力会社や防衛省などから発電設備や軍需品などを受注生産し、商品に一般消費者の声を聞き入れる雰囲気は希薄になりがちでした。

三菱自動車の国内の収益源は、不特定多数の消費者の好みを製品に取り込む自動車より受注生産的な要素が大きい法人向けトラックが主体でした。
【朝日新聞、2000年8月23日朝刊「消費者より企業/根深く重工の体質残る」】

▼三菱ふそう「ザ・グレート」事故車両と同型


前回のつづきです・・・

2002年初め、MMC向け量産設備も完成し製造現場に搬入した時期でした。「新製品の採用はまだ決まっておらず先行設備投資だった」未だに試作品供給と性能試験等が続いていました。事故が発生したのはその頃でした。後に事件へと発展して行きます。それが「空飛ぶタイヤ」事件です。

「(空飛ぶタイヤ)池井戸潤の小説、WOWOWでTVドラマ化」タイヤ脱落事故とリコール隠しをテーマ、MMC一連の不祥事がモデルとされている。

▼タイヤ脱落母子死傷事故 

2002110日午後、横浜市でMMC大型車「ザ・グレート」のタイヤが脱落。歩道にいた親子を背後から襲いました。母親(当時29歳)は死亡ベビーカーにいた(当時1と手を引いていた長男(当時4歳)は軽傷を負いました。

【事故車両について】
三菱ふそうトレーラートラック「ザ・グレート」1993年式、所有会社(加害者側)が1994年購入、2001年1月に車検を受けていた。主にショベルカー等の重機を運搬していた。

【脱落車輪について】
左前輪(直径約1m、幅約30cm、重量はホイールを含めて140kg近く)が脱落し下り坂を約50m転がり落ちた。

【ハブについて】

車輪と車軸をつなぐ特殊鋳鉄製の部品。重さは約20kg「ザ・グレート」シリーズ用ハブは「A~F」まであり、93年から生産された「D」ハブで38件の破損事故が集中して起きていた。フランジ(つば)部の肉厚を厚くしたりする設計変更を、何度も繰り返していた。


事故当初、普段では考えられない珍しい事故として「部品ごと脱落、前例のない事故」ブレーキドラムごと外れた「前代未聞の事故」と報道されました。一連のリコール隠しもあり当初から欠陥ではないかという疑問をもたれていました。
その後の調査でMMC側は横浜の事故以前に51件の車軸と車輪をつなぐ部品「ハブ」の脱落事故があったことを認めました。前例はあったのです。
しかしタイヤが外れた原因についてMMCは「ユーザーの整備不良が原因」と主張していました。
交通事故で自動車の欠陥が原因と認定された例はほとんどありません。交通事故で車の欠陥は「ヤミ」に葬られてきました。
他メーカーでは同様の不具合は発生していませんでした「整備不良というのならMMCの車だけ手を抜いているというのか」全国の整備業者から三菱の見解に批判が寄せられました。
それでもMMCはハブが整備不良によって破断すると主張しリコールはしなかったのです。しかし、その後MMCはハブの欠陥を認めました。
しかもハブ破損事故は横浜の事故より2年6ヶ月前の1999年6月に広島県内を走行中のJRバスでも起きていました。このときも「整備上の問題」として欠陥が隠蔽されました。
横浜市の悲劇はMMCがハブ破損事例を知りながら対策を施さなかった結果、起きました。欠陥を隠し続けたためにリコールが遅れ、貴重な人命が失われたのです。

※三菱自工の問題だけでは済まされません!!リコール隠しや一連の問題で既に車は売れず業績不振に陥っています。自動車産業の裾野は広く関連産業、特に下請け「中小零細企業」が悪影響を受けます。

つづきは、またのブログで

toランナー

▼何が起きていたか時系列で・・・(サイト記事より借用)
以下に、三菱自動車製大型車の車輪脱落事故からリコール、さらに刑事告発までの経過を示す。

○ 1992年6月21日
東京都内で冷凍車の左前輪脱落事故(三菱自動車が確認している最初のハブ破損事故)。

○ 1999年6月
広島県内の高速道路でバスの右前輪脱落事故。

○ 1999年7月~8月
バスの車輪脱落で個別対策会議。旧運輸省に整備不良と報告することを決定。

○ 2002年1月10日
横浜市瀬谷区で大型トレーラーの左前輪脱落事故。はずれた車輪が母子を直撃。母親が死亡、幼児2人がけが。
三菱自動車は大型車のハブの無償点検を発表。横浜の事故原因は整備不良と結論し、リコールはせず。

○ 2002年1月17日
三菱自動車社内にマルT(通称)対策本部会議が発足し、再発防止策を検討。

○ 2002年2月1日
マルT対策本部会議がハブ破損の原因を摩耗とし、摩耗量0.8mm以上の交換基準を提示。国土交通省に報告。

○ 2002年2月
三菱自動車社内にフロントハブ強度検証ワーキンググループが発足し、ハブ強度を検討。

○ 2002年3月
フロントハブ強度検証ワーキンググループに、摩耗量にかかわらず約3割もき裂が発生するとのサンプル調査の結果が示される。

○ 2002年6月
国土交通省リコール対策室が三菱自動車トラック・バス開発本部(川崎市)を特別監査。

○ 2002年7月
フロントハブ強度検証ワーキンググループが、整備不良による摩耗がハブ破損につながるとの結論をとりまとめ、リコールを回避。

○ 2003年1月
三菱自動車のトラック・バス部門が三菱ふそうトラック・バスとして分社化。社長にダイムラークライスラー社のビルフリート・ポート氏が就任。

○ 2003年3月19日
三菱自動車の若手技術者が、ハブ破損と整備不良による摩耗との関連は少なく、重要部品の耐久強度評価の重要性を指摘するリポートを社内研修会で発表。

○ 2003年10月24日
横浜の事故で、神奈川県警が業務上過失死傷容疑で三菱自動車の本社などを家宅捜査。2004年1月にも再捜査。

○ 2004年3月11日
三菱ふそうトラック・バスが、ハブの製造者責任を認め、国土交通省にリコールを届出。

○ 2004年5月6日
横浜の事故で、神奈川県警は道路運送車両法違反(虚偽報告)容疑で元三菱自動車役員らの5人と、業務上過失致死傷容疑で元三菱自動車管理職らの2人を逮捕。国土交通省は道路運送車両法(虚偽報告)容疑で三菱自動車を刑事告発。

 

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Posted at 2016/08/09 18:29:30

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