三菱自動車は、なぜ不正がなくならないのか？07

当初から、事前に日産が不正に気付けなかったことが疑問視されました。

おことわり・・・
前回からのつづきとなりますが、個人的見解です「事実とは異なります」主観的意見が多分にありますこと、ご了承願います。

▼燃費不正調査報告書（特別調査委員会）公表内容を視ると・・・

日産とMMCは2011年に合弁会社NMKVを設立し、軽自動車の共同開発をスタートさせました。当初の燃費目標は26.4km/hでした。その間に他社から燃費の良い車が発表されると、その都度目標が見直され最終的には29.2km/hとなり、2年間で5回も修正があったとされています。

これを見ても日産がいかに燃費問題に関わりを持っていたかが分かります。この燃費目標引き上げが開発現場にプレッシャーを与えていた。燃費不正の一つの要因として記載されています。

ｅｋ・デイズの発売は2013年6月です。少なくともこの時点で合弁会社NMKVに関わる日産の担当社員が燃費測定に問題があることを把握していたとしても不思議ではありません。

2015年10月に、日産・MMC・NMKVは三社連名で、次期型軽自動車の企画・開発を日産が主導する方針を発表しています。

ここで疑問が沸いてきます。MMCの方が軽自動車の開発には長けているはず、このままMMCに任せても問題はないはずです。こうしなければならない事態が発生したと考えるのが普通ではないでしょうか？・・・

この発表をしたということは、やはり日産は燃費不正をかなり前から知っていたのだなと私は思いました。

実は、日産は燃費不正を隠しとうしたかった！？ところがこの情報が外部に漏れそうになったので腹を括った。既にこの頃には燃費不正「公表」について話し合いが行なわれていたのではないかと想像します。

後は、不正を公表する時期と、どういった経緯で不正が発覚し公表することになったかのストーリーが必要になります。

それが次期型軽自動車を開発するため「日産が改めて燃費を測定したところ数値がおかしいことに気付き調査に乗り出した」というストーリーです。

この時点で国土交通省に根回しが行なわれていたと思います。「燃費測定で乖離が確認されましたので調査後詳細を報告します」と・・・

国交省は、またMMCかと思ったことでしょう！！ここで対応を誤れば旧運輸省時代の苦い経験もあり慎重にならざるを得なかったと思います。

結果、燃費不正発表「4月20日」～販売再開「7月4日」と2ヵ月半であることから各方面への悪影響は最小限に抑えられたのではないかと思われます。
また、国交省は早い段階の「6月21日」独自調査で燃費に最大16%の乖離があると公表し、ある程度メンツを保つことができました。

これが、もし内部告発による発覚であれば、これほど短期間で販売再開にはならなかったと思います。

日産・MMC・国交省の間で段取りが出来上がっていたと考えるのが普通ではないでしょうか？・・・

国交省が発表までの猶予を与えた理由として、車自体が欠陥ではないこと、燃費に不正があったとしても人命に関わる重要事態ではないこと、当事者からの事前申し入れ「日産含む」であったことが考えられます。

▼日産カルロス・ゴーン社長とMMC益子修会長の会見では・・・

「2011年の合弁会社設立から提携拡大を話し合っていた」と口をそろえています。



記者からの質問で・・・

燃費偽装が行われた「デイズ」と「デイズルークス」は日産とMMCが共同開発した製品だ。今回の提携は日産も責任の一端を負うとの意味合いがあるのか？との問いに

益子：今回の不正についてはMMCに責任がある。日産に責任はない。
ゴーン：日産はあくまで株主としてMMCを支援する。MMCの経営責任は自社で負うべきだ。

と発言している。やはり日産が主導してゴーンの思惑通りに事が進んだと言わざるを得ません。

日産はMMCに出資する2,370億円をどう工面するのか？
日産がルノーから出資を受けゴーン就任後の「日産リバイバルプラン」を思い出す・・・

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