
お待たせしました、いよいよ後編です(笑)。
先日の前編では、私自身、色やデザインに対する感度や嗜好が一般の方々とは少しズレているのかも?との危惧を表明しつつも、21世紀に出会ったクルマの中から、「私自身がスタイルに完全に惚れ込んだ数少ないマツダ車」として、初代アテンザスポーツワゴンと、ボンゴフレンディ後期型AFTの2台を紹介しました。
誤解のないようにいえば、私がデザインに感動したマツダ車はこの2台だけ・・・という意味ではなく、実際に
「おっ、イイ雰囲気だな」とか
「このショット、最高!」と思わせたクルマは、それこそ十指に余るくらいあります。
だいいち・・・どの角度から切り取っても好きと思えないデザインのクルマを私が購入することはないので、過去に我が家のガレージに収まったマツダ車には、少なからず私にとってのスイートスポットはあるわけです。
・・・そう、V6フレンディからの代替路線が確定済みで、いわば無投票当選だったビアンテでさえ、私を
「おぉ、この角度はサイコー!」と感心させる“とっておきの角度”を幾つか備えてくれています。
(フロント周りじゃないんですけどね・・・)
さて、そんな「人と少し違うかもしれない」私が、1990年代まで範囲を広げて捜索した結果、琴線に触れた1台として思い出したクルマとは・・・
・・・あ、いくら勿体ぶったところで、すでに掲載画像でバレてますね(笑)。
ハイ、そのクルマとは
「フォード・レーザー・ハッチバック」です。
とてもレアなクルマゆえに、画像で化粧プレートやロゴをそのまま曝してなかったら、きっと車種の特定に困る方も多かったのではと思いますが、このクルマは1994年に日本フォードから発売された小型サイズのFF・3ドアハッチバック。・・・というよりも、同じタイミングでフルモデルチェンジした8代目ファミリアの「NEO」と基本コンポーネンツを共有する兄弟車と紹介した方が、ピンときます。
但し、NEOにあった1.3Lエンジン車はなく、1.5L/1.8LのDOHCエンジン(NA)を搭載していました。
で、このレーザーを私が「数少ない1台」と認めた経緯を振り返ってみると、それは意外にも、最初の強烈なインパクトで一発ノックアウト・・・ではなかったのです。
最初の印象は、かつての「フェスティバ・GT-A」を彷彿とさせるその顔付きに、「おっ、フォードらしいデザインだなぁ・・・」と感じた程度でした。
それが、いつしか特別な思いを抱くことになったきっかけとは、このレーザー・ハッチバックのカタログの仕掛け。
コレ、全部広げるとB1サイズの巨大なポスターとなっていて、これを自室の壁に貼ったことから事態が急変していきます(苦笑)。
このデザイン、細かく観察していけばいくほど、全体のフォルムをはじめ、ウィンドウの外郭やリアコンビのパーティングラインなど、随所にベースの「ファミリアNEO」との共通性が見い出せるのですが、逆の見方をすれば、一見しただけではそれを全く感じさせない巧妙な変身ぶりが「ミソ」だったのです。
もちろん、この超・個性的な顔付きの実現の裏には、フロントフェンダーやボンネットをNEOと共通化せず、別デザインにしたことも大きく寄与しているわけですけど、ほんの数年前、2つの国内販売チャネルのフラッグシップモデルが単なるバッチワークで造り分けられたことに大いに疑問を感じていた私にとっては、このレーザー・ハッチバックの潔さ(自ら「異端児」と表現していることも含め)には、どこか溜飲が下がる思いがありました。
「どうせ差別化するんだったら、これくらいしなくっちゃ!」というわけです。
部屋のポスターを幾度となく眺めながら、巧みなデザインの造り分けに甚く感心してしまった私は、その当時、本家「ファミリアNEO」の外観にそれほど強い興味を抱いていなかったこともあって、一気にこのレーザーハッチバックに傾倒。いつしか、ノーブルグリーンマイカの「GT-X」(1.8L)がとても気になる存在となっていたのです(^o^)。
ところが悪いことに、私はちょうどその1年前、エンジンが息絶えた愛車エチュードの後釜として急遽、発売直後のランティスクーペ・タイプR(5MT)を指名したばかり。
このブランニューな4ドアクーペとの蜜月の日々がまさにこれから始まろうとしていたし、就職2年目での2台所有なんか夢のまた夢・・・。
結局、見事な差別化で超・個性的なスタイルを実現したレーザー・ハッチバックの魅力に惹かれつつも、個性的なデザインでは決して引けを取らないばかりか、上質なV6エンジン、限界性能の高いハンドリング、大人4人がきっちり乗れるパッケージングなど数々の魅力を満載し、総合力に勝るランティスクーペの厚い壁に阻まれて、ついに私がこの”異端児”を所有することはなかったのです(^_^;)。
あれから約20年。
もし今、目の前に深緑のGT-Xが現れたとしたら、私は一体どんな行動をとるのでしょうか・・・
ハッキリ言って
予測は不可能です。
だって、実際にこの仕様の現車を目にしたことは未だに一度もないのですから(爆)。
Posted at 2013/04/22 22:19:55 | |
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隠れ家のマツダ | 日記