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　昨夜、レンタルＣＤを返却しに、通勤途中のＴＳＵ○ＡＹＡに寄った時のことです。

　混んでいる時間帯で駐車場も満車状態。様子を伺いながらグルグル回っていると、ちょうど出る車があったので、そこに停めました。

　すると横の車がアウトランダー。長野あたりでアウトランダーと遭遇することはあまりなく、ちょっと感動の対面となりました。「お隣ゲットだ！」と思いながら隣のアウトランダーを観察すると、そのアウトランダーはドアミラーウィンカー。「まさか３.０？」と思い、失礼とは思いながら、車を降り、リアに回り込もうとした時、

「地面がない！」

　駐車場のフェンス際の溝に気がつかず、右足を踏み外しました。とっさに右手はフェンスを掴みましたが、時すでに遅く、右足は溝の底に・・・。

　溝の深さは腰あたりまでと深く、左足は溝の外。変なＹ字バランスのような格好で呆然としてしまいました。溝の中には多少の水が流れているだけで、右足は大して濡れませんでしたが、恥ずかしいのであわてて溝から脱出しました。

　レンタルＣＤを返却し、隣のアウトランダーの観察もせず帰宅。その日は痛みもあまり感じませんでしたが、今朝起き上がろうとしたら、左膝に激痛が走り、右首筋にも重い痛みが・・・

　「左膝内側側副靭帯損傷」ならびに「胸鎖乳突筋損傷」

　というのが医者の見立てです。湿布二種類と痛み止めの飲み薬を処方してもらい、先ほど帰宅しました。実は明後日の息子の受験の付き添いで（またまた親バカですが）明日から関東方面にお邪魔する予定なのですが、このままでは息子の応援どころか足手まといになりそうです。

　「受験を待つ間、遊んでいてはいけないぞ」という、神様の申し渡しのような気がしています。

　すごく痛いです。おとなしくしていようと思います。

「パキラだったらこれだな」

　彼は彼女の後から手を伸ばすと、いくつかあるパキラから迷いもせずに一つを選んだ。

　　　・・・あたしが選んだのと同じだ！・・・

「記念に…買ってあげるよ」
「何の記念？」
「今日の記念」
「？」

　レジから戻った彼は彼女にパキラの包みを渡す。

「コーヒーでも、飲もうか？」
「…」

　笑顔で返事をしたかったが、彼女にはうなずくことしかできなかった。店の外はオープンカフェ。旧軽をながめるようにそれはあった。

　　　・・・こんなところに？　知らなかった・・・

「ホット」
「あたしは、アールグレイ」

　飲み物が運ばれてくる間、彼女は彼の顔を見ることができなかった。そこには旧軽の雑踏の中で何かを探すような彼の瞳があった。頼んだコーヒーと紅茶が二人のテーブルに運ばれて来ても彼の瞳は遠くを見つめていた。

「おいしい！」
「ここの紅茶はおいしいって評判なんだ。俺はいつもコーヒーだけど」 「よく来るんですか？ここに」
「…たまにね」

　おいしい紅茶だった。今までだっておいしい紅茶を飲んだことはあった。でも、今日のこの空間を含めて、紅茶がこんなに幸せな味だと感じたことはなかった。