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2009年06月11日 イイね!

「 イスカンダル!! 滅びゆくか愛の星よ!! 」#159


「ふ~ん、これが地球の大気から放射能を取る除去装置ねぇ・・・」

いくつものパーツがヤマトに運び込まれるのを見ながら、佐渡が感心したように言った。
沖田は簡易ベッドで上体を起こしながら見守り、徳川と真田も一緒だった。

「完全品という形ではなかったんです。そこでパーツと設計図を受取る事にしました。私が地球へ帰り着くまでにヤマトの艦内工場で組み立てます」
「よろしく頼む」

真田の言葉に沖田が静かに言った。

「本当はここで完成させ、間違いないかどうかをイスカンダルの技師に見てもらってから行きたいのですが、時間が切迫しているんです。予定より2ヶ月遅れています。9ヶ月目に帰り着く予定が、この分では11ヶ月かかりそうです」
「そりゃあ大変だぁ。一つ間違ったら間に合わんじゃないの。我々が帰り着いた時は人類はすべて死滅してるってことにな・・・」
「バカな!」

佐渡の言葉に徳川が口を挟んだ。

「ありえないことではない。とにかく全力を尽くそう。今我々にできるのは、それだけだ」

不安をかき消すように、沖田は前を見据えて静かに言った。


「すごいや!これは科学が到達した、一つの理想郷ってとこだぜ!」

マザータウンは空想上の世界のようにすべてが整っていた。
美しく機能的で快適に思える。ヤマトのクルーたちはマザータウンの素晴らしさに声を上げた。

「ヒダリヲゴランクダサイ アノシハマスベテ ダイヤモンドデ デキテオリマ~ス」


そんな中、古代と雪はスターシァと共にいた。

「お葬式に参列してくれてありがとう。古代さん、雪さん」

スターシァが閉じていた目を開いていった。

「これで、妹のサーシァもイスカンダルの大地に帰ることができました」
「あの・・・スターシァさん」
「なんです?」
「私たち、イスカンダルへ来て、方々見せていただきましたけど、あなたの他に人に出会うことがありません。みなさん、どこにいらっしゃるんですか?」
「ここです」
「ええっ?」

ここはイスカンダルの墓地のはずだ。現に今、サーシァの弔いのためにここで祈ったのだ。

「それじゃあ、イスカンダルの人たちは、みんな死んでしまったんですか?」
「そうです。王家の娘である私とサーシァが、最後のイスカンダル人でした。妹のサーシァを葬った今、イスカンダル人は私しかいません」
「恐ろしい。どうしてそんな事になってしまったんですか?」
「運命ですわ。すべてのものには運命があり、定められた寿命というものがあります。このイスカンダル星とあのガミラス星は二重惑星。双子の星として誕生したのですが、星としての寿命が終わりに近付いているのです。そこでガミラス星の人たちは、地球を第二のガミラス星として乗っ取ろうとして自滅したのでした。私たちイスカンダル星の者は、よその星に迷惑をかけたくはありません。運命を黙って受け入れるだけです」

風が強くなって来た。

「タウンへ帰りましょう。引き合わせたい人があります」
「ええっ?この星に他にも誰かいるんですか?」
「地球の人が一人・・・」

振り返ったスターシァは意外なことを口にした。



Posted at 2009/06/11 07:46:03 | コメント(1) | トラックバック(0) | 音楽/映画/テレビ

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