2007年01月13日
葛藤
この話には伏線がある。
1年半ほど前、某赤舞台にニョーボ殿を連れていったことがある。目的は販促品ゲット(爆)。店に入るやニョーボ殿、一通り展示車を見回すと、あるクルマの方にまっしぐら。そのクルマはなんと「ラフェスタ」。ニョーボ殿曰く、「顔もお尻も愛嬌があってかわいい」と思ったのだそうだ。展示車にはパノラマウィンドウも装備されており、内装が明るいベージュで肌触りも良い特別仕様車「インテリアセレクション」であったことも、彼女の琴線に触れたようだ。
何ということだ。小生、ミニバンと呼ばれるクルマには一生乗るつもりはなかった。反論を恐れずに言えば、ミニバンはクルマではない。折り畳まれることを優先した中途半端な三列シートなど全く不要と思っていた。しかし、いずれ子供ができたら、母親としてはスライドドアは便利であろうし、夫婦+子供+両親(クルマで実家まで30分)でファミレスにでも行くには最適・・・って、そんなクルマは運転したくねぇ~!
てな訳で、ニョーボ殿の関心をラフェスタから引き離すべく、粗探しのため試乗してみた。が、第一印象は悪くない。てゆーか、「あー、これでもいいか」と一瞬思ってしまった。で、その日は見積もりもらって、お目当ての販促品(スウェード調ジュエリーホルダー)に加えて「ナルミのパスタ皿二枚組」までゲットして帰宅。営業氏、ニョーボ殿のハートを鷲掴みである。
冷静になって「ラフェスタ」が如何に我が家の愛車にふさわしくないかを検証。スライドドアの挟み込みの危険性と、開口部の大きさゆえのボディ剛性(と側面衝突時の安全性)の低さを指摘。後日、ニョーボ殿と共に幕張の大規模展示場へ。試乗コースは冗談のように短く、ボディ剛性云々を語れるレベルではなかったが、屋内展示車でオートクロージャー付のスライドドアを試してみた(車載バッテリではなく、外部電源駆動であったが)。車内にチャイルドシートがあり、そこにプーさんが鎮座していたので、被験者になって頂く(残念ながらインフォームド・コンセントは取れなかった)。ドアが被験者Pの首筋に迫ってくる。あっ!挟まった!ここで当然、挟み込み感知装置が働きドアが反転・・・と思いきや、被験者Pの首が見る見る圧縮されていくではないか!これが幼児であったら頚椎損傷は免れまい。被験者Pの悲劇を目の当たりにしたニョーボ殿、すっかり熱が冷めてしまった。わが作戦成功せり。
話はまだ続く。1年ほど前、やはり趣味のディーラー巡りで、VWの店へ行ったときのこと。
元々、VWは小生の好みのメーカーであった。我が愛車プリメーラは設計主任がドイツ留学経験者であること、日産が'80年代にVW「サンタナ」をノックダウン生産して経験を積んでいたこと、元々国内市場よりも欧州戦略車として開発されたことから、VWをベンチマークに設計されたのは間違いなかった。なので、もし乗り換えるならVWと常々思っていた。
かつて国産セダンといえば、スタイル優先で天井がやたら低い4DrHTが主流で、走りと実用性を重視する欧州車とは異質な世界を構築していた。そうした国産セダンとは一線を画し、端正なフォルムの中に見た目以上の室内空間と巨大なトランクを収めた上で、類稀なハンドリングを持つ「本物の」セダンとして誕生したプリメーラ(P10)は、'90年の発表当時、自動車各誌に大絶賛されたのであった。だが悲しいかな、日産は初心を忘れ、バブル崩壊後の販売低迷に苦しむディーラーサイドの要望に流され、プリメーラ(P11、P12)は鈍化していった(私見)。他の国産車も似たり寄ったりで、試乗した後で愛車のステアリングを握ると安堵したものであった。端的に言えば、他車は「頼りがいがない」のである。P10オーナーにとっては「次に乗るクルマが見つからない」、所謂「プリメーラ地獄」である。小生もその地獄(本人にすれば天国かも)にハマり続けていた一人であった。
そんな訳で、VWディーラーに遊びに行った1年前。一瞬、デジャヴュかと思ったが、「ラフェスタ」の時と同じ現象が起こってしまった。この時ニョーボ殿の目に留まったのは「トゥーラン」である。曰く「見た目シンプル~で、地味~で、あんまりパッとしない感じだけど・・・そこがイイ。流行を追ったデザインじゃないから、飽きないだろうし」。さて困った。今度は強敵である。先の「ラフェスタ」に対する戦法は全く通用しない。何せ、ボディ剛性に関しては定評のあるVWだし、スライドドアではなくヒンジドアなので挟み込みの心配もなし。三列シートも「椅子」としての機能最優先で、大人が乗ってもそれほどの不満なし。とりあえず試乗してみても、欠点全く見つからず。ハンドリングはシュアだし、発進・追い越し加速も6ATが機敏に反応して見た目以上に活発に走る。それどころか、走っていて楽しい。もしかしたらプリメーラより楽しいかも!とさえ思った始末である。見積もりをもらって、ニョーボ殿と本気で検討。
しかし、ここで大問題である。「トゥーラン」は車高1660mm。我が家の駐車場は機械式で高さ制限1550mm。どーやっても入らない。敷地内に高さ制限の緩い自走式もあるが、元々数が足りないので、外部に借りている人が何人も待機している状態。では今の機械式を解約して外部に借りるか・・・とすると、毎月2諭吉も余計な出費が発生する。トゥーランに10年乗るとすると240諭吉。もう一台クルマ買えてしまうがな。
その後数ヶ月間、敷地内の自走式駐車場の空き状態をチェックしていたが、希望適わず。残念ながら「トゥーラン」は却下である。ニョーボ殿の落胆たるや、相当のものであった。その頃、彼女が自身のブログに書いた言葉が小生の胸に響いた。
「ダンナとのお出かけは大抵、この車(プリメーラ)でしてたから・・・思い出がいっぱいある。ダンナとしても、思い入れの強い車だ。結構、年数が経ってるのに現役バリバリ。なのに処分しちゃっていいのか? でも、助手席やサイドにエアバッグがないから万一の時心配。ましてや、妊娠したり、赤ちゃんが乗ってた日にゃ・・・」
そうだったのか・・・
この時から、小生にとってプリメーラと同様に思い入れの対象になる「頼りがいがあり、走って楽しく」、かつニョーボ殿にとって「安心できる」クルマ探しを本気で始めたのであった。
ブログ一覧 |
ゴルフ | 日記
Posted at
2007/02/20 00:30:42
今、あなたにおすすめ