
SUVなのか、ワゴンなのか、セダンなのか
正直どのカテゴリーに入れて良いのかわからない
シトロエンの新しいフラグシップ
それが
『C5X』
である。

↑正面から見るとシトロエンらしい顔つきなのはわかる。
C3やC3エアクロスのように、ユニークで可愛らしいというだけでなく、どことなく引き締まった格好良さもある。

↑全長4805×全幅1865×全高1495mm
Dセグメントに分類されるが、Dセグとしては大きめな部類。
SUVと考えた場合車高は低め。
屈強な感じもするが、サルーンやステーションワゴンらしく伸びやかさもある。

↑斜め後方から見ると、ルーフが滑らかに下がっていってることもあってクーペSUVやセダンのような造形に見える。
シトロエンからこんなにかっこいいデザインが出るとは。
デザイン面だけで言うと明らかに他の車にはない個性が光っている。
サイズが大きめという事もあってか、頼もしさも覚えるだけでなくユニークな要素もあり見ているだけでワクワクするような感覚

↑基本は黒基調の内装だが、シートの柄にさりげなくシトロエンの『ダブルシェブロン』を取り入れている。
またシートのステッチなどもダブルシェブロン風に仕上げている。
シートの座り心地は柔らかいながらも、体を支える芯があって非常に座り心地が良い。
SHINE PACKのグレードではシートヒーター、シートベンチレーション、マッサージ機能の付くパワーシートが前席に設定される。
↑水平なパネルにな凹凸のついたものを採用。
木目調のパネルもよーく見るとダブルシェブロンが取り入れられてたりする。
こう言うさりげない遊び心も素晴らしい。
ナビ画面は結構大きめ、メーターのディスプレイはちょっと小さい笑

↑後席はかなり広い部類。特に膝前空間の余裕が素晴らしい。
後席のシートの座り心地も抜群です。
アームレストやエアコン吹き出し口、USBポートなども設定されている。
大人の男性もしっかり座れる空間なので、ファミリーカーとしても使える。

↑荷室容量は545リットルと十分、後席を倒せば1640リットルに拡大可能。
フルフラットにならいのが少し残念。
電動テールゲートも備える。
内装は派手さはないけども、さりげない遊び心を取り入れたデザインとソファーのような座り心地のシートが嬉しくなる。
居住性自体も良く、人を乗せて旅行やキャンプに行きたくなる気分にさせてくれる。
SHINE PACK以上ではサンルーフも標準。
ちなみにインテリアのマテリアルデザインは日本人女性が担当している。
★乗り味の方は?
C5Xは
・1.6リッターターボ(180馬力、最大トルク250Nm)
・1.6リッターターボ+PHEV
(合計出力225馬力、最大トルク360Nm、
EV航続距離65km)
の2種類で構成されている。
駆動はFFでアイシン製の8速ATを採用する点は共通。
自分はガソリン仕様のSHINE PACKに試乗した。
割と巨体で1.6リッターで180馬力で大丈夫なのだろうか?
という不安はあったが、意外に重量は1520kgと軽めな事もあってか、結構元気よく出足から走ってくれて、ストレスはない。
寧ろイメージより力強い感覚。
C5Xでスポーツ走行しようという人はいないだろうが、意外とパフォーマンスは悪くない。
ただあんまり踏みすぎるとフロントが浮き上がる感じになるらしいので、多少の慣れは必要とか。
ちなみにタイヤは19インチだが、かなり細い(205/55 R19)これがC5Xの乗り味を実現している要因かもしれないが。
また重量はプジョー508よりも軽い。
同じ排気量で馬力が上のDS9よりも、走りに余裕を感じた。
安定感も良く、コーナリング時もしっかりしている。
走らせていくと、
『ヨットに乗った時、浮き輪で海をプカプカ浮かんでいる』
ような印象を受けた。
フワン、フワンと路面をいなす柔らかい動きが、座り心地の良いシートと合わさってしっとりと快適な乗り味を実現している。
同乗者にも癒しの空間を与えられるような気がする。
同乗者を徹底的に重視したDS9と異なり運転している分に楽しさがあるのも面白い。
もちろん、過激なパフォーマンスでグイグイ攻めるといった類の面白さではないが。
この不思議な乗り味が面白いのだ。
C5Xのフワン、フワンという乗り味は当然好き嫌いは分かれてくるとは思うが、独自性という意味では素晴らしいと思う。
これに似た乗り味の車は他には想像つかない。
結果デザインだけでなく、乗り味も不思議で個性が光るのがC5X。
価格は484〜636万円。
1番のオススメは中間グレードに当たるガソリンのSHINE PACKでこちらは530万円。
PHEVとの差異はHiFiシステムのスピーカーくらいで、他のシートベンチレーションやシートヒーター、サンルーフ、ヘッドアップディスプレイなどの快適装備は全て標準。
DSやプジョーも含めた課題点である、ブレーキホールドはやはりC5Xでも採用されてないものの、360℃カメラ、ロングレンジのブランインドスポットモニターなど安全装備類も大変充実している。
1人で所有しても嬉しいが、広い荷室と広い室内空間を持っているのでファミリーカーとして選ぶのも良いと思う。
デビュー時も気になったが実際に触れてみるとC5Xはますます好きになったし、欲しいとすら思った。 クラウンによく似てると言われるが、クラウンよりも好き笑