
岐阜県山県市に所在。
16年に開業した、昭和の空気を色濃く残した博物館。
出入り口にはSUBARUの前身である富士産業のラビット、自転車はフラッシャー型。フラッシャー型は完品ではないものの、台数自体がめっきり減ってしまったのでこれも希少なものだ。サドルに跨り、フレームに取り付けられた変速機を弄って変速する。2灯のヘッドライトはカバーが付いた電動開閉式で、リトラクトライトを模した動きが少年の心を鷲掴みにしたものだった。電池が消耗すると途端に動きが悪くなるのもいい思い出。
話が逸れてしまった。
博物館を抜けて隣の建物に入ると、そこは昭和中後期のパーラー、今でいうパチンコホールだ。
シマに置かれた遊技台は権利モノ。玉貸し機は手動。台間玉貸し機も現金機もない時代、カウンターに行って現金を渡し、近くに置かれたポットのレバーを引いて球を貰い受け皿に流す。打った球は役物を通じて入賞の権利を得たのち再び役物に入って払い出しされるというとても分かりやすいもの。フィーバーもなければ内部抽選もない。そんな純粋に打って楽しむという遊び心を取り入れたものだった。
さすがに此処では営業をしていないので、入場料を支払えば球数制限もなく心置きなく打てる。
また話が逸れてしまった。
ここではマルイケ食品から取り寄せたハンバーガーと、ドライブインンダルマで稼働している希少な川鉄製のめん類自販機がある。麺の方は価格が500円と高額だが、修理費と食材の運搬費や人件費などを考えると妥当な価格と言えるだろう。
昭和から遠ざかって久しくなってきたが、このミュージアムではそんな昭和の空気を今に残す希少な場所と言える。
懐古趣味は時代にそぐわないと言われるご時世の中で、ここではそんな懐古趣味をすべて受け入れてくれる。

Posted at 2018/05/03 20:55:11 | |
昭和レトロ自販機巡り | 趣味