翌日、当初の予定ではこのまま広島にわたって呉に向かう予定だったが、インターチェンジを北九州方面に入っていた。
九州に行きたいという気持ちが全くなかったと言えば嘘になるが、ETCのゲートをくぐる直前まで考えた結果、気持ちの赴くままに向かった結果だった。
予定は予定として組み立ててあって、実際ここまではほぼ予定通りに来ていたのですんなり行きたいつもりであったが、ここまで来た以上は引き返せないし、阿久根商店に行きたい気持ちもあったので開き直って向かうことにした。片道およそ450km、時間にして10時間。恐らく人生で最も距離のある寄り道だろう。
幸いにして平日であったため、渋滞もなくすんなりと鹿児島へ入った。
3年の空白があるにもかかわらず、南さつま市に向かう道のほとんどがおぼろげながらも頭の中に残っていた。
そして到着した阿久根商店。ここに来るのも3回目となった。

のどかな雰囲気と青々とした緑、なんとなく実家の空気にも似た感覚を思い出しながら食べるうどんとハンバーガー。箱はあの時から何も変わっていなかったのが嬉しかった。
もっとこの空気に浸っていたのが、予定外の行動であるので早めに切り上げて次の場所へ。
次に向かったのはA・Zはやと店。

ここはレトロ自販機と全く無関係なところだが、とにかくその店舗が広い。そして取り扱っている商品も幅広い。日用品から車の販売まで、ここで買えないものはないと言われる巨大な店舗である。これははっきり言って文面だけでは伝わらないので、機会があれば行っているといい。個人的には醤油の「島」を見てもらいたい。
ここでも個人的に見ておきたいものを見て回り、再び高速にのって熊本へ。
ここで初めて渋滞に巻き込まれる。しかもトンネル内での事故による通行止め。これが動き出すのに1時間半かかり、近くのインターチェンジで降ろされて更に迂回という大幅な時間の浪費を強いることになった。
人吉で降りて、そこから宇城まで国道219号を北上。高速に再び乗れた時刻は午後5時過ぎだ。いくら予備日を設けているとは言ってもさすがに丸一日費やすほど時間を取られては予定が狂ってしまう。熊本で一か所どうしても寄りたかったところがあったが、今回は諦めた。
九州を離脱できたのは午後11時。文字通り日帰り九州縦断の旅となった。
可能な限り移動距離を稼いでおきたかったが、体力が追いつかないので山口に入った直後のパーキングエリアで車中泊。翌朝は午前5時からの行動開始とした。
起きて柔軟体操をしたのち、本来の順路にある欽明館へ。

欽明館ではラーメンを朝食代わりとしたが、隣の弁当も気になった。買いたいところだが、今日の予定訪問数からするとあまり多くは食べられないと思ったので次回訪れた時にいただくことにする。
次は久しぶりの観音茶屋へ。
前回来たときは真夜中で街灯も少なく海岸線を延々と走っているかのような錯覚を感じたが、朝日に照らされた道を見てまったく違う印象を持った。

柚子の皮が浮かべられたうどんを頂きたかったが、あいにく売り切れ。あの時の新鮮な風味は今でも忘れていないだけに残念だ。
気を取り直して、次は広島市内にある五洋売店へむかう。
世間は平日であるので通勤、通学の渋滞にのまれてしまい、地の利がないので流れに任せていくしかなく、本来行きたいところに向かうまでなかなかたどり着くことができなかった。

何とかたどり着き、さっそくうどんを頂く。常連客らしき人としばし話をしたが、ここも俺と同じような目的で来る人が多いようで特に他県から来ていてもあまり珍しくは感じないそうだ。それだけここも人気がある場所ということだ。
次は福原酒店へ。
ここは広島の奥地にあって順路を変更すべきか迷ったところだが、一応は順路通りに向かうこととなった。

テーブルに腰かけてうどんを食べようと思ったが、酷い散らかりようでとてもではないが食せる環境ではなかったので立ち食いにした。
このあと呉に向かい、これとは別の趣味のところでいろいろ見て回ったがそれはまた別の話ということで。
Posted at 2017/05/14 20:50:39 | |
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