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読み終えてしばらく経つけど書く時間がなかった。どっぷりはまっている東野圭吾作品。他にあと二冊、買いおきあり。

これってミステリーっていうのかなぁ？

あんまりネタばれっぽい内容にならないようにいつも注意してるのだけど、これは少し踏み込んで書いてみたい。主人公である平介の妻(直子)と娘(藻奈美)がバスに乗っていて事故にあい、直子の体は死亡したが、なぜか精神は娘の体に移って生き延びた。そんな異常な状態を夫婦で受け止め、娘の体を持つ妻との奇妙な人生を歩むことになり…という感じか。

なんだか最初の設定から、ありえない話ではあるけれど、悲しい結末を予想せずにはいられなかった。なんらかの形で直子か藻奈美との別れが待っていると感じたからだと思う。

結末については、解釈の仕方や小説としての終わらせ方についていろんな意見があるみたい。個人的には、平介は直子の仕掛けた最後の「秘密」には気付かないまま、読み手には「秘密」の存在を気付かせるような終わらせ方が良かったのではないかと思う。

読み手が抱くであろう「この後、どうなっていくんだろう」という想像は作者の知るところではないだろう。それでもあれこれ考えずにいられない。やっぱり平介には救いがないなぁ～。もちろん直子も背負っているものは大きく、重い。直子(藻奈美)の結婚相手も…知らぬが仏というかなんと言うか。

それにしても東野圭吾という人は頭が良いなぁ。人格が乗り移ったりなんていうのはありがちなのかも知れないけど、乗り移った先の体の成長に合わせてストーリーを広げていくっていうのが、自分には新鮮で興味深かった。

これも映画化されてたのね。知らなかった。