これから書くことは、数字等明確な根拠を示した上での説明でなく、人間の感覚を含むことなのでプラシーボは無しとは言い来ません。と思いつつも、ここはブログなので自由に書かせてもらいます。
ただし、その中には前回のブログでシャシ台の結果で示している所も当然あるはず。逆に、読む側のどなたも「どこ」を「どのように」
解釈したり疑問/反論を持ったりするのも自由です。
ECMの書換えによって、「向上した」と思われる挙動(動力性能)ですが、
① 発進時の粘り(ストールしにくい)
② 常用域(2000弱~3500rpmのトルク感
③ 4000rpm以上の高回転域の伸び
が感じられます。全部じゃんねーか!? という言い方をすれば全部なんです。
今回、ECMデータが作成されている様子をつぶさに観察し、色々と話を聞いた中で、全体的に大きく貢献しているのが、ドエルタイムセッティングなんじゃないかと思う。それがあってこそ、点火やトルク制御あたりの効果に繋がるのでは?
と思っています。
①②③を個別にみていくと、①は発進というシチュエーションにおいて、点火時期を遅らせることにより、粘りを出しています。JB43はギア比が高いので、ちょっとタイヤを大径化にすると、発進時の操作が地味に気を使いますが、それを「粘り」が助けてくれます。これは坂道発進でも効果的です。
ここのセッティングは「クロカンの時に、君はゆっくりタイヤを回し始め ~ ゆっくりを一定にさせるのが下手だからw」と言って作成されたものですが、実走行テストにおいて、想像以上に効果が高く万人向けとしても良いということなりリリース版に適用されました。
点火コイルで、ドエルタイムを測定・調整
②については、VVTの設定調整が効いているものと推測。シャシ台のグラフには現れにくいですが常用域が軽々と走れるようになります。
今回のJB43書換えデータ作成の理由でもあり、一番改善を目標とした部分。この領域のモッサリ感がJB43の評判を悪くしていると言っても過言ではないかと。数種類且つ複数のデータマップのバランスを見ながら、アレコレ試行錯誤して苦労
で作り上げられました。フラットでツキも良い領域になりました。
今回の実走行テスト
③については、燃料関係でしょうか。元々、シエラのM13Aは5000回転以上は惰性で回っている感じで、伸びを感じられない仕様でしたが、7000rpm近くまでキレイに回り且つ、パワフルになっています。
②から繋がる部分で、元のセッティングでは、そこまで回してもパワーが感じらない領域だったが、低中回転域からマップバランスを段階的に見直した結果、延長線上となる高回転域で、パワーを体感しながら「リミット」まで回ることから、
レブリミットを 6750 → 7200rpmに変更しより長く伸びるようにしています。
関連して、ある意味「シャレ」でありますが、スピードリミッタを250km/hに変更もしました。
(ECM設定の内容を人に言うときには、スピードリミッター250km/h設定と言いましょう。嘘ではないので。出る出ないは別としてw)
何より、走らせていて「いい感覚」を感じるのは、シャシ台のグラフを見ての通り、グラフが凸凹してない点が大きいです。人間の感覚は結構優れており、今回のセッティングの中でも「調整」→「実走」し感じたことを言葉にして「シャシ台」で見ると、言葉にしていた事の答え合わせがキチンと出来ていました。
グラフが凸凹したトルク特性、パワー特性だと、グラフの谷となる部分をシッカリ人間は感知して、悪い所ばかりが印象に残り気になります。そういった、トルクやパワーの谷が無く仕上げる所が、セッティングバランスであり、チューナーの腕の見せ所なんだと思います。他メーカーのシャシ台グラフでは、ピークばかりが強調されておりますが、そのグラフの凸凹が激しいのをみると「多分、残念な出来...」と思ってしまいます。
もちろんそういう部分は、他メーカーでも何とかしようとはするんでしょうが、調整のためのマップを見つけられないとかマップを調整するための定義ファイルを作れないから、手出しが出来ない → そのままリリースするしかないわけです。
ここまで書くと、よくもまぁ、自分のクルマを褒めちぎりますね、って感じかもしれませんので、冒頭の自由に書かせて貰いますとしたのは、こういった事を書きたかったからです。
もしも、JB43のECM書換えを真面目に検討するならば、以下あらかじめ確認しておいた方がよいと思うこと書いておきます。
・燃料はハイオクに入れ替え。ギリギリまで使いきってハイオクを給油
・ プラグは純正の6番から7番にアップしたほうがよいです(ウチはIRIWAY7)
・点火コイルは純正(赤とか青のコイルに変えているなら、ラノーズに確認した方がいいと思います。ドエルタイムセッティングに影響あります)
・ECM発送の場合は、まさか基板のみではなく、ケース毎発送。ケースにガッチリついた金属ステーは外しにくいのでそのままでも良いかと
・運が悪いと、基板と書き換え用のPCの通信が確立できず、書き換えできない場合もあるかも(ウチの基板もなかなか通信が確立できず、結構な作業の足かせになりました)
Posted at 2024/03/17 15:27:15 |
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